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内モンゴル自治区のカーボンニュートラルへの道 オルドス市にゼロカーボン産業パークを建設
近日、「2021オルドス市ゼロカーボン産業サミット」が開催され、その場でゼロカーボン産業パークを建設することを発表しました。
今回建設を発表したゼロカーボン産業パークは、その名の通り風力や太陽光で発電を行い、その80%をパーク内利用及び貯蔵に充て、残りの20%は外部に販売、供給されることを想定しているそうです。
このオルドス市のゼロカーボン産業パークは内モンゴル自治区全体でのモデルケースと位置付けられ、今後は自治区全体に今回のような産業パークを建設、展開していくようです。
というのも、内モンゴル自治区政府は先日「グリーン低炭素循環発展経済システム健全化の加速に関する具体的措置の通知」を発表し、包頭市、ウランチャブ市、オルドス市、バヤンノール市、アルシャー盟に一千万キロワット級の風力発電施設を建設していくことと、「太陽光+生態管理/修復」プロジェクトを発足し、集中型、分散型太陽光発電の基地なども建設していくことを発表していました。
そのうえで、内モンゴル自治区政府は2025年までにエネルギー設備量の45%を再生可能エネルギーで構成させるという目標を持っています。
この45%という数値は、先日紹介した「青海省の90%」と比べてしまうと実に半分の目標で、あまり意欲的な数値には見えないのですが、そこには理由があるようで、もともと内モンゴル自治区は化石燃料の資源が豊富で、石炭に関しては埋蔵量がなお2102億トンあるらしく、これは中国全体の6分の1を占めているそうです。
こういう化石燃料は電力などに転換するのではなく、水素発生に利用するなど応用的な利用に留め、更なるエネルギーのクリーン化を図っていっていただきたいところです。
内モンゴル自治区政府は、その他にも都市部の暖房に利用するエネルギーの95%を再生可能エネルギーで賄っていこうとするなど、化石燃料を利用しつつも風力、太陽光など再生可能エネルギーの普及促進にも注力していくようなので、今後も事態を注視していきたいと思います。
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