コスパ偏重主義者が買ってよかったロードバイクグッズ①:オルトリーブサドルバッグ2レビュー(4.1L)
ロードバイクで悩ましい問題の一つが、荷物の運び方だ。
ロードバイクは、とにかく積載スペースが少ない!基本的には、ダウンチューブとシートチューブのボトルゲージにしか荷物を載せられず、そこには当然のようにボトルやツールボトルが鎮座している…。
ロードバイクを競技のみでしか使わないのであれば、この問題は発生しないのだが、私の場合は
①ロードバイク通勤を始めたので、シャツやズボンを運ぶ必要がある
②ツーリングでのお土産購入や、状況に応じた衣類(ウインドブレーカーなど)の出し入れ
のため何らかのバッグを導入することとした。
1 バッグの種類を検討
ロードバイクへ導入するバッグにも種類がある。それぞれ、利点と欠点があるなか自分に合った種類を選択する必要がある。
(1)バックパック
荷物を運びことを考えたとき最もオーソドックスなのがバックパックであろう。
持ち運べる量も多く、自転車に乗る前や降りる時の荷物の出し入れもない。おまけにバックパックなら、もう家にある!
が、しかしバックパックは背部やショルダーベルトが汗でビショビショになるし、肩や腰への負担も大きい…。
これでは毎日の通勤には耐えられない…。
(2)トップチューブバッグ、フロントバッグ、フレームバッグ
これらのバッグは、そもそもあまり荷物が入らないので今回の用途において、あまり検討していないのだが、使用するにしても以下のデメリットが大きいように思う。
①トップチューブバッグ
荷物の取り出しやすさ、目の前にバッグがある安心感は素晴らしい。実際に、財布やスマートフォンを入れて使用していた時期があった。
しかし、以下の問題が!
・トップチューブに擦れ跡がついてしまう
・バッグと膝があたり、本来のペダリングが出来ない
ということで、今は基本的に使用していない。
②フロントバッグ
車体の重心から離れた位置に物を取り付けるのはなるべく避けたいところ。いや、そもそもフロントライトをデイライトとして使用している場合には付けられない?
③フレームバッグ
すでにフレーム内にはボトルとツールボトルがセットされているので…。フレームバッグを使う場合、逆にボトルはどこに置いておくのだろうか?
(3)サドルバッグ
小さいものから巨大なものまで、様々なサイズが販売されていて、目的にあった選択が可能。
自分の用途を考慮したら、これしか選択肢はなかった。
バッグの種類はサドルバッグで決定。
2 サドルバッグの選定
サドルバッグを選ぶときは、以下の点に注意した。
①自分のサドルに取り付け可能か
→サドルの造りによっては、バッグを装着するためのアタッチメントやバックルが使えない可能性がある
②想定している荷物を運べる容量があるか
→通勤時にはシャツ及びズボンを、ツーリング時には土産(群馬の永井食堂もつっ子2袋は持ち帰りたい)を運べる容量を確保したい
③防水性があるか
→天候を100%当てられる人間はこの世にいない
④脱着が容易か
→降車時には取り外すので脱着が容易であることが好ましい
⑤ペダリングの邪魔にならないか
→バッグが横に張り出している場合、ペダリング時に足に当たる可能性がある
⑥ダンシング時に振られたりしないか
→サドル付近という高い位置にバッグを装着することとなるので、ダンシング時の影響を考慮する必要がある
これらの課題をパスしたのが
オルトリーブサドルバッグ2の容量4.1Lである。
3 オルトリーブサドルバッグ2のここが良い
(1)信頼性のあるメーカーでありながら安価な価格設定
オルトリーブはドイツの防水バッグメーカーで、質実剛健なイメージ。ものは良いけど、値段もそれなりにするラインナップが多いのだが、このサドルバッグ2はお求めやすい価格設定なのがうれしい。
(2)サドルへの取り付け方法が2パターンある
サドルバッグを買ったものの、使っているサドルに取り付けられない!なんてことは絶対に避けなければならない。
その点、サドルバッグ2の取り付け方法は以下の2パターンあり、どちらかの方法であれば、ほとんどのサドルに取り付け可能と思われる。
①サドルレールにアタッチメントを取り付け
アタッチメントの取り付けはボトル2本でサドルレールを挟む単純なもの。通常のサドルレールなら取り付け可能だろう。
サドルが凝ったつくりだと付かない場合も。
その場合、次の②の方法であれば、ほとんどのサドルに取り付け可能なはず。
②サドル下にストラップを取り付け
私のロードバイク、canyon Endurace AL6 RBにはSelle Italia Model Xというサドルが初期装備されていた。質感は良く気に入っていたのだが、サドルレールの後端が補強のためか特殊なつくりで、ほとんどのサドルバッグは装着困難が予想された。
一方、オルトリーブサドルバック2は、オプションのストラップ装着により、ほとんどのサドルに取り付け可能となっている。
この方法で取り付けるためのオプションアイテムがオルトリーブから発売されている。
しかし、自分はこれをケチってバックパック用のチェストストラップを2セット購入し装着していた。
なお、今ではよく見るサドルレールのサドルに変更し、①のアタッチメントによる固定でサドルバッグを使用している。使い勝手は圧倒的に①のアタッチメント方式が良い。
(3)丁度良い大きさでライティングの邪魔をしない
小さ過ぎて、積もうと思っていた荷物が入らないのは問題外だが、サドルバッグは大き過ぎてもいけないのが難しい。
大き過ぎるサドルバッグはダンシングの度に大きく振られ、快適なライティングを妨げる原因となる。またバッグの形状維持も難しく、尻下りで不格好なフォルムになるだけでなく、リアタイヤに擦る可能性から常にバッグの状態を気にしながら走らされることになる。
この点、オルトリーブサドル2の4.1Lは絶妙な大きさなのだ。
通勤時に積み込みたいシャツやズボンはもちろん、日帰りツーリングまでは問題なくこなせる大きさ。
またバッグ内部には補強板が入っており、バッグの型が崩れることはない。
横への張り出しも必要最小限で、ペダリングで足に当たることもなく、ライティングに集中できる。
大きさは可変で、少ないときはベルトを絞って小さく、多いときには開放して大きくと使い分けることでダンシング時の影響は最小限に抑えられる。
なお、エクステンションストラップを使えばさらなる容量アップも可能!
同じバッグメーカーであるR250がオルトリーブのオプション品を販売するのは、なかなかおもしろい。
(4)完全防水で突然の雨も安心
防水バッグメーカーであるオルトリーブ。
もちろんサドルバッグ2も防水対応。
実際に通勤で、雨天走行を何度か強いられたが、荷物が濡れていることは一切無かった。
リアタイヤが跳ね上げた泥水が、バッグをとてつもなく汚すのたが、防水層が外側にあり、泥汚れを落としやすいのも大変よろしい!
(5)脱着がとっても簡単
付属のアタッチメントによる取り付けであれば、簡単に取り付け、取り外しが可能。
通勤で毎日のように乗る者にとっては、これが非常にありがたい。
また、アタッチメントで完全に固定するため、バッグが垂れ下がってリアタイヤに擦ってしまう心配も皆無だ。
(6)ダンシング時の揺れが少ない
多くのサドルバッグは、バックルをサドルレールに通して吊り下げて使うこととなる。その方式故に、ダンシング時には、車体にバッグの揺れが加わり、どうしても大きく振られることになる。
しかし、オルトリーブサドルバッグ2の場合には、アタッチメントで固定することで、バッグの揺れの発生は最小限だ(もちろん荷物があること自体の影響は避けられないけどね)。
また上でも説明したとおり、絶妙な大きさと容量の可変もダンシングへの影響を少なくしてくれている。
ツーリングで山を越える場合には、バッグの揺れの有無で疲労感が全然違う。
4 オルトリーブサドルバッグ2のここが弱点
とても気に入っているこのバッグだが、弱点もあると感じたので記載しておく。
(1)アタッチメントによる固定ではサドル位置が制限される
オルトリーブサドルバッグ2の最大のストロングポイントである固定用のアタッチメントは、同時にウィークポイントも抱える。
アタッチメントを固定する位置までしか、サドルを前に出せないのだ。
サドルを前に出していくと、アタッチメントが当たり、それ以上サドルを前に出すことができなくなる。
サドルをなるべく前に出したい場合には要注意。
(2)持ち運びは抱えるしかない
バッグにD環などは付いていないので、持ち運ぶ際には抱えるしかない。
D環があれば適当なショルダーベルトを取り付けて、持ち運びも楽に出来るのだけど。取り外しが容易なだけに惜しいところ。
もしかしたら、強度の維持や防水性の確保のために、なるべく余計な装飾を避けているのかもしれない。
これを超えるロードバイク用のバックが見つからない
個人的には、価格、性能、使い勝手、全てにおいて満足しているオルトリーブサドルバック2。
これを超えるロードバイク用のバッグに出逢える日は来るのだろうか。