「もう少し復旧急いで」 「見捨てないでほしい」能登の子ども声聞き取り 国際NGO〜すべてがNになる〜
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2024年9月5日【社会】
「早く復旧してほしい気持ちでいっぱい」「見捨てないでほしい」。能登半島地震被災地の子どもたちの声を、国際NGO(非政府組織)セーブ・ザ・チルドレン・ジャパンが集め、復興・防災計画に反映するよう提案しています。
子どもの支援に取り組むセーブ・ザ・チルドレンは7月、被災地の小学生から高校生を対象に「国・自治体のおとなや地域の人たち、保護者らにいま伝えたい思い」をアンケートで聞きました。2053人が回答。
自由記述には、地震について「こわかった」「さみしかった」「つらい」という気持ちがあふれています。「こんなに復興が遅いことにびっくり」「自分のまちの復興ができるのか」などの意見も多く書き込まれています。
アンケートでは64%(1313人)が復興に向けて何かしたいと思っていることがわかりました。セーブ・ザ・チルドレンは8月29日、アンケートの報告書(速報版)を石川県の馳浩知事と教育委員会宛てに提出。「復興・防災計画への子どもの声の反映、平時からの子どもの意見表明の機会確保」を求めました。
子どもの声
アンケート自由記述から
・輪島市は道路もガタガタで、家も1月1日4時のそのままで、どれだけ月日がたっても、すてきな輪島の姿がまだまだ見れません。
(輪島市、中1、女)
・まだふっこうできていないので国はなにをしているのだろう? そのりゆうをきかせてください。
(輪島市、小4、男)
・輪島市は見捨てられたんですか。おとなになっても帰ってこれるように支援してほしいです。
(輪島市、高3、女)
・もう少し復旧を急いでほしい。これが東京や大阪で起こったなら、こんなに復興が遅いわけないだろう。都市と地方の格差を実感した。
(七尾市、中3、女)
・なぜ半年もたっているのに水道が使えないところがあるのか。
(能登町、高1、男)
・能登の復興のことやお金など全然足りない。能登を見て見ぬふりしないで、能登のこと考えろ。
(輪島市、中2、男)
・たくさんの人が傷つき、大切な人を失い何カ月も苦しい思いをして6カ月がたった今まだ見つかっていない人や家でくらせず仮設などにいる人だってたくさんいます。わたしたちのクラスでは引っ越しした人や亡くなった人がいました。この思い、心の傷は一生なくなりません。このような悲しい思いを知ってほしいです。
(穴水町、小6、女)
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・ぼくたちが安全に遊べる場所がほしいです。
(穴水町、小6、男)
・私たち政府に見捨てられた高校3年生は1月から4月までの授業をろくに受けられもせず、生きるのに必死でした。他の県の高校生と4カ月の差があります。私たちにも受験の支援をいただきたいです。どうか、見捨てないでください。まだまだ未来を担う若者は輪島に居ます。故郷を無くさないでください。
(輪島市、高3、その他)
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