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ロサンゼルスを旅することになった。意を決するまでの小市民的アクション3つ
筆者はひょんなことで24年2月に1週間程度ロサンゼルス(以下、LA)へ旅することになった。これはその「ひょんなこと」をまとめた駄文である。
いっけな〜い、激安航空券を見つけちゃった⭐︎
成田〜LA:往復77,000円
その航空券を発見したとき、心が確かに震えた。
私の日課である『エクスペディア妄想世界旅行』を嗜んでいた時のことだった。欧米諸国など一般個人事業主にとって価格が高くて気軽に飛べやしない。この日も東南アジアを中心に成田発の就航便をあれこれ吟味して、むくむくと妄想旅を展開していたのだ。
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2024年2月成田と東南アジア各国を結ぶ航空券は想像以上に値段が跳ね上がっていた。5年前に見ていた価格感とはかなりの乖離がある。そう簡単に飛べないことに多少の憂いと悲しみを感じながら、半ば自暴自棄にLAを行き先に設定したのだった。(LAには現在、筆者の親族が赴任しており、いずれ訪れたいと考えていたのであった)
「ま〜さか用意に飛べる金額のわけあるメェヨ」
と、エセ江戸っ子を憑依させながら検索結果を待つ。次の瞬間私は叫んだ。てやんでぃ、と。
それが往復7万円台の航空券なのである。
信じられるか? ロスが7万円、しかも直行便だ。
以降は10万、12万と金額が上がっていくのだが、オフシーズンとはいえ安すぎはしないか。
ユナイテッド航空であり直行便、荷物も23kgまで無料、座席指定のみ有料。所要時間は9時間と、映画を2本見て居眠りしてればあっという間に着いてしまう。2月は確定申告の月だが事前に準備しておけば焦ることはないし、1週間程度ならば仕事の都合はつけられる。
「行くか!!!!!!」
と、叫んだ。叫べばその勢いでポチッと予約ボタンを押せると信じていた。しかし指は動かない。いや、怒涛の展開に体が追いついていないのだ。
「行くぞ!!行くぞ!!!行くぞ!!!」
心のうちに松岡修造を宿し、改めて己を鼓舞する。しかし至極真っ当な理性がブレーキをかける。なぬーっ、それもそうだ。仕事に疲れた平日の夜にほろ酔い気分でスマホを片手に、ヘラヘラ笑いながら妄想していただけなのだ。なのに、なぜ勢いに任せてLAへ飛ぼうとしているのか。
ついでに言ってしまえば7万だって安くない。そりゃアメリカに行けると思えば安い。されど諭吉が7人。文字単価に起こしてご覧なさいよ、何文字書けば稼げるのアンタ。
心だけではなく、実際に手が震えていた。
外堀を埋め決意を固める作戦、決行
翌日からの私は非常に行動的だった。うかうかしていると航空券の値段が跳ね上がる可能性もある。現に近日間の価格推移を確認したところ、他の月よりは穏やかだったがいきなり値段が高騰する可能性も否めない。
ここから私は己の常套手段である「外堀を埋める作戦」を決行した。
Twitter(X)で呟く
最も手軽な方法だ。いつも息をするように駄文を撒き散らすTwitterで仄めかすのである。まず文字に起こすことで、自分自身に本当に行くのかどうか自問自答ができる。また文字面にするとより具体性を帯びるのでよい。
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さらにTwitterで意思表明をすると、有識者から知識をお裾分けいただけたりするので非常にありがたい。
ここで教えていただいたのは、「現状ひどい円安で行きづらいが、来年からカルフォルニア州の最低賃金が上昇するためより行きづらくなる」というもの。当該情報は実際に私の背中を力強く押すきっかけにもなった。本当にありがとうございます!
近しい人間に説明してみる
次は発話型の言語化をしてみよう。私はまず近しい距離にいるパートナーに話してみた。後に引けなくする効果と合わせて、説明できるか否かで、この行動の整合性を改めて理解できよう。
話す際に心の内で明らかにさせておきたいのが、
なぜこのタイミングで行くのか
この旅の最終目標とは
7万を稼ぐ仕事以上の価値を得られるか
の3点。なんともお堅いと思っただろう。それもそのはず、私は石橋を叩きまくり亀裂を入れてしまう程度の慎重さを持ち合わせているため、感覚で行動を起こせないのだ。だからこそ面接のように堅苦しい儀式を経ないとアクションにたどり着けない。
1,については容易である。2月が航空会社にとってのオフシーズンで安価で飛べること、仕事の都合がつくこと、それ以前にライフステージを考慮してもまだ自由に動ける時期であるということ。さらにTwitterで得た情報が相まって、説得材料は十二分である。
2,の理由は2つ。ひとつは英語学習のモチベアップ(将来はさまざまな国のオタクと推しコンテンツについて語らいたいため学習をしている)と、旅同人誌新刊の取材だ。特に後者については、5年前に発刊して以来ご無沙汰だった自費出版を復活させたいとの思いがあり、「オッじゃあ抱き合わせ目標ってことで!」と設定した。さらに24年の文フリ(秋)はビックサイトでの開催だという。知人も意気込んでいたため、私も触発された。
となれば3,も説明がつく。取材だ取材。そして文章化するならば問題無用。同人誌で稼ごうなど思っていないが、しっかりと形にして残せれば将来の筆者も納得できよう。
これらを話しながらゴニョゴニョパートナーに伝え、「へぇ」とそっけない返事をもらいクリアとした。
そしてこれだけ大義名分を語っているのに、ひよって行かないとなればちょっとカッコ悪い。そのような精神的負担もときには必要なのだ。
現地の親戚に相談してみる
そして外堀を埋める最終手段、現地の親戚に相談だ。やんわりと「2月頃に計画してるんだよね〜」とLINEをしてみる。親戚のちびっこたちにも会いたいので、本音を言えばめちゃくちゃ行きたい。ほんとうに可愛いんですよ、ちびっこたちは。
連絡をした翌日、返信がきた。「ウェルカム」と。
これが決まり手だった。ロスへ行こう。
そして、航空券入手へ──
読者諸君、大変お疲れ様である。とうとう購入パートだ。ここまでを通じて、大変庶民派な個人事業主がアメリカに飛ぶという決断を下すことがいかにハイカロリーな作業だったことがわかっただろう。
航空券の購入は至って簡単だ。
エクスペディアでブックマークしておいたチケットを再確認し、諸要項をチェックしてポチッと購入。これまでの作業と比較するとあまりにも呆気ない。せっかくなので、ともにランチへ行った母親に見守ってもらった。
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き、決まった……!!!
この一手で私はパスポートを更新し、英語を再勉強し、LAが舞台の洋画を見まくり、確定申告準備を意欲的に進める未来が決定したのだ。5年ぶりの海外渡航、気合い入れていく。