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2060年中国の水素エネルギー需要量は1億3030万トンに
中国水素エネルギー連盟の予測によると2060年の中国における水素エネルギーの需要量は1億3030万トンになるそうです。
2020年が3342万トンなので約4倍の需要量になるという見込みで、2030年までは緩やかに水素エネルギーの需要量が伸び、2040年頃から伸びが加速するようなイメージです。
以前石油メジャーBP社の中国における再生可能エネルギーの利用率予測の際にも、再生可能エネルギーの本格利用は2040年以降と読み取れる予測で、同様な傾向でしたし、再生可能エネルギーと水素エネルギー、いわゆるクリーンエネルギーの本格利用はやはり2040年以降なのかもしれません。
別のデータで見てみると、グローバルエネルギーインターネット発展協力組織が公表している2060年の中国におけるエネルギーの利用率予測は以下となっています。
太陽光発電が47%、風力発電が31%、水力発電が10%とトップ3を占め、水素エネルギーは3%の比率という予測です。
ここで、注目すべきは石炭の利用比率を1%以下と予測しているところで、先日のBP社の予測では2060年時点で石炭(化石燃料)の利用率予測は22%だったので、より大胆な予測とも言えます。
水素エネルギーは当ブログでも何度か紹介している通り、中国の各省がそれぞれ戦略を立て推進していたり、石油大手の中国石化などが力をいれるなど動きが活発していたりしますが、その中国石化が中国では初となる「高速道路における水素ステーション」の建設を山東省で開始したとのことです。
同水素ステーションは1日に500kgの水素エネルギー供給能力をもち、これは水素燃料車50台分のエネルギーに相当するそうです。
正式な開業は今年の12月を予定しているようですが、ここでも中国石化の本気度が伝わってきますね。
もう1つ水素エネルギー系の情報ですが、上海市が同市の嘉定区に「上海水素エネルギー及び燃料電池検査センター」を建設することを発表しました。
上図は同センターの完成イメージですが、完成は来年8月を予定しており、その総面積は330.7アール(=33070㎡)で、完成車、部品、補助とそれぞれ3棟の実験棟と35 MPa/70 MPaのダブル機能の水素ステーションなどが建設され、水素燃料車の製造に携わる企業が実験や検証などに広く使えるようにしていく予定だそうです。
研究開発、検証、実践の環境が揃ってくれば、当然実利用も増えていくでしょうし、先の2040年以降の本格利用というのも早まって行くかもしれませんし、2060年における水素エネルギー利用比率も更に伸びていく可能性もありそうです。
今後も水素エネルギーの動向は注視していきたいと思います。
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