「萩兎図」 狩野 安信 vol.2
おはようございます!
Oshigeです!!
今日は、前回の続きである「萩兎図」の
『薄(すすき)』について、述べたいと思います!
「一宮市博物館データ検索システム 狩野安信「萩兎図」」
(https://www2.icm-jp.com/list/index.cgi?mode=view&no=14848&cat=2&keyword=%97m%89%E6&st=73)
②薄
「暦生活 にっぽんの色 かさねの色目 花薄はなすすき」より
皆さんは、『薄』と聞いて何を思い浮かべますか?
私は、「十五夜」です!
「薄」「兎」「月」「お団子」
この組み合わせは、鉄板ですよね!!
では、そんな『薄』はどんな植物なのでしょうか?
『薄』と前回紹介した『萩』もですが、
『秋の七草』
として有名です。
*「秋の七草」
萩、薄、葛(くず)、撫子、女郎花、藤袴、桔梗)、竜胆(りんどう)、菊など。
実は、この絵が描かれた江戸時代。
小袖をはじめとする染織品や磁器の文様にも、
この「秋の七草」が取り入れられていました。
もっと以前ですと、
豊臣秀吉夫人である北政所が愛用していたと言われる調度品の文様、
万葉集にも、山上憶良が詠んだ歌の中に登場しています。
『薄』は他の秋の草花とともに、
平安時代から江戸時代、現代にまで
多くの人に親しまれてきた歴史があるんです。
確かに、
『薄』=『秋』というのは、
日本人の中には自然に根付いていますよね。
それが、平安時代か始まっていたとは歴史を感じます。
そんな『薄』の花言葉で、
私が注目したものを紹介したいと思います。
⑴花言葉
『活力』
『勢い』
『活気』
『元気』
『勢力』
『生命力』
私は、この生命力溢れる部分が「萩兎図」で、
柔らかい『秋の情景』と兎の姿から何か『想い』が込められているのではないかと、想像しました。
どこか勢いを秘めた『兎』。
『萩』とともに、『兎』に覆い被さっている描かれ方に、
『活力』や『勢い』『生命力』
そういったものも、受け取りました。
安信は、何も考えず、ただ目の前の情景を絵に描いただけかもしれません。
でも、こうやって『花言葉』を思い浮かべながら、
この絵を通して『秋の風景』以外のものを受け取るのも、
楽しみ方としてはありなのかなと考えます。
※本文にも、記載していますが全て私の主観で書いています。
*参考文献
⑴「すぐわかる日本の伝統文様ー名品で楽しむ文様の文化ー」並木 誠士
⑵「日本の水墨画2 花鳥」小野寺 優
*参考URL「秋の花の花言葉 ススキの花言葉/秋の野に立つ物憂い姿の裏のたくましさ」https://hanatama.jp/miscanthus-sinensis.html
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