東京嫌いの上京民が親しみを抱くまで
地元が好きだと示してやろう
いっとき親の仕事の都合で東京に住んだが、学生時代はほぼ山に囲まれたところで育った。滝の音や虫の声が耳にささやかれ、外で気兼ねなく焚き火をしたり星空をただ眺める時間を持てたりする、そんな地元が大好きだ。
けれど僕は大学で学びたいことを学ぶために上京することを決めた。一人暮らしを経験したいという思いもあったが、この地元が好きな気持ちがただそこしか知らないからだと思われるのが嫌だった。「外にでた、けど、僕はここが好きだ」と言えるようになろうと考えた