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Haffalumps and Woozles の翻訳詩あぁするしか何ともなかったんか問題~How to make 日本語詞~


前書き

このnoteはHaffalumps and Woozlesの一文の翻訳を考えながら、

とか作る時に、自分がどうやって日本語詞を作っているかの思考の流れを全部書き出してみたものです。

ご注意

翻訳って所謂二次創作より露骨に法律上扱いがむじーので、なにか翻訳する時は

・本家が無料で公開している
・この翻訳が本家の利害を阻害しない

で何とかお許ししていただこうという所存。本家側から何かメンションがあったりしたら即刻下げます。

はじめに

最近くまのプーさんの本家挿入歌がめっちゃいいことに気がついたんですよ。

んで、日本語で聞いたときと全然印象が違うもんだからいっちゃん気に入った”Haffalumps and Woozles” 、日本語だと「ズオウとヒイタチ」、これを詳しく覗いてみました。

まずしょっぱなからから韻が減っちゃってるのと、それ以上に音数があってないんすよね。

例えば”Beware, Beware, Be a very wary bear”を「用心、用心、用〜心〜だぞ」はもう一息……もうひと息頑張れただろっ……て気持ちになってしまう。座りが悪……いやでも当時の翻訳の人がいる以上とやかく言え……

Bewareは二音なのでそこに四音の用心を入れたら座り心地が悪いのは自明なんですよね、うん。

……やってみる?人をとやかく言ってんだから自分でやりなさいよって話だよね。

あの、翻訳詩の挑戦って、何回かやっててとんでもない労力がかかることはわかってるので。マジでこの象徴的な一文だけ取り扱いますね。フルでやるとなるとここでサクッとできるもんじゃない。

本家の韻の確認

※ここからの韻の話、ど素人が話してますんでその辺はご勘弁を。間違ってるかもしんねぇ。

Beware, Beware, Be a very wary bear

全部で三文。

まず頭韻がBe四つ。まぁBeは概ねバ行の子音と同じ聞こえですから、そこまで取らなくてもいいかなと。出来ればバ行揃え、無理だとしてもここの四音は同じ子音を置きたいところ。

で、もしバ行でいくならその後の母音を真面目に踏襲すると

ビ○ /ビ○ /ビ○ ○○ ○○ ベ○

のカタカナ組四音が確定しちゃうんすよね。こーーーれは流石にきつい。原作が強すぎるんすよね。

Beware, Beware, Be a, bear

これが厳密には脚韻じゃないんだと思うんすけど、aとrの音で後ろも全部まとまってる。

very wary

でこの間パートは綺麗にryの脚韻だし、rが入ってるから上の四つの音ともまとまって、六音が異様に綺麗に収まってんだ……脚韻踏みやすい言語とはいえお上手すぎやせんかい。

翻訳詩代替案チャレンジ

韻を踏んでるところを日本人の耳で拾うと多分こんなんになると思うんですよ。

bいあ /bいあ /bいあ えい えい  bえあ
(bia /bia /bia ei ei  beaって事ね、自分的にわかりやすいので母音はあ行表示で行きます)

で、まぁまともに音を拾おうとするとかなりやべぇということはさっきのバ行確定ガチャで伝わったと思うので、一旦同じリズムで韻を踏むことを目標にします。bと、各あ行を全部数学で言うxyzとして代入していこうぜという話。

さて日本語にしていくとしたらまずどこから手をつけるか。例えば素直に本家日本語詩の使っている「用心」という単語で考えてみよう。意味として用心がになっているのは、Bewareとwaryだね。

本家日本語詩はBewareの二音のところに用心という四音をねじ込んでいるから非常に座りが悪い。「用心」を入れるとしたら「よう/じん」で分けなあかん。構成上繰り返したいから

元:bいあ /bいあ /bいあ えい えい  bえあ
仮:yおう /yおう /yおう いん いん yいう

「よう、よう、用心」を冒頭にはめて元と同じ韻の踏み方を適用するとこうなる。

で残るのが

いん yいう

なので……yi????現代日本語にないやつ来ちゃった。最後のyを死滅させることにして「いんいう」の活用を考えようか。

歌詞の意味としては「気をつけろ、用心深いクマになれよ」なので、まぁ正味「気をつけろ」以外の情報はないんよな。

日本語の命令形はeかoが多いので、uで終わると通常の動詞になる。この時点で正直詰み感がある。あ枠にはeかoを入れてぇ。

それで行くと「気をつけろ」の「きを」はo踏みなんだよね。

元:bいあ /bいあ /bいあ えい えい  bえあ
仮:kいお /kいお /kいお 〇△ 〇△ k〇お

「気を、気を、」を頭にぶち込むとこう。三回目のき"-o"はなにも"wo"じゃなくてもいいんだが、まず「気を」の文章を完結できないから元ネタみたいに三文にすることは無理なんよな。諦めて冒頭は「気を、気を、気を〜」になると思うんだが。

気をつけろをそのまま採用すると音が足りない。音的にハマりがいいので「気を引き締めろ」を入れてみよう。

Beware, Beware, Be a very wary bear
気を、気を、気を引き締めろ

元:bいあ /bいあ /bいあ えい えい  bえあ
仮:kいお /kいお /kいお いい いえ rお

うーんいち音足りないっちゃ足りないが、そもそもbearは音としては本来一音なので(韻を踏む為にこの表記になってるけど)聞き馴染みはいい。ただ頭韻が掛けちゃったのはなんか悔しみがあるね。今気がついたけど(マジで書きながら考えてる)最後roで締めたいなら頭はk発信じゃなくてr発信じゃなきゃダメよな。

正直自分でゼロから翻訳歌詞作ってってなったらここはこれで良しとしちゃうかも。座りは良くなったし。でも宣戦布告するならもっと完璧なやつをお見舞したい気持ち……

しっかしラ行から始まる「ご注意をば」に相当する言葉ってあります?あ、ちょいま、「注意」で行くとt始まりだから〜て、で締められるか?いやでも二文字か四文字じゃねぇと座り悪いんよな。

いっそ冒頭を繰り返さない方向性で行くと、注意喚起に繋がるような入りで何パターンか試す羽目になるんだよな。

まわ/りに

みたいな入りにするとか。でもBeware, Bewareの印象とはちょっ……と変わっちゃう感じが拭えない。

見て/見て

とかから入ってみる?繰り返すけど完結してるので三文作れるぞ的な。

元:bいあ /bいあ /bいあ えい えい  b(え)あ
仮:mいえ /mいえ /mいえ 〇△ 〇△ m(〇)え

図らずして〜めか〜えで締められそうな感じだぞ。

見て! 見て! みー ーー ーー め
見て! 見て! みー ーー ーー ーえ

ってことだ。mi 〇eの部分を固めるのが先かなこれ。

みえ
みけ
みせ
みね 
みへ
みめ
みれ

あーーーん……なんか美味しくねぇな

ちょ、冒頭三連崩してみていいか?子音は踏むから、

見て! 見て! 目で/目をーー ーー め
見て! 見て! 目で/目をーー ーー ーえ

とかにしたらどう?

元:bいあ /bいあ /bいあ えい えい  b(え)あ
仮:mいえ /mいえ /mええ(mえお) 〇△ 〇△ m(〇)え

ここを崩すなら後ろと踏みたいな。そうすると

仮:mいえ /mいえ /mええ(mえお) え△ え△ m(え)え

後ろはそうなると「め」か「めて」かな。めで締める命令形って進め、励め、とかーむで終わる単語よね。注意して、という意味になりそうな候補あるか?

めて組だと「確かめて」とか……目で確かめて、だと文字数合わないわね。

あぁーーー瞼を開けてとかでもええのか。

見て!見て!瞼を開けて
mいえ /mいえ /mあう あお あえ tえ

うーん気を引き締めろ案より韻が死ぬな。

ちょ、文字数もあれだし思考時間もとんでもなくなってきたので、ここでは「用心、用心、用心だぞ」の代替案として「気を、気を、気を引き締めろ」を置いておきます。

おわりに

ちなみにフルでやろうとするとこの直後に来る「ズオウとヒイタチ」がバカ強敵です。ここの訳が響きではなく「ゾウとイタチのスペルミス(書き間違い)」という方に元々重きを置いてあるので音が本家と1ミクロンも合わないんでね。

プーさんはスペルミスネタも多いよね。場所の名前とかは元より聞いたことあったけど、Honeyのスペルミスにより全てのハニーポットがHunnyになってることに割と何回も見てから気がついた。

スペルミスと言えば完全に余談なんだけどこれとか

ちなみに今回扱った歌の本家はこれの0:50あたりから聞けます。お話も面白いので是非フルで見てくださいな。上のバカウケFunnyポットくんもいます。

日本語はこっち


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