CSA(地域支援型農業)メンバー4年目へ
東京生まれ東京育ち、今も子育てを東京で行っている私にとって、農業は遠い存在。野菜は毎日食べるのに。
だったのが、2021年4月に15歳の長男が徳島県神山町に住民票を移し、自分たちで自分の暮らしをつくる<あゆハウス>での寮生活をはじめ、農業高校の、徳島県立城西高校神山校に通い始めてからぐっと近づいた。
2021年はコロナ禍2年目、まだまだ世の中<3密自粛モード>で土日の過ごし方も隣の目線が気になる日々。
長男は自然豊かな神山町でのびのびと農、山、川、自然に触れながら生きていることを、LINE、Instagram、寮からの通信や、イン神山の情報を息苦しい東京で羨ましく見ていたころ、少し前に銀座にオープンした「かまパン&フレンズ<ナチュラル物産館>」銀座店に訪れます。銀座一等地に、神山町が居た。
当時、毎週かまパンからパンが、不定期で野菜や農作物が届く店で、なんだか遠く離れた神山から東京に便りが届くような感覚を味わいに、何度か伺った。
週末には「銀座フレンズ青空市」という名前のファーマーズマーケットも開催。food hub projectと繋がりのある農家さんや生産者にまじり、毎回1台だけ出店されるキッチンカーもとてもユニークで、その中で稲妻級の衝撃だったのが、ビーツとトマトのスパイスカレーだ。
この時のビーツと付け合わせの野菜がすべて圧倒的な美味しさで、この時以来、当時のキッチンのメインシェフまきさんと、Ome Farmの野菜の大ファンになった。
息子のホームになった神山町と共にありたい、フォローしたい想いと同時に、私のホーム東京にも農、食、循環型の暮らしの要素を欲していたところに、東京都青梅市の農家がとにかく美味しい食を提供していた。どんぴしゃだ。
その後、Ome Farmめあてで青山のファーマーズマーケットに通うようになり、当時浅草橋にあったOme Farm kitchenに伺い、
<CSA… Community Supported Agriculture / 地域に支えられた農業の取り組み>
を知り、即参加しようと思ったら年度途中、申し込みは締め切られており、2022年からジョインすることができた。
Ome Farm、CSAについてはPAPERSKYの記事がいい↓。
記事にもある通り、その時その時の最高な状態の野菜が毎月箱で届く。
毎月ワクワクして開封するが、3年続けていると、この時期になったから、アレが入ってくるんじゃないかという期待も入り混じってなおのこと興奮する。佐川さんからくる<本日荷物が届きますメール>すら、愛おしい。
また、CSAメンバーにはOme Farmのフィロソフィーに触れられる様々な機会が与えられる。
農場で行われるイベントや、援農、Ome Farmの野菜やキッチンの割引特典も、ある。
毎年11月に行われる収穫祭はとにかく素晴らしく、Ome Farmの畑に土に直接触れられる援農体験と共に、四谷のシェフがその時の旬の野菜をふんだんに使った料理、また隣の丹波山でとれた鹿をワイルドに調理しふるまう。
他イベントではOme Farmも取材対象となった、アリス・ウォータースのドキュメンタリー映画上映会を農場で実施するなども。
CSAメンバー4年目の、相変わらず良いことと、自身の変化
・とにかく届く野菜の全てが抜群に美味い
・はちみつもめちゃ美味い
・間引きから完熟までの”時”を味わうことができる
・CSAで出会う人はみな素敵な表情をしている
・重度障害児にも温かいCSAコミュニティ
・この抜群に美味い野菜が、味の基準になる
・まずまずな量が届くので、野菜中心の食事になる
・Ome Farmの野菜が手に入らない他の時も、野菜をなるべく農家から直で購入したくなる
・一つの基準を持つことで、他の農家が大切にしていることにも踏み込んで見ようとする
・食材全てを大切に想う気持ちが芽生える
・全ての食材の生産者のことが気になる
・結果、多くの食材は生産者が見えるものを選ぶようになる
・外食時も同じ価値観で選ぶようになる
・ごちそうの基準が変わる
・ものの値段の基準が変わる
・消費型社会から循環型社会へのシフトをどう実行するか考える
ざっとこんなところか。まだあるな。
メンバー会費は毎年4万円。月にならすと3333円の選択。
年を追うごとに、CSAがもたらす価値を実感している。
見える世界、感じることが変わってくる。
2025年は自分の意識と行動に、どんな変化が生まれるのか。
参考:
自分たちで自分のくらしをつくる<あゆハウス>の高校生
徳島県立城西高校神山校について