おばあちゃん特製おせち:大量すぎて食べきれないその苦労と幸せ

年が明けるとともに、おばあちゃん特製の豪華なおせちが我が家に届くのが毎年の恒例行事です。しかし、そのおせちは嬉しい反面、家族だけではなかなか食べきれず、数日間かけて食べ続けることになります。今回はそんな「量が多すぎて消費に一苦労」なおばあちゃんのおせちについて、そのエピソードや苦労、そして隠れた幸せについて書いてみたいと思います。

圧倒的なボリューム感と一つ一つのこだわり

おばあちゃんのおせちの特徴は、まずそのボリューム感です。大きな重箱にぎっしり詰められた具材は、開けた瞬間から圧倒されます。紅白かまぼこ、黒豆、数の子、栗きんとん、エビなど、定番の具材がびっしりと並んでいるだけでなく、「これも入ってるの?」という珍しい具材も登場します。たとえば、自家製のなますやちょっと甘辛い田作り、さらにはおばあちゃん自家製の昆布巻きまで、まさに手作りならではの味わいが詰まっています。

そして、おばあちゃんは「これでもか!」というくらいに一つ一つの具材にこだわりを持って作ってくれているのが感じられます。使う材料はすべて新鮮で、買い物から調理まで、おばあちゃんが手間暇かけて準備をしているのです。そのため、おせち一つ一つに愛情が詰まっていて、どれも残さず食べたいと思うのですが…実際には量が多すぎて、消費するのに一苦労してしまうのです。

「もう無理…」と思いつつも続けて食べる理由

お正月の最初の数日は、おせちを食べることが家族のメインイベントです。最初は意気込んで「今年もいっぱい食べるぞ!」と思うのですが、3日も経つと少し飽きてきてしまいます。おばあちゃんが作るおせちはおいしいのですが、味がしっかりしているため、どうしてもすぐに満腹感がやってきてしまうのです。さらに、さっぱりしたものや温かい料理も欲しくなるため、お雑煮や鍋物など別のお料理も挟みつつ、おせちを少しずつ消費していくことになります。

また、黒豆や栗きんとんのように甘いものは、どちらかといえばお茶請け感覚で食べたいものですが、これもおせちの一部として毎日食べ続けると、甘さが少し重たく感じられることも。けれども、「おばあちゃんがせっかく作ってくれたから、残すわけにはいかない」と思い、なんとか全て食べきろうとがんばります。

残ったおせちをアレンジして楽しむ

おばあちゃんのおせちを全て食べきるには、少し工夫が必要です。残った具材をアレンジして別の料理にすることで、飽きずに楽しむことができるのです。

例えば、煮しめや昆布巻きは細かく刻んで炊き込みご飯に入れると、さっぱりとした味わいに変わり、まるで新しい料理のように楽しめます。黒豆はそのまま食べるだけでなく、ヨーグルトに混ぜてデザート風にするのもおすすめ。数の子は刻んでサラダに加えると、食感がアクセントになってサラダがワンランクアップします。こうして少しずつアレンジを加えれば、最後までおばあちゃんの愛情を無駄にすることなく楽しむことができます。

量が多すぎるからこそ感じる「ありがたみ」

毎年、おばあちゃん特製のおせちが届くたびに「今年こそ全部食べきれるか?」と心配になるのですが、同時にそのボリュームには「おばあちゃんの愛情がたっぷり詰まっている」と感じます。正月の間、家族みんなでおせちを囲む時間は、おばあちゃんとの絆や家族の温かさを感じさせてくれます。

おばあちゃんが一生懸命作ってくれたおせちを残さず食べることは、私たちにとって彼女への感謝の気持ちの表れでもあります。たとえ量が多すぎて消費に一苦労しても、そのおせちにはおばあちゃんの愛情と努力が込められていると思うと、最後までしっかり食べようという気持ちが湧いてくるのです。

来年もまた、おばあちゃんのおせちが届くことでしょう。そしてまた、私たちはその大量のおせちと向き合い、少しずつ味わいながら、おばあちゃんの愛情をしみじみと感じるのです。量が多すぎるからこそ、こうして家族みんなで一つのおせちを楽しみ、感謝の気持ちを新たにできるのかもしれません。

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