アナロジー思考を鍛える
アナロジー思考をテーマにした細谷功さんのセミナーに参加。思考を深めるために是非この思考をマスターしよう。
なぜいまアナロジー思考が求められるか
デジタル化が進むと既存の業界のカテゴリーが変化し、戦いのレイヤーが抽象化される。例えば、従来ペンは文房具業界だったが、いまはAmazon(=文房具業界ではない)。スマホの中では目覚まし時計と地図が同列に並んでいる。つまり業界単位や製品単位で考えられなくなってきている。だから、異なる業界の共通点を探し抽象化してとらえる「アナロジー思考」が求められる。
平常時には具体的データ+論理のロジカルシンキングが役立つが、時代の変革期は抽象化するスキルとアナロジー思考が役立つ。
具体と抽象
具体的なものを見てそのまま判断するのではなくいったん「これってこういうことだよね」と抽象化し、それを次の発想につなげる。
例えば「コンビニに売っていないものをできるだけたくさん挙げよ」というお題に対し、①まずコンビニに売っているものを思い浮かべる ②いずれも「価格が高くないもの」という共通点に気づく ③逆に「価格が高いもの」のカテゴリーから考えればよいことに気づく このとき思考パターンは①具体→②抽象→③具体となっている。
具体は「見えるもの」なので分かりやすく、抽象は「見えないもの」なので分かりにくい。だからこそ意図して抽象化する必要がありそれが思考。具体だけでは見たものを判断しているだけで考えていないに等しい。考えることとは具体と抽象を行ったり来たりすること。この思考はAIにはできない。
具体だけでは、思考の範囲が狭く、見たこと、行ったところしか語れないが、抽象は応用が利く。具体の反対は考えられないが、抽象化すると反対を考えることができ、それが次の発想につながるる。先ほどのコンビニの例では、例えば「スナック菓子」の反対は考えられないが、スナック菓子を「安いもの」と抽象化すると反対として高いものが思いつき、「コンビニで売っていないもの」の発想に繋がる。
アナロジー思考のトレーニング
アナロジーは見えないレベルの共通点を見つけ抽象化すること。
何かを見た時、それが自分が取り組んでいる課題と何が似ているかと考える。似ているところがあるかどうかは考えず、似ているところがあるという前提で考える。アナロジーのトレーニングとして、四六時中何と何が似ているかを考える。
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