まんがガタガタ道4 アシスタントは寝心地のいい布団の中のような、、
これは漫画家のアシスタントになる人に向けて、是非読んでもらいたい内容かも。アシスタントは下っ端や慣れるまでが大変かもしれないけど、背景が描けるようになると仕事が楽しくなってきます。そりゃ人様の原稿なので、限度というのがありますが、ある程度自分の思いのままに描かせてもらえる。小さな背景はつまらない。大きな見せゴマの難しい背景を描くのが好きになってくる。
こうなるとそろそろアシスタント病の発症です(笑)先輩アシスタントの例を思い出し、自制しろ自制しろと念じながら描くこともあったり。
楽なんです。アシスタントという立場は。描けるようになると与えられた仕事をしていれば給料がもらえる。飯も食わせてくれる。酒も飲ませてくれる。映画も連れて行ってくれる(そういう仕事場でした)。仕事一本あげて休み。3日間遊びまくってまた仕事。とにかくキャラクターよりも背景を描くのが楽しくなってくる。
これじゃいかんのよ!(^◇^;)
自分の作品を描かないと!!でもまるでアシスタントというのは寝心地のいい布団の中のよう。なかなか起きだすのは難しい。いつまで経ってもアシスタントのまま何年も時間が過ぎるだけです。でも心に囁く悪魔の声が、このままでもいいんじゃね、と。好きな漫画の手伝いが出来て、自分の思うように背景が描けて、飯も食えるし漫画家にならなくても、と。
実際この泥沼にハマったアシスタントを何人か知っています。もう56歳近いぞ、、。自分の原稿やってる?と聞くと、まだ途中、との返事だが、その原稿35年前のまま、まだ描き終わってない状態だとか。原稿腐ってるだろうに。
これまで私は神奈川の実家から東京の高田馬場まで2時間半かけて通ってました。バイクブームの時は50ccのバイクで3時間くらい。さすがにそろそろ東京に引っ越しして一人暮らししながら原稿に向かわないと、と一念発起!目白に家賃4万円。6畳風呂なしボロアパートに引っ越す。
電話引く時に椎名町の電話局だったので、あああ、この裏がときわ荘だ、、と感慨ひとしお。藤子不二雄先生のまんが道を思い出しながら、やる気モードになり、今回は月刊少年ジャンプの漫画大賞を目標に執筆開始。さすがに今回は一ヶ月の長期休みはもらえず、(前回はネーム番もあり、休みがほとんどなかった)地道の週3日の休みを利用して、のんびりペースで描きあげる予定でした。
が!!!!引っ越して1ヶ月くらいで、編集部から電話が。原作者が作画する漫画家を探しているんだけど、やる気ある?、、、と問われ、やりますやります!と即答。何か参考になる今の絵柄の作品とかある?と問われ、描きかけの投稿用の作品を提出。5名くらいの候補から私が選ばれてしまった!!(^◇^;)
引っ越した途端に、、、、運?
もし引っ越さなかったら、押山?あー実家か、んじゃいいや。で候補にすら入らなかっただろうに。東京に住むって事は、それだけでチャンスが増える事にもなりますし、打ち合わせも直に担当さんと出来る。急な助っ人にも駆り出される。そして私の場合は連載が転がり込んできた。増刊号の順位争いもなく!
ずるい!!と言われようが、降ってきたチャンスを逃すわけにはいかない。先生からは、一番下手だったおまえが、、と驚かれましたが、ここまでやってきた練習は横線だけ。後は先輩たちの思考を盗んで画力を上げ、アシスタント病一歩手前で抜け出す事が出来ました。
5年。18歳から23歳までが私のアシスタント時期です。ただ半年間ブランクがありましたが、これは次回にw