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おすもうnote/五日目「相撲の楽しみ方あれこれ」

夕方の大相撲。
あの時間って、みなさん忙しいですよね。
私も毎日は在宅しておらず、録画したのを後で観たりもします。
夫や子ども二人はそれぞれに忙しく、一人で観ることが多いのですよ。
一人の良さは、解説を聴き入ることのできる、気ままさ。ベースボール・マガジン社の大相撲力士名鑑の最新版を片手に、テレビ前で声出し応援しているのが至福の時です。

そんな私にも、なかなか克服できない悩みがあります。それは、夕食支度が遅れ、観戦時間と重なる時のこと。力士へのエネルギー注入に、多大な影響を及ぼします。

困るのが、力士の仕切り時間を見誤ること。

キッチンから突然響く、カタカタカタッとお鍋の蓋が揺れる音に、ハッ!
コンロの火を止めに猛ダッシュするも、その間に仕切り線で睨み合う力士の立ち合いが成立。

「ハッケヨーイ!のぉこった、のこったぁー」
の行司さんの声に慌てて戻ると、ご贔屓力士が土俵下に転がってたという大ミスです。

あっさりと「勝負ありッ」。
勝ち力士に、シュッと軍配を差し上げる行司さんの姿に、溜息。

私の声援の熱量が足りなかったと、自責の念に駆られます。あぁ、ごめんねって。
負けがこんでる力士だと、なおさらね。
どの力士にも愛はあるけれど、特にご贔屓は、やっぱりいますよ。にんげんだもの。

おかずの味付けは失敗するし、土俵に集中出来ないしで、主婦の相撲観戦にマルチタスクはオススメしませんねぇ。


さて。長年観てきて思うのは、一人でも、誰と観ても、多様な楽しみ方が出来ることです。


意外と思われるかも知れませんが、相撲を全く知らない人と観るのが凄く楽しいのです。

30年前、東京で学生生活を送った私の周りには、同じく地方から上京してきた学友も多くいました。
当時は若貴フィーバーも相まって、「在学中に一度は相撲を観ておきたい」という声もあり、何度かガイド役を求められました。

どの位置から観戦しても土俵が美しく映える、すり鉢状の座席に造られた両国国技館。
土俵の上には、伊勢神宮にならった新明造りの、「屋形」と呼ばれるつり屋根。内部の照明が力士の熱戦を照らします。

座布団のお席だけでなく、2階席も実は大好きです。全体像が見られますし、テレビで想像するよりもずっと近くに感じられます。正座よりも足は楽です。途中、席を立ってお土産や食べ物を買い足すことのできる気軽さもいいのです。
お初の方や、小さなお子さん連れにオススメですよ。

その神々しくも華やかな空間は、非日常感をもたらすエンターテイメント。

「来て良かった!こんなに相撲が楽しいとは!」と満足した上に、その後、相撲を観るようになった友人も少なくありません。


相撲に興味の無い私の息子は、現在高校2年生。時々、隣に腰掛けてきて、わざと、私のご贔屓の対戦相手に大きな声援を送ります。
そうしている内に、力士の名前を覚えて、親しみも湧いてくるのでしょうね。

口数も多くは無い息子が
「相撲が趣味って、なんかいいよねぇ」
と言ってくれた時は、嬉しかったです。

興味の無い人が相撲に好意的になる過程を見るのが、私にはとてもとても幸せ。
あら、あなたも入り口に来ましたね。
ようこそ!


相撲ファン歴が数年くらいの方から教わることも、とても多いですよ。
「相撲、最近好きになったのだけれど、まだまだ私なんて全然です」と謙遜されるのですが…

こういう方は、お相撲さんの素顔を楽しめるようなYouTubeや、大相撲アプリを活用し、令和流の楽しみ方を満喫されていることも多いです。土俵上の厳しい戦いあっての大相撲ですが、お相撲さんの面白さや普段の優しいお人柄にも魅力を感じて応援していたり、相撲グッズにハマってみたり。

相撲中継からではなく、YouTubeが先で相撲を観るようになるケースも増えているのだとか。
「相撲部屋」のくくりでファンになってしまうくらい、心を掴まれる動画もたくさん。
私は、これ以上ハマると生活が成り立たないので、あえて見ないようにしていますが…

令和時代の相撲ファンは、私の知らない楽しみ方を教えてくれる、頼もしい存在です。

明日はいよいよ、相撲愛歴が同じくらいのお仲間、ピーさんとのテレビ観戦です。
この楽しみ方は、またいつかね。




ピーさんに、おすもうnoteは
まだ秘密の

おすもうナッツ

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