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コスパ偏重主義者が買ってよかったロードバイクグッズ②サイコンiGPSPORT BSC200

ロードバイクに乗り始めてから初めて購入したサイコンは、iGPSPORT社のigs50s。

このサイコンは、必要十分な機能と大容量バッテリーにより、日常利用には過不足無かったが、捕捉するGNSSがやや頼りない(GPS + BeiDou)こと、たまのロングライドの際のナビ機能が欲しくなったこと、少し野暮ったく感じ始めたデザインと言った点から買い換え欲求が高まっていた。

サイコンと言えばGARMIN。
ただね、最上位モデルのEdge1040は10万円超の値段。

安いものでも5万円前後もする。

サイコンに求める機能を整理

本当にサイコンに求められる機能とは何なのか。自分の使用用途を見直し、サイコンに求める価格帯を設定。

①必要な情報の表示
 時間、気温、速度、距離、ケイデンス、心拍数は最低限表示可能なこと。
 パワー(今はパワーメーターないけど)も表示可能であれば、なお良し。
 ※現在使用しているigs50sはパワー表示不可

②GNSSの精度
 林道などの木に囲まれた場所では、捕捉するGNSSの種類が少ないと、サイコンに速度が表示されない、位置情報が狂ることがある。
 ※igs50sは、林道で速度が表示されないことが多かった。

③14時間以上の連続動作が可能
 一日の連続最長使用時間として14時間程度を想定。通勤使用時においても14時間動作可能であれば1週間は無給電可能。
 使用可能な時間は長いほど良いが、高性能なバッテリーで無ければ、本体が分厚く重くなってしまうことには注意。
 
④ナビゲーションシステム
 ロングライド時にはやはりナビがあると便利。心拍計として使用しているGARMINのスマートウォッチINSTINCT2Sには、簡易ナビ機能があるものの、ライドしながらの確認は困難。やはり、サイコンにナビを表示させたいとろ。
 ただし、見知らぬ土地へ、ロングライドに行くのは月に1回程度。そこまで高機能なナビシステムは求めない。
 なお、スマホをナビとして使用する方法も考えたが、ハンドル周りはシンプルにさせたいことや、スマホへのダメージの懸念から採用しない。

⑤カラーかモノクロか
 
カラー表示は確かに美しく、得られる情報も整理しやすいが、動作時間が短くなることや、何より価格が大幅に上昇してしまう。
 個人的評価としては、価格の上昇に対するカラー表示のメリットは僅かであり、モノクロで十分と判断した。

そしてサイコンに対する個人的な投資価値を評価し、サイコンの購入予算を10,000円に設定。
ケチな私だって、5万円以上する高機能なサイコンをフル活用し、それに見合うだけのリターンが得られるのであれば、惜しむことなく5万円以上払う(本当か?)。でも、どうにもそのような金額をサイコンに払うだけの価値があるようには思われないのだよ。

この予算設定では中華サイコンしか選択肢は無く、またしても中華サイコンメーカーの雄「iGPSPORT」製のサイコンから選定。

そのiGPSPORTから、最近発売されたBSC200の購入を検討、熟慮を重ね、ついにポチる。

アマゾンでの実売価格は概ね10,000円以下。
私がサイコンに求めている機能を考慮したら、これしかない。

BSC200のレビュー

開封〜外観

購入したものには、シリコンケースと保護ガラスが付いてきた。メーカーセット品ではないので、付属しない場合があるかも。
パッケージ付属品は、本体・簡易マウント・USBケーブル・マニュアルと必要最低限のセット
これまで使用していたigs50sと並べる。
本体の大きさは小さく、画面の大きさは大きくなった。
BSC200はボタンが側面に付いていて、スタイリッシュ。
薄くなり、これまたスタイリッシュ!
初期設定をサクッと済ませ、ライドモードを選択。
画面が精細になっており、表示が見やすい。
ロードバイクに取り付けた図
フロントデイライトの上部に取り付け
一体感があって美しいんでない

ライド使用での評価

購入して数日後、埼玉から群馬の富岡市までのライドを実行。ルートは、国道などのメインストリートの使用は最小限にし、県道や林道を細かくつないで作成したマニアックなもの。
【ライド概要】
ライド時間(移動時間)7時間17分、移動距離163㎞、獲得標高2,403m

①GNSSの動作
 GNSSはGPS・GLONASS・BeiDou・GALILEO・QZSを捕捉。林道のような場所でも、速度表示は乱れることなくしっかりと表示された。
 また、電源を入れてからGNSSの捕捉までの時間は30秒程度。※igs50sは1分程度の時間を要したので、以前より早くスタート可能となった。

②画面表示
 表示させるデータはカスタム可能で、表示可能なデータもけっこう多彩。自分に合った表示内容を探るのも、なかなかに楽しい。

好みにあわせて表示項目を変更できる

 表示データのカスタムは、iGPSPORTのアプリから簡単にでき、複数登録可能。表示させるデータを自動でスクロールさせる機能もある。

表示パターンを複数登録可能
登録したパターンは手動で切り替えたり、自動でスクロールさせたりすることが可能

 ただ、データの表示は、表示させるデータの量によって、大きさが自動で調整される仕組みとなっている。
 このため、表示データの大きさを細かく設定することはできない。時刻、温度、バッテリー残量といった、どうでもいいけど常に気になるものは上部に小さく表示可能であれば良かった。
 この問題に対しては、表示データの自動スクロール機能を活用することで補うこととしたい。

③ナビゲーション機能
 地図データが表示されないナビは初めて使うので、使いものになるのか多少の不安があった。

地図データはなし。
進むべき1本の道筋が描かれるのみ。

 ルートは、iGPSPORTのアプリで簡単に作成可能だが、上述のとおりマニアックなルートを作成するなら、パソコンを使用した方がラク。
 あらかじめGarmin Connectで作成したルートをgpx形式に変換し、iGPSPORTのアプリにインポートし使用した。

↓ルート作成の記事を作成しました

 今回のルートは、ナビなしで辿ることは困難なマニアックルートではあったが、大きな問題は無く目的地までのルートを予定どおり辿ることができた。
 曲がるポイントでは、アラートとともにポイントまでの距離が表示されるので使い勝手もナカナカ良い。

 ただし、地図表示が無いゆえの問題もあったのも事実。
・複雑な交差点では道を間違えてしまうことも
 地図が表示されれば、道路同士を比較することでルートミスは最小限に抑えることができる。  
 BSC200は道路が表示されないため、それをすることができず、ルートを間違えてしまうことがライド中に何回か(細かいルート作成をしたことも理由ではあるが)あった。
 ただ、道を間違えた際には、アラートが鳴り、以下の画面に切り替わる。若干変な日本語である「コース外れ」とともに、戻るべきルートへの方向が表示されるので被害は最小限に抑えることができる。

「コース外れ」
コース外れの間、アラートが定期的に鳴る。

・道なりに進むだけにも関わらず、曲がるポイントのアラートが表示される
 地図データがないため、このナビ機能には「道なり」という考え方が無いものと思われる。そのため、峠などでヘアピンカーブが連続する場合などには、曲がるポイントのアラートが鳴りっぱなしに!
 大きな問題では無いが、曲がるべきポイントなのか、単なるカーブなのか、道路線形の観察眼が試される。

④バッテリー消費
 
7時間17分のライド使用(電源ONの時間は約9時間)で消費したバッテリーは16%。公式データでは30時間とあることから、想定していたよりもバッテリー持ちが良い。このペースなら40時間程度の動作が可能かも。

⑤データ取り込み
 
ライド後にアクティビティを保存すると、スマホアプリに自動でアップロードが始まり、走行ログがアプリに保存されるのだが、これまで使用していたigs50sと比較するとアップロードの時間が大幅に短縮された。
 今回の160Kmのログデータでは、約15秒ほどでアップロードが完了した。


まとめ

 BSC200はサイコンに求める機能と、それに対し支払う金銭が非常にバランスの取れた製品であると感じている。

特に

・ナビゲーションを使う頻度は多くなく、完璧なルート案内までは望まない

・モノクロ表示で問題ない

・サイコンの本旨たる、GNSSの精度や各種サイコンに表示させるデータには一定の水準を求めたい

・サイコンにそこまでお金をかけたくない、サイコンにお金をかけるくらいなら機材やメンテナンス用品を充実させたい

といった人にはオススメできる製品である。

 ロードバイク乗り始めの人や、乗り慣れた頃の2台目を検討している人が主なターゲットではあろうが、高価なサイコンに備わっている機能が本当に必要なのか、必要最低限の機能で十分と感じた上級者にも受け入れ可能なものに仕上がっているように思う。

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