電子レンジで20秒待つ話

毎日ホットミルクかココアを飲むようにしている。

本当は、温めたミルクを少しだけ入れて、そこにココアの粉を入れる。

そして、かき混ぜてから、残りのミルクを入れる。

こうすると、より美味しいココアが出来る。

しかし、一人暮らしで洗い物を増やしたくないので、その方法は諦めて、電子レンジで温める。

ミルクのボタンを押して、自動設定された「2分」の表示。

ココアのパウダーを準備する・スプーンを準備する。それでも時間は余る。

シンク周辺を片付ける。

ふと見ると、残り20秒。

じっと待ってみた・・・。

そんな僅かな秒数でも

何かをしようとしている。

20秒あったとして、何が出来る?

スマホを手に持ち、Twitterを開いて、1スクロールくらい?

ゴミでも捨てる?

棚でも片付ける?

シンクでも拭く?

待ってみると意外と長い20秒。

何かをすると少し短い20秒。

待つのは嫌いだ。

何も生み出していない気がするから。

しかし、この20秒待ってみなかったら

この記事は生まれなかった。

この気持ちは生まれなかった。

何も考えない、瞑想のようなことまでは難しいけれど

ほんの数十秒。

何かを待ってみるのもいいのかもしれない。

その数十秒で、何かが変わるかもしれない。



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