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ぼくのかんがえたさいきょうの ビヰフカレヱ

どーも。都内一流ホテルで16年勤務した、フリーシェフ、僕です。
今回10555字でした!
レシピ制作のポリシーを作りました。
もし気に入ってもらえたらご覧になってくださいね。

今回はビーフカレーを作ります。
イギリス風カレーです。
長えよ!工程凄いあるわ、HAHAHA。
省略、代替えなどできるところはその旨書きます。
しっかり読んで必要なものを用意して、臨んで下さい。
しっかりできたら、
こんなに美味しく出来る煮込み料理は他にないかもしれません。
正直、煮込む時間はさておいてもビーフシチューや各種赤いソースでの煮込みの方が手順少ないです…。

所謂固形ルーを使用せずに、ソースを濾さず、ツブツブが入った状態で
作るカレーです。野菜ってこんなに美味しく出来るんだ!って思ってもらえると幸いです。
また、今回はいつもに増してテキトーです☆
調理場でカレーや赤いソース、ブイヨン仕込んでると、トマト含めた野菜くずがどんどん入れられていきます。入れれば入れるほど、味が出るし、無駄にしないという考え方です。限度はあるけど…。
今回のカレーは一回作ったら二度と作らないと
言われてしまう位(いわれた)
工程多いですよ☆
でも、同じものは専門店でも出せないかもしれません。

固形ルーが悪いなんてことは無く、固形ルーでカレーや、赤い煮込み料理、白い煮込み料理、色々ありますよね。それが手軽にできるんですもの!
こっちも使わない手はありません。僕のレシピーで作ってみると、各食品メーカーさんの企業努力が素晴らしいものであるとよくわかります…。


THE材料 8人分
☆カレーって量多く作った方がおいしくなるんです。

〇ブイヨンとビーフ煮込み
牛バラ肉 1kg
顆粒ブイヨン(分量の半分ほど)と肉が被るだけの水
ブーケガルニ(後述) 1パック
出た野菜くず。今回は野菜屑全部ひっくるめてミルポワと呼びます。

☆例えばビーフステーキ等のカレーであればブイヨンが発生しません。その場合は顆粒ブイヨンを沸かした状態にしてください。
今回は、牛や豚のバラ肉やスネ肉を煮込むことを想定しています。ポークカレーでも作る工程は同じです。

〇カレーソース
ニンニク 5片 (刻んだ状態で60gほど)
生ショウガ 100g (刻んだ状態で60gほど)

☆野菜は刻んだ状態で計量しました。多少前後しても大丈夫です。
刻む前の目安も書いてあります。

玉ねぎ 420g(3個と4分の1ほど。残り4分の1はミルポワ)
人参 50g(半分ほど)
セロリ 50g (1本の太い茎半分ほど)
マッシュルーム 70g 
(今回は小さいのを10個前後用意しました。
1パック用意してもらえればOK)

バター 40g
☆玉ねぎだけでもできます。玉ねぎ以下を刻んだ状態で590グラムほど用意してもらえればいいですね。比率はあまり気にしなくていいですよ。

〇カレールウ
カレー粉 70g
小麦粉 45g
バター 115g
熱いブイヨン 350㏄前後

☆辛いのが苦手な方はカレー粉50g、小麦粉65gで作ってください。粉2種の合計分量とバターの分量は同量になれば結構です。


☆僕は別にS&Bさんの回し者ではないのですが、いやーこの商品にはお世話になりました…。
家庭用では、20g、37g、84gが存在するようです。
以下にリンク貼ります。コレはスーパーで見たことあるんじゃないかなあ…
手に入りやすければ、ハウスさんやギャバンさんのでもいいですからね。
翌日などに余らせたソースには、余ったカレー粉を入れてもいいですね。スパイスの風味が飛んじゃってるんです。
もし、カレー粉を調合したものを使いたい方がいれば、調合した状態で分量通りを用意してください。

〇果実類
リンゴジュース 350cc 煮詰める
砂糖類 小匙2
(ザラメ、三温糖、黒砂糖など、雑味がある方がいいです。)
ハチミツ 大匙2
フルーツチャツネ 大匙4
バナナ 1本潰す
☆ここがカレーの味のうち、『甘味』をつかさどる重要な要素です。
可能な限り用意してください。果実のジャムがあればそれを足してもいいですね。リンゴ、マーマレード、オレンジ、レモン、アンズ、ミカン、レモン、なんかです。イチゴとかブルーベリーは向かないと思います。

家庭用チャツネはこういうのです。
家庭用ではコレじゃないと使い切れないかもしれません…。
スーパーのカレー粉コーナーにありますが、たまにないスーパーも存在します…。手に入らない場合はチャツネの分をハチミツに置き換えてください。
amazonさんで通販するのも手です。僕はたまにカレー作るので瓶詰を手配しています。使い切れるくらいの量を用意してください。


〇一緒に煮込むもの
トマトピューレ、トマト缶(カット、ホールどちらでも)、生トマト 
(全部で) 300g位

トマトペースト 20gほど
トマトケチャップ 大匙4
ウスター、中濃、とんかつソースどれか 大匙3
レモン汁 大匙2

☆手に入るもの、使い切れそうなものを手に入れてください。
トマトピューレなど、手に入りやすくて使いきれそうなものであればどれでもいいですし、組み合わせてもいいと思います。
トマトは組み合わせて500g、100gとかにならなければ
多少前後しても構いません。

〇煮込む前の仕上げ
クミンホールかキャラウェイシード 14gほど
バター20g
☆省略可。
あった方がいいのですが、無理に大容量のモノを買う必要はありません。14gなのはS&Bさんホームページより、1瓶が14gだから。
16gでも20gでもいいですからね!

引用元です。

〇ブーケガルニ 2パック
空のお茶パック 2個
ローリエ 2枚
ニンニク 1片
パセリ茎 2本
セロリ  2cm×2本
長ネギ 2cm×2本
☆省略可。お茶パックに以上を2つに分けて入れておく。



調味料)

カレー粉
ガラムマサラ
サラダ油
バター
肉用小麦粉
出た野菜くず(全部肉を煮込むときに使います。前述してます)
☆ガラムマサラだけは省略可
☆全部でバター175gほど使います☆


工程)
☆今回多いです。よく理解してください。でも、1工程ずつやればできますので、ゆっくりやって下さい。

バターカット、バラ肉(かスネ肉)に塩と粉(今回胡椒は振らない)振って、高温のフライパンで焼き締める、ザルで余分な油脂を取ってからブイヨンで煮て1時間、同時進行でショウガにんにくは別にみじん切り、
鍋に水と顆粒ブイヨン+出た野菜くず+ブーケガルニ入れて沸かす、ザルで漉し肉とその他に分ける、ブイヨンは濾しておく、野菜くずとブーケガルニは処分

リンゴジュースは砂糖を加え、沸かして半分くらいにしておく、
ここにトマト類、ウスターソース、甘いもの全部を加えて混ぜておく

野菜を炒めていく。鍋にバターを溶かし、ニンニクショウガを入れて炒め、みじん切り野菜を加えて塩振り炒める(15~20分ほど)、リンゴジュースなどを加えて沸かす、ブイヨンの半分ほどを加える(ルー用に300cc程は取っておく。それでも余った分は最後の調整用で使う)、ちょっとだけ塩を加える

ルーを作る。ブイヨンを沸かしておく(マグカップでもOK)、鍋にバターを加えて小麦粉を炒めて、カレー粉を入れる、熱いブイヨンで延ばし、しっかり混ぜる、硬すぎたら野菜鍋の液体を加える、野菜鍋の液体を少しずつ加えていってルーを伸ばす、緩いペースト状になったらルーを野菜鍋の方に全部入れる

フライパンにバターを入れて加熱、溶けたらキャラウェイかクミン加えて、炒めたらカレー鍋に入れて塩振って、1時間煮込む

1時間煮込んだら、バラ肉を温め(電子レンジか残りのブイヨンで煮る)、加えて5分で完成

☆工程多すぎだろ!!!って思いますが、しょーが無いです。カレーですし。要はバラ肉煮て野菜炒めて甘み酸味その他入れてルー(小麦粉が入ったソース)入れてバラ肉煮たブイヨン入れて、1時間煮て、バラ肉と合わせて完成。

では行きましょうか。ルーを作る以外はゆっくりやっていいですからね!


まずはバターをカットしましょう。
写真は『そういやバターカットの写真ないなあ』と気づき撮りました☆
ので、今回の分量とは全然違います。
家庭で洋食やるときには
バター買って来て全部カットしてタッパーに入れておくのが正解だと思います。
ウェヒヒ、40%オフだぜウェヒヒ。
なーんて言いながら、和牛使わないでUSかAUSTのビーフ使えばよかったと後悔してます。
理由は後述。
このスーパーは煮込みに使うような肉をにはローリエを付けています。
ラッキーくらいに思っておいてありがたく使わせていただきましょう。
まずはペーパーで余分なドリップを抜きましょう。この時点でドリップが出ていなければ、お肉屋さんがしっかりした処理している、いいお肉屋さんだと思っていただいていいと思います。
でも少しは出ます。ドリップの下処理はしましょう。
和牛にしない方がいいって言ったのは、筋と脂多いんですよ…ホント…。
この部分は煮込んでもチューインガムのように噛み切れないです。よって除去します。
煮込めばある程度柔らかくなるので、他の部位は煮込んでもいいですよ。
この部分。結果を言うと右上の一部以外は全部除去しました。『使えません』。
右上の部分は焼いて味見として食べちゃいました。美味しかったでーす☆
除去した部分は出汁取ったりします。今回は他の肉一緒に煮込んで味を出すようにしました。
なので、もしかしたら外国産肉の方がいいかもしれません。
また、ある程度の塊で買ってからだと下処理もしやすいですよ。
下処理して、塩と粉を振ったところです。
肉に小麦粉振ってから焼きますが、こんな感じで薄く振ってもらえればOKです。
ただし、粉振って時間がたちすぎると塩分から水が出て粉が剥がれます。
手早くやっていきましょう。
フライパンに火をつけて、サラダ油を引きます。高温になったら肉を入れて色を付けます。
目指せきつね色。この行動はちゃんと意味があるんです。
(小麦粉を振っていても)肉に色を付けて、焼きしめて中にうま味を閉じ込めるのですが、煮込みフランス料理ではこの行動を(rissoler リソレ)といいます。
メイラード反応を起こしてうま味を出す重要な技法です。本来は塊肉で行う方法です。
ピンボケイェー。この位焼き色を付けてください。
ほら、料理やりながら写真撮るのきついんですよ…。
写真撮ってませんが、側面も焼いていきましょう。
余分な脂を抜いておきます。この場合、ざるに上げるだけで充分です。
肉を煮込んでカレーの基本スープである顆粒ブイヨンを沸かしておきましょう。
一度沸かすことにより、製品感が飛ぶとされます。
大体この位かな?の量よりも少なめに、で結構ですので用意しておいてください。
肉入れて、足りなければ水加えればいいのですよ。
ブーケガルニを作りましょう。省略可能です。
2つなのは肉煮込み用とカレーソース煮込み用で使うので。
1pac分として、
右から、ニンニクパセリ茎、長ネギとセロリ、ローリエ1枚折る、お茶パック、です。
手に入るものだけで結構ですので、ある程度用意してください。
全部お茶パックに入れてください。

肉を煮込むブイヨンが沸いたら、肉とお茶パックを入れてコトコト弱火で1時間。
肉が柔らかくなったらOK。まず、鍋に入れた時点でフォークか竹串で刺してみてください。
固いはずです。スッと竹串が入れば煮込み完了です。
では、野菜を刻んでいきましょう。
刻んだ野菜とミルポワ用、2種類の皿かボウルを用意してください。
また、買ってきた野菜には泥がついていると考えてください。シンクに大きなボウルを置いて、
水を貼り、そこにドボンと入れてザルである程度水を切ってから
まな板に置くことが基本と考えてください。
ただし、洗ってはいけない食材も当然あります。
でも基本の野菜は全部洗うつもりでいて結構です。

各分量出しましたけど、変に余るのでしたら加えちゃってもいいですからね。
まずはしょうがとニンニクです。
しょうがは一度水で汚れ(=土)を取り除き、皮ごと刻んでいきます。
包丁でみじん切りにするやり方も技術ではあるのですが、
間違いなくチョッパー使った方が早いし確実です。
使うのでしたら、包丁で適当に刻んでチョッパーに入れてください。丸ごとでは刻めません。
特に、結構な量がある今回は是非チョッパー使ってください。
Amazon屋さんのリンクを貼ります。
料理好きな方はある程度大きなものを買った方がいいかもしれませんね。
ニンニクはガーリックオイル使いました。

YOHO!ピンボケ!
マッシュルームの石突は肉と煮込む用の屑野菜、ミルポワとしました。
水で洗ってはいけませんよ。
ただし、個体(というか農家さん)によってはキノコに土がついています。
黒いのは土。丁寧にペーパーで取り除きましょう。
1個か2個はミルポワ用に取っておいてください。
適当に刻んでチョッパーにかけてお皿に取っておいてください。
セロリの茎です。写真左側にセロリの葉があります。今回使いませんでしたが、ミルポワやブーケガルニ、煮込みに加えたり、用途は多々あります。
冷凍してもいいかもしれません。
でも、取っておいて悪くなるのなら取っておかない方がいいですね。
葉っぱを刻んでハーブのように使ってもいい香りが残ります。
さて、このセロリの皮をむきます。
繊維質で苦手な方もいると思いますが、ぜひ齧ってみてください。
野菜スティックにはよく入りますね。
上部と下部に分けました。
ミルポワ用は別に取っておいて、適当に切って刻んでください。
チョッパーでいいですからね!
人参です。水で洗って、人参の天地(頭と下)を落とし、皮をむきます。
某シェフが言っていたことです。玉ねぎや人参の皮でもブイヨンは取れるから
使うべきだと言っていました。
僕は、野菜の皮には泥がついているから剥いて捨てるという考えです。
当然食感も良くありません。
しかし、町場のレストランはこういった行動や使い方によって、
食材のコストを下げてお客様に満足していただき、
従業員により多くの給与を支払えるようにするための積み重ねることが何より重要である
とも言ってました。食材であるのもそうですが、大切な話ですね。
あっ、皮をむいた人参はミルポワと別にして刻んでください。
玉ねぎは水にドボン、皮をむいて天地落として半割。
…って指示が良く出ますね。写真は『皮剥いて半割にした状態』。
チョッパー使うのであれば芯を抜いてください。この芯、ブイヨン取る場合は使えると考えます。
ミルポワに加えてもいいですよ。
チョッパーに加えるのでしたら、適当にカットしてチョッパーに入れてください。
ただし。今回の食材の中で玉ねぎの水分はとても多いのです。
チョッパーで回しすぎると水分(=うまみ)が全部出てしまいます。
最初からある程度細かくしてチョッパーに入れる事も必要です。
端っこの部分を含めてミルポア用に取っておいてください。
刻んだ野菜たち。マッシュルーム、セロリ、人参、玉ねぎたちです。
全部玉ねぎにしても美味しいカレーになります。ミルポワなくてもいけます。
ミルポワってどんなの?こんなの。
マッシュルーム丸ごとは手でつぶして味が出るようにしました。
もうちょっと大きくカットしてもいいかも。
肉はコトコトいってますか?ミルポワを加えて一度かき混ぜ、落し蓋をしてください。
今回作業手順の問題でこの手順にしましたが、
本来肉を煮込むのであれば液体とミルポワを同時に煮込むことが必要とされています。
また、煮込みの肉はある程度の時間煮込むと崩れやすくなりますので、
かき混ぜるときは注意して下さい。
ぶっちゃけ、カレーソースに対して、ブイヨンここまでしっかり取る必要はないかなー
とか思ってますけど、せっかく美味しいブイヨンを取れるのでしたら使おう、
というのが趣旨です。
もし、肉を煮込まないカレーであれば顆粒ブイヨン使ったスープでもおいしくできます。
屑野菜入れて、沸かすだけでも『製品っぽさ』は消えます。
参考までに。
リンゴジュースと砂糖(前述した通り、雑味のある砂糖)を鍋に入れて
火にかけて半分くらいまで煮詰めます。
甘いものとトマト類、ソースを全部混ぜます。写真の白いのは刻んだバナナです。
煮詰めたリンゴジュースと
ハチミツ、チャツネ、バナナ、(あればジャム少しも)
トマトピューレ(トマト缶)、トマトケチャップ、トマトペースト、
ソース(L.P.、ウスター、中濃、とんかつ、どれか)、レモンジュース
全部混ぜます。
忘れないようにカレーソース用のブーケガルニのパックも入れておきましょう。

もし、ハチミツが固いのでしたら5秒ほど容器ごと電子レンジ入れてください。
一気に柔らかくなります。ただし、電子レンジかけすぎると爆発します☆
注意してくださいね。
さーて、カレーソースの加熱調理します。
まだ工程の半分くらいですヨ☆
だからホテルのカレーってあんなに高いのですね。
でもねー。
この工程のカレーとほかの料理をデイリーで出すにはホテルじゃないと出来ないと
強く考えています。

ニンニクとショウガが入った鍋にサラダオイル少し入れて加熱。
全体から湯気がたってきたあたりでバター(分量上の40g)を加えて、
そのまま加熱。全体に香りが立ってきたあたりで次の野菜を入れます。
焦がさないようにしてください。
バターを加熱するタイミングは諸説ありますが、
この場合のバターはこのようにやるべきであると考えます。
次に刻んだ野菜を全部入れます。
強火です。
この時点で少し塩を振ります。味を付ける意味ではないのですが、
ベースとなる『前の』味を付けて、野菜の水分を抜きやすくするのが目的です。
ここでは岩塩とか伯方の塩的な旨味のある(=雑味)のある塩の方が
『絶対にいいです』。塩振りすぎてはいけないんですが…。
今度塩の話でもしましょうかね。

野菜は加熱すると甘みが3倍になります。なるって言ったらなります。
この数字の根拠がない情報源はどこかしっかり知っていますが、
繰り返しますが、3倍になります。
なるそうです。
全部野菜が入って湯気がもくもくいっている状態になったら中火以下に落とします。
20分くらいこのまま炒めてください。
たまに混ぜながら、焦げそうなら水(レシピ外)を足すと焦げません。
焦がしちゃだめよ。
野菜を炒めている間、
煮込んだ肉が柔らかくなったかどうか串かフォークで確認します。
煮込み初めに比べたら柔らかくなっています。
レシピー上では1時間としましたが、場合によっては1時間半~2時間くらいかかります。
水分が無くなりすぎたら、水(レシピ外)を足してください。
柔らかくなったら、ザルにあげ、ブイヨンと肉に分けます。
肉は崩れやすいので注意してください。
冷めてから、手が空いた時にとろけたミルポワと肉を分けます。
今回、ミルポワは処分します。
ブーケガルニのお茶パックも処分。ここで除去を忘れると…
盛りつけたお皿からブーケガルニが出ますよ。

余談ですが、このミルポワをミキサーで液体にして
ソースに混ぜて(全部入れません)濃度を付ける方法もあります。
もし今回このミルポワをカレーソースに加えたいのでしたら、
液体にしたミルポワを別鍋で加熱し、固いピュレ状にしてから加えてください。
液体ですとうま味が薄すぎるんです。
肉煮込んだ時にブイヨンに全部流れ出ているんです。
カレーソースに戻ります。
20分ほど炒めたら、味見してください。この味見はとても重要です。
この時点でほんのりより、薄味で味がついていることが必要です。
足りなければちょっとだけ足してください。
煮込み料理は、ここでしょっぱいとアウト。
足したら『味見しない』。人間の舌って一度味見したら馬鹿になるんです…。
だから『ちょっとだけ塩を足す』んです。
煮込み料理なのでこの時点では完成に程遠いんです。

この刻み野菜はカレーのとてもおいしい基(モト)です。美味しかったでしょ?
こんな甘くなるんだ!ってくらい甘くなります。
強火にして、刻み野菜の水分を一気に飛ばします。
飛んだら、トマトその他を加えます。沸くまでかき混ぜてください。
カレーソースはここがハイライトです。
カレールーを作ります。
カレー粉と小麦粉、バターを計量してください。
ちょっと辛めを目指しましたのでレシピーの分量と写真は違います。
ブイヨンのうち、マグカップで350ccほどレンジで沸かす。
トマトまで入れたカレーソースは沸かしておきます。
小麦粉を入れる、ルーというソースは冷たい液体を入れるとダマになると考えてください。
ルーとソースって違うの?ってのは後述。
準備が出来たらフライパンか鍋にバターを溶かしましょう。
ここからは強火で、ルーを仕上げるまで一気に行きます。

参考までに。ちょっとこのリンクでは説明に不備があります…。
ソースという大分類のうち、ルーという小分類があると考えてください。

↑カレールウと、ほぼ同じ工程を踏むベシャメルソースの手順がある僕の記事です。もしよかったらどうぞ。

写真撮りながらなんて出来ないよ!焦げちゃうよ!
泣き言はさておき。
バター溶けたらレンジからブイヨンのマグカップを取り出し、
小麦粉を炒める。小麦粉の粒子一粒一粒が熱くなったら
カレー粉を加えます。小麦粉と同じ位まで加熱したらマグカップのブイヨンを全部加えます。
絶対に焦がしてはいけません。特にカレー粉は焦げやすいので十分注意してください。
ここで焦げたらやり直してもいいくらいです。
鍋肌にくっついたルーはゴムヘラ使ってくださいね。
曇っちゃった…。
ブイヨン入れた時点でこのように曇らないと加熱が足りないと思ってください。
強火で
混ぜろー!混ぜろー!!
マグカップのブイヨンを加えてから混ぜることによって
ルーに艶が出ます。出るはずです。出なければ加熱と混ぜが足りません。
でも焦がしちゃだめです。
もし水分が足りなければ、カレーソースの液体をちょっとだけ足してください。
もしくはブイヨンを沸かして足す。
最大でマグカップの半分以下(175cc以下)までしか入れないと考えてください。
仮に入れたらそこで止めてください。
出来たルーを伸ばしていきます。
ルーは本来、ブイヨンで伸ばします(ホワイトソースは牛乳です)。
今回はカレーソース側の液体をお玉で1杯ずつ加えて火をつけたまま伸ばしていきます。
滑らかでダマのないカレーソースはこれで出来るはずです。
ホント、状態見ないといけないんですけど
滑らかでダマがないルーになったら全部を合わせてカレーソースとします。
混ぜたところです。
言いませんでしたけど、大きめの鍋で作らないと溢れますよ☆
今回、僕はキャラウェイシード(15g)を使いました。
これを炒めてカレーソースに入れます。
バター溶かして、キャラウェイ入れて炒めます。
炒めると、乾燥したハーブの嫌な湿った匂いや製品っぽさを飛ばせます。
外国から船で揺られてきた匂い、とも教わりました。
炒めたバターごとカレーに入れます。
この時点から1時間ほど煮込みます。
あるえー?ブイヨンの残りは?
これに関してだけは、ソースの固さ見ないと量を指示出来ないんです…。
煮込む前にブイヨンはカップ半分位加えてください。
大切なことです。
この時点で味見してください。

しょっぱく無かったら、塩少々。
この2件の量は味見しないとわかんないんです…!!

と、言いうことで1時間弱火で煮込みまーす。
不思議なもので1時間煮込むだけで味がまとまるんです。
たまにかき混ぜながらゆっくりカレーソースを仕上げましょう。

30分(煮込む時間の半分)の時点で味見すると、状態がやはり違います。
万が一水分が無くなりすぎたらブイヨンをカップ4分の1ほど加えてください。
でも多分それ火が強いです。

さて、1時間経ちましたら味見してください。
酸味やフレッシュ感が足りなければレモン汁、
甘みやコクが足りなければトマトケチャップ、
塩味が足りなければ塩、
を足してください。

酸味と辛みと塩味と甘みが上手く融合したのがイギリスカレーです。
ここで塩を振り『調味』します。
好みでガラムマサラを加えてカレーソース完成です。
ステーキカレーとかであれば、ここで終わりです。
いい写真無かったから使いまわし。
出来たカレーソースと煮込んだ肉を合わせます。
沸いているソースに熱くした肉を入れるとしてください。

今回は沸いているカレーソースに電子レンジで加熱した肉を加えてください。
肉から出た汁は美味しいブイヨンですが、
カレーソースが薄まりすぎますので肉だけ入れてください。
5分煮たらビーフカレーの完成。
でけた。
今回トッピングについて書きませんでしたのでいくつかあげますね。
全部レシピ外です。
ラッキョウ、ショウガ、ピクルス、茹で卵みじん切り、
フライドオニオン、刻みベーコン、生玉ねぎみじん切り、
パセリかセロリ葉みじん切り、チーズ、オムレツ、バーナーで焼く
トンカツ、エビフライ、ハンバーグ、ソーセージ
などが思いつきました。
好きなの付ければいいんです!

ぶっちゃけ、手順は各家庭によってガス台の数や鍋の数によって変わっちゃうんです。やること、必要なこと、順番、これをしっかり理解してから望んでください。。。

おまけ)
カレー粉って『複合調味料』って扱いです。
例えば…
マヨネーズに耳かき一杯いれるといつものマヨネーズと変わります。
カレーライス以外にもカレー粉入れればそれっぽくなります。
胡椒(スパイス)の一種と受け取っていただいて結構です。

こんな美味しいの出来るんだ!って思ってもらえれば幸いです。
僕は調理師学校の時にこんなイギリスカレーを作ったときに
4時間かかっちゃった☆完成度も今より低かったです。
手が早いっていうのは積み重ね、これに尽きます。

笑うほど不器用な僕ですが、続けてきてよかったとも思えました。
食べてくれる人がいることは幸せなことです。


今回写真撮りながら作りましたけど
2時間かかりませんでした。完成度も前より高いです。
手順多すぎて泣きそうですけど、意外にこのレシピは
超絶技巧はありません。
参考にして、食卓を彩ることが出来たら
僕よりも誰よりも、このレシピの基の元を作ってくださった方々が
とてもうれしいと感じるでしょう。


読んでくださってありがとうございました。

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