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まんがガタガタ道7 画力上達法

ここからはプロになってからの話を書こうと思ったが、その前に無茶苦茶下手くそだった私が3年でチーフアシスタントになれた画力上達法を伝授しようかと。正直これは有料で教えたい(笑)。いや、でもたいした事言ってないので無料でいいか。いやいや、どうせならヤーシャン漫画セミナーの本にも書いてるので、そっちでも読んでほしい、という願いを込めて、noteにも書いてみる。

あ、一応CM。


簡単に言えば盗みましたw いや、ペン先や定規を盗んだのではなく、思考をです。私は上手い先輩たちに恵まれた環境でしたので、四六時中いつも一緒に仕事してたり酒飲んだり、遊びに行ったり映画を見たりと。コーヒー淹れてくれと言われると、まだ起きたばかりだしミルク多めだなとか、そろそろ疲れてきてるからブラックだなとか。まあ単純な事くらいは誰でも分かるようになると思います。

そして自分に背景を任された時に、この先輩だったらどういう完成系になるのかをイメージします。描きながらもここは先輩だったらもっと濃く。ここはもっと薄く、と先輩になりきって進めていきました。もちろん横線の練習をしまくらないと同じような線は描けません。線に感情を込めるように太くしたり細くしたり、先輩が描く線になるべく近づけるイメージですね。

近くに上手い人がいなければ、自分の好きな漫画家、好きなアニメでもかまいません。ジブリのような背景をイメージして、ここは宮崎監督だったらもっとこうする、というような感じで成り切るような感じです。

思考の模写ですね。自分なりの味付けを付けたいのであれば、まずはこの思考の模写を完璧に近づける事です。もちろんすぐに身につく技術ではありません。練習する事もしなくていいと思います。即実践です。本番の実践こそが上達の近道です。

前にも書きましたが、よく漫画の勉強、練習をしてから作品を描くという人が多いようです。それは最初のテストで100点を狙うような。んなもん0点でいいんです。自分が楽しく描けて、人が楽しく読んでくれれば。面白くないって言われたら、もっと面白くしてやる!とまた描けばいい。私が漫画家になれた理由に、こういう事を小学生低学年から始め、人に楽しんでもらう嬉しさを実感出来たからだと思っています。漫画は自分だけが楽しむものでなく、読者がいて初めて漫画と呼ぶべきもの。まずはクラスメートでもいいので、人に読んでもらい感想をもらうといいでしょう。

投稿用の作品は全ての練習要素が含まれています。デッサン、キャラクターの表情、画面構成、台詞のテンポ、間の取り方、背景技術。諸々。原稿描く前に覚えておいた方がいいのはパースと横線の練習くらいかと。後は下手だろうがなんだろうが自分の作品なので、気に食わなかったら後でまた描き直せばいい。それもまた練習です。画力なんてもんは後から付いてくる。その前に描きたいものを描く!これでいいんじゃないかな、、と思ってます。

アシスタントになるとモブ(群衆シーン)を任される事もあったり、主要ではない台詞付きのキャラクターも任される事があります。ここでは主線のペンタッチの練習、、というかこれも実践ですね。本番(原稿が雑誌に載る)作品で描き慣れていくのが一番ですが、これは言わなくても皆さん描いているでしょ?落書きで(笑)。落書きを練習とは呼ばないですし遊びです。遊びながら上達するのもいいですが、これも思考の模写のように、あの先生のタッチで!!、、というような感じで描くのもいいと思います。

ド下手からチーフアシスタントになった私がやったのはこのくらいです。ただ私が当時盗んだ先輩は、もう神の領域になってしまい、今の私の技術ではとても追いつけないですが(~_~;)やはり一緒に仕事しないと、思考やテクニックは盗めないものかな、、。

中国で漫画セミナーに呼ばれて、このような指導もしますが、実際漫画は本当に教える事がない。ほとんどの生徒は女の子や男のデッサンなどの画力向上のために来ていると思うが、デッサンなんか多少狂ってても個性になるかもしれないし、自分で描きまくるしかない。多少肉の付き方くらいのアドバイスだけで、セミナーはもっと漫画にとって大事な事を教えています。

それは、、、是非ヤーシャン漫画セミナー本の方で(笑)

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押山 雄一
漫画家志望者に向けた厳しい言葉を投げつけまくる内容のコラムが多いですが、厳しいプロの世界だからこそ甘い言葉は言いません。よかったら是非サポートお願いします。

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