副音声上映でハイキュー!!ゴミ捨て場の戦いをみた
まずひとつ、HELLO MOVIEの仕組み、本当にすごい
日本のエンタメと福祉って、どこまで機能するものなのか、難しい部分が多いなって思っています
エンタメの会場に車椅子では行きにくいし、目が見えなければ演出もうまく掴みきれない、耳が聞こえなければ音声情報として得るものより時間をかけて情報を得なければならない
自分にはそういう障害がないと思っていても、視覚に違和感がある、大きい音が苦手、光が強いのが苦手、ききとれる音域が狭い、など、エンタメの提供側がこだわればこだわるほど、消費者をおいてきぼりにしてしまうのかなと思っていました。
HELLO MOVIEのしくみは、そういうエンタメをたのしみきれない人を救う仕組みのうちのひとつだなと常日頃から映画館でみるたびおもっていました。
ただ、自分があまり必要としたことがなかった機能だったため、使おうと思ったことがありませんでした。
今回、コメンタリー上映で使ってみて、その技術力に驚きました。
まず予告のうちにページを開いておけば、本編の音声を検知して勝手に音声を流してくれるので音ズレの心配がなく、もしズレても都度調整が入る、すごいことだなと思いました。
きいているあいだ、一度だけ調整が入りましたがそれ以外はいちどもずれることもなく快適に音声を聴き続けられました。
ただ、やっぱり視聴者としての私は
①スクリーンを流れる視覚情報
②映画館に響く音声情報
③音声ガイドから流れるコメンタリー
の3つを一気に処理するのすごく大変だと思いました。
個人的にはマルチタスクもそこまで苦手ではなく、一度に情報を詰め込まれることもそこまで苦に感じたり辛いと思ったりすることもないタイプですが、こんなに処理が大変なことある!?と言うくらいの情報でした。
やっぱり映画って視覚情報も音声情報もかなり作りこんであると思うので、脳のリソースをめちゃくちゃ割くんだなと思ったのです。
ここまで、ざっくり仕組み自体に対する感想でしたが、ここからコメンタリーに対する感想を書いていきたいと思います。
思いっきりネタバレですのでご注意ください。
本編の感想も多少書きますが、だいたいはコメンタリーの感想です。
本編の感想は下記
※以下ネタバレ注意※
コメンタリーとしては4人の映画みた感想なのかなと思ってたら、入りからいままであんまり話せなかったこと話したい!とかオーディションの時はこうだった、とか、こういう風に仕事してる!とかで、映画に関するコメンタリーと言うよりは声優さんたちの裏話でいろんな「へぇ〜」が聞けてよかったです。
日向役の村瀬さんと影山役の石川さんがまだ若かったからなのか、かなり音響監督の声優を育てる力と見抜く力が発揮されたのがハイキューだったのかなとうっすら思いました。
私は昔中村悠一演じるキャラにガチ恋していた時期があったので、中村さんの声を聞くと無条件でメロっちゃうんですが、中村さんが若手たちをうまいことハンドリングしながら楽しく話してるのを聞くのあまりに好きでやばかったです……かっけぇ……
「俺たちは血液だ」のくだり、映画でやってる時にコメンタリーでも話してくれて、軽い感じでコメンタリーで言ってたのもめちゃくちゃえっちでよくて……
声がいいってまじでずるすぎる……になりました
あと幼少期の回想シーンでクロと研磨の関係性に言及するところとかもめちゃくちゃよかった……
個人的に「HAHA」の笑い方のところとか本人も楽しくやってんだなぁって聞いたり、クロだけ3年生だから「来年の話すんなよォ……」ってすねて他の3人が「留年してください!」って言ったりしてんのがマジで男子高校生ムーブで好きすぎでした
来年はクロがいない、の話の流れで「高校生という時間の儚さ」について話すのもすごくエモかったですね
「試合に勝ったところで地球を救えるわけじゃない」けど「自分たちは自分の命をかけるくらいの気持ちでやってる」ところのバランスとか、「本当はあつくならないキャラだけど試合を通してあつくなっていく過程、どこまで出していくのか」とか、やっぱり声優さんってすごいんだなぁって思いました。
研磨の「楽しい」のシーンをうけて、4人の見解とか、どういう気持ちだとか、そういうのがすごくよかったです……特に中村さんの「クロの笑いはここまで自分がやってきた全てに満足し始めている(ニュアンス)」というコメント……
そりゃそうだよな……青春まるまる捧げたバレーボール、その最後かもしれない試合で、ずっと自分が巻き込んだかもしれないと負い目を感じている幼なじみが心から楽しそうで、自分も最高に楽しくて、相手もこれ以上ないくらい最高の相手で……
もう3セットの最後の方は「終わらないでほしい」と「ここで終わってしまいたい」の気持ちでいたのかもしれないなと思ってしまいました
あまりにも美しい青春、そりゃいつまでもバレーボールに囚われるよな、と思うほど美しい世界の話で最高でした……
終盤は研磨のセリフに泣くクロをみてみんなが切なげな声とかウルウルしちゃうって言ってたりとか、そういうのがすごくいいなぁって思いました。
ハイキューというクソデカ感情をうんでしまうコンテンツ、ほんとうにすごい……
と思ってたら最後の方ギャーギャー騒いでめちゃくちゃニヤニヤしたし花江さんがいいところ持ってったから聞かせないようにしようぜ!っていったり、めちゃくちゃおちゃめでよかったです
コメンタリー、情報量本当に多くて、楽しかったけどあまりに疲れたので次映画館でみる機会があったとしてもとりあえずコメンタリーきかずに観ようかなと思いました
円盤にも収録されるらしいし、次聞くのはそのタイミングでいいかな……(もう円盤買うつもりになってる)
ここでの興収で次のアニメ決まったりすんのかな……とソワっとするので、引き続きみたいときにみにいこうとおもいます
続きも映像化してほしいので
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