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カタログギフトの憂鬱

カタログギフトをいただいても、うまく欲しいものが見つけられずに、疲れてしまうことがあります。あなたにもそんな経験、ありませんか?

夢のカタログギフト…のはずが

カタログギフトって、すごい仕組みですよね。売り場に連れて行かれて、

「なんでも好きなもの選んでいいよ!」

と言われるのと同じ。ある意味、夢のようなギフトだと思うのです。それで、ありがたく選び始めるわけですが、

「あ、これ欲しい! これにする!」

となることって、僕の場合、ほぼありません。
物欲? そんなものないよ? みたいな話ではなく、その中から欲しいものを見つけられないのです。

そのうちにやけに疲れてきたり、無理に「欲しいと思おう」としている自分に気付いたりするのです。

選択をすること自体がコスト

以前、僕が代表をする法人で洋菓子販売をしていました。具体的には、瓶に入ったかなり高級なプリンです。

定番と季節限定合わせて、常時10種類以上展開して、冷蔵ケースに並んでいるとすごくきれいです。百貨店などで販売していると、お客様が立ち寄られて、

「わー、いっぱいある!」

と、楽しそうに選び始めます。3個セットで割引きになるサービスをしていたこともあり、「この中から3つ選ぼう」というお客様が多かったです。

楽しく3種類選ぶ方もいれば、迷ってしまって「うーん、決められない…。どれがオススメ?」と質問される方もいます。「これが一番人気で、こっちは季節ものでオススメです」と2つくらいオススメすると、ほっとした顔をされる方も多かったです。

選ぶこと自体、エネルギーを使うことなんですよね。Facebookをつくったザッカーバーグが、服を選ぶコスト(認知資源)を下げるために、いつも同じ服を着ているという話を思い出します。

人生の選択肢も同じ

どんなに素晴らしい商品だとしても、それが欲しくないときには、それを選べません。

それでも無理をして選ぼうとすれば、無理に理屈をつけることになり、人はそれだけでエネルギーを消耗します。カタログギフトが夢のギフトでありながら、「要らないもの集めたの?」みたいに思える所以ではないでしょうか。

まぁ、カタログギフトのグレードにもよるのかもしれませんが(笑)。

欲しくない選択肢の中から選ぶのは、カタログギフトの商品選択でも、人生の様々な選択でも、同じことだと思いました。

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長田英史(おさだてるちか) / NOT SHIP
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