広島・宮浜温泉『庭園の宿 石亭』 宮島を対岸から眺める 黒が似合う艶やかな宿
お宿御用達・銀つば
名物・穴子をお取り寄せ
夜更けの海に宮島が、横たわる観音様のように艶めかしく見える。穴子に牡蠣に、ご馳走をたんまりいただき、回遊と言う言葉がピッタリハマるほど広々として楽しい大浴場で温泉を堪能し、母屋2階の「連舞」の部屋で、湯上がりのビールを飲みながら―の眺めだ。
宮島対岸にある『庭園の宿 石亭』は、私にはベスト3に入るお気に入りだ。と言うと、我も吾もと同意見の人がぞろぞろと手を挙げてくれるだろう。僅か12室の小宿なのに、周囲に『石亭』ファンの多いこと。
訪れる度に何か新しい驚きをくれる宿だし、夜の帳の下りる頃、篝火に浮かぶ庭の荘厳な気配など思い出していると、今にも新幹線に飛び乗って行きたくなる。
GO TO キャンペーンを活用して飛んでいくのもいいけれど、いまはまだ自重の時機? それならせめて、あの味をお取り寄せ。
お部屋に供される茶菓子の1つ、石亭御用達の和菓子職人・妹背製菓の伊藤彰二さんの手になる「銀つば」。もともと泊まり客の人数分だけ作ってもらっていたものを限定のお取り分けができるようになった。ひとつひとつ手焼きした生銀つばは、砂糖と小豆が織り成す懐かしく優しい味わい。口の中で解けていく瑞々しい粒餡は、しっかりとした小豆の味が、「ああ、これこれ」と、『石亭』での時間を思い起こさせてくれる。
『石亭』と言えば“穴子”。そもそも1901年、駅弁・あなごめしで創業したのだから。宮島口の『あなごめし うえの』は、いつ行っても待ち客でいっぱいだ。そのあなごめしは通販できないが、名物料理「穴子の笹めし」や「白焼き」などは通販可能。穴子のアラでだしを取り、寝かせてまろやかになっただしに、餅米を漬け込み、赤飯のように蒸し上げる笹めしも旨い。おつかいものにも喜ばれること請け合い。
☆石亭の通信販売
・銀つば(3ケ、972円)
・穴子の笹めし(5ケ、2700円)
・穴子の白焼き(2尾、2592円)など
あなごめし うえの 石亭の通信販売ショップhttps://shop.anagomeshi.com/
●庭園の宿 石亭
・広島県廿日市市宮浜温泉3-5-27
・電話 0829-55-0601
https://www.sekitei.to/index.html