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荒れたクラスをどうする?
【 ご質問 】
私は現在すでに2年ほど非常勤講師として日本語学校の教壇に立っていますが、自分の力不足を最近実感するようになりました。
考えてみれば、半年ほど養成講座に通っただけで、深い知識などは身につくはずもありませんよね。
今教えている日本語学校のクラスのことです。
私が今年、力不足を実感したのはこのクラスでです。
2クラス教えているのですが、どちらも人数15~20人、クラスの大半がベトナム人、専門学校進学クラス(つまり成績はいい方ではない)…という、今時(少なくとも千葉辺りでは)よくあるクラス構成かと思います。
そしてこれもよくあることらしいですが、学生のモチベーションは低いです。
授業中寝ている、ゲーム、お喋り、お菓子…教えている私の方が虚無感に苛まれます。
4月からクラスに入り、5~6月ぐらいまでは教科書を音読させてみたり、学校側から居眠りしたら欠席扱いにすると通知を出したり、あれこれやってみましたが、彼らは全く変わらない。
他の先生たちは、「あの子たちは日本に半分出稼ぎに来ているようなものだから仕方ない」
…そうは言われても、4時間寝ている人たちを相手にとにかく授業をしなければならないのは、まるで中国の諺にある「牛に向かって琴を弾く」ような、ぞっとするほどの苦痛でした。
11月の初め頃だったでしょうか、ある女の子が授業中一生懸命ノートに向かって何か書いていました。
私の授業なんかよりよほど真剣な眼差しでした。
アルバイト先の居酒屋のレシピを日本語で書いているのでした。
「和える」だの「こす」だの、N1ぐらいの語彙も難なく覚えているのでした。
その頃ちょうど「Can-Do」を大切にする方針の別の学校で掛け持ちを始めたこともあり、私は今まで教えてきたカリキュラムを振り返ってみて、深く反省しました。
この学校では、10年以上も前に作られた教科書の、彼らが使いもしない言葉を覚えさせたり、教師が読んでもつまらない文章を読ませたりしているのでした。
彼らはもともと「ノートをとる」「先生の話を聞く」ということがあまり好きではない方なので、こんなつまらない授業をしていたら、自然とこうなってしまうでしょう。
ちなみに、同業の友達に話を聞くと、今どこの学校も似たり寄ったりらしいですが、私はこの状態を「仕方ない」と言うような教師になりたくありません。
アジア地域の経済成長に伴い、これから日本の日本語学校は「自国の大学に行けなかったから」「日本の大学は入りやすいと聞いたから」という若者たちの受け皿になってしまうことは避けられないと思います。
ですが、そういう人たちの持っている力を引き出して、日本(ひいては世界)のために有用な人材にする…というのが、我々教師のやるべきことではないの
でしょうか。
とは思うのですが、具体的にどうすれば私にそんな力がつくのかはわかりません。
しかしそのためには知識が必要だろう、というのが、検定を受けてみようと思ったきっかけです。
彼らは卒業まであと2ヶ月弱です。
私はこのまま彼らを卒業させてしまっては申し訳ないと思います。
せめて何か、「日本語学校に通っていてよかった」という経験をさせてあげたいです。
私は担任でもないので、できることは毎回の授業の範囲内ですが…
もし篠崎先生でしたら、このようなクラスをどうされますでしょうか。
どうかご意見をお聞かせいただけましたら幸いです。
ご返事
2クラス教えているのですが、どちらも人数15~20人、クラスの大半がベトナム人、専門学校進学クラス(つまり成績はいい方ではない)…という、
今時(少なくとも千葉辺りでは)よくあるクラス構成 かと思います。
そうですね。
九州(多くは福岡)でも、今ではすっかり定番のクラス構成ですね。
そしてこれもよくあることらしいですが、学生の モチベーションは低いです。
授業中寝ている、ゲーム、お喋り、お菓子…教えている 私の方が虚無感に苛まれます。
なるほど。
まずは、クラス担任の先生とも相談して、
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