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自分なりのプロセス

何か一つの物事を仕舞いにすると、そこには大抵結果が残る。結果には成し遂げた者によって違いが生まれる。人はその結果によって評価をしたがるが、それは本質でないように思う。

受験で惜しくも落ちてしまった我が子に対して親は、「〇〇が頑張ってたの知ってるから」とか「努力した結果なんだから仕方ないよ」といったポジティブな言葉をかけるだろう。そしてこれらの言葉にはなんの偽りもない。事実としてその子が頑張っていたのなら、たとえ落ちてしまったとしても仕方がないことで、その努力が嘘だったわけでは無い。頑張ったという過程がそこにはあるのだ。

かの有名な、Appleの創業者スティーブ・ジョブズは生前、毎日着る服が同じだったという。これは意思決定からくる疲れを軽減するためらしい。現代においては、よりファッションは重要なものとなっているように思う。人々はファッションを自分を表現するための材料として使っている。毎日様々な服を着て、人と被らないように、個性を出せるようにと誰もが模索しているはずだ。現代の若者のファッションの形こそが、本物の自己表現を成していると考えるならば、スティーブ・ジョブズの服装は自己表現の欠けらも無い。しかし、彼の服装も、自分を表現するという意味で言えば、彼オリジナルなスタイリング方法によるものであるため、立派な表現が出来ていると言えるだろう。

最終的な結果を見ただけで判断するのはとても簡単なことだ。自分の好みに合うか、判断基準はそれだけだ。しかし、結果がどうであれ、過程を踏んでいることに価値があると思う。服装で言えば、他人のスタイリングが自分の好みに合わなかったとしても、その人なりのこだわりが見受けられると、良くも思えてしまう。こだわりを持った上での結果ならば、他人からマイナスな評価をされたとしてもさほど気にならなくもなるだろう。自分が満足するためにも、いかに自分なりのプロセスを踏んでいるかが重要なのだ。

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