陸自 オスプレイ配備で人員引き抜き衆院外務委 穀田議員が内部資料暴露〜全てがNになる〜
2023年4月20日【1面】
整備・訓練不足、事故の危険も
日本共産党の穀田恵二議員は19日の衆院外務委員会で、陸上自衛隊のV22オスプレイ17機の配備に伴う部隊の新編で操縦士や整備員が大量に引き抜かれ、既存部隊が「中抜け」=深刻な欠員状態にあることを示す防衛省の内部資料を暴露しました。隊員の練度低下や機体の整備不良で事故のリスク上昇に直結します。穀田氏は「自衛隊員や国民の命に直結する重大な問題だ」と指摘しました。(関連2面)
内部文書は防衛省陸上幕僚監部が作成した2020年7月3日付の「令和2年度航空安全会議(全体会議)」と題する資料です。それによれば、オスプレイ部隊「輸送航空隊」の編成に伴い、19~25年度に操縦士70名、整備員約300名を既存の部隊などから捻出。人員が不足する「中抜け状態の拡大」が起きるとしています。
操縦士は全国の15個師団・旅団飛行隊などから平均的に捻出するとしています。これにより、「各部隊で平均2・5名の欠員が生じる」と明記。とりわけ、中堅にあたる「B・C」操縦士の「約20%が欠員」となり、最も技量が高いとされる「A操縦士が代替」せざるを得ないとしています。
整備員では、自衛隊の資格を表す「MOS(特技)」のうち、5~7MOS保有者がオスプレイ要員として引き抜かれ、「7MOS保有者の減少による検査要員の不足」「ベテラン主体による突貫的な整備となり、若年隊員の整備技師の育成に影響」すると記しています。
井野俊郎防衛副大臣は「資料の確認がとれていない」とした上で、既存部隊からの異動自体は認めました。
穀田氏は、安倍政権以来、現場の自衛隊も必要としていない超高額兵器を米国から次々と導入し、軍事費の高騰を招いたと批判。「オスプレイはその典型だ」と指摘し、同機の配備撤回を求めました。
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