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もっと気軽に自分らしく選択する

自分の進む道を選択する時に、迷ったり葛藤したりすることがあります。そういうことがあって当然ですが、選択をシリアスなものだと捉えずに、もっと気軽に自分らしく選択する方法もあるのではないでしょうか。

一大決心をちょっとした話に変換する

志の輔さんの落語の枕で、結婚式の主賓として挨拶する人の話があります。新郎の会社の社長でそれなりの年齢ですが、再婚したばかりで「社内では新婚、新婚とからかわれています」と挨拶が始まります。

そして、この人が自分の経験を語るのですが、その中で「変えてみても、あまり変わりはなかった」という話が出てきます。何を変えたのかって、結婚相手です(笑)。前妻も、いまの妻も、変えてみたけど、「さほど変わりはない」というのです。相手は変わっても、自分は同じ人間ですからね。

ユーモラスな語り口で、「若いふたりには、これから山あり谷あり色々なことがあると思いますが、そんな時は私のこの話を思い出して」とエールを送り、会場が爆笑に包まれるというお話です。ブラックジョークみたいな感じですが、一大決心をすごく軽く語るところが魅力的です。

決めることそのものに価値がある

選択をシリアスなものだと捉えると、なんというか、掛け金が上がったような感覚になります。「ここで間違えたら終わりだ…!」みたいに思えてくる。でも、実際には別に終わりません。

選択をすると何らかの結果を招きますが、その結果が「ちょっと嫌だな…」と思えばまた別の選択をすればいいし、良い結果ならラッキーです。どのみち、先のことなど誰にも分かりません。選択して前に進むしかないのです。

たとえゴールまでが見通せない時でも、気軽に「はじめの一歩」を選択することで、その先の景色が広がる場合だってあります。

選択しなきゃ始まらない

選択するということにあまり大きなプレッシャーがかかると、選択することそのものから逃げたくなります。「後にしよう…」と選択することを棚上げすると、エネルギーがどんどん落ちていきます。

しかもこういう場合、頭で色々と考えがちです。でも、どんなに様々なパターンを想像したって、色々な可能性を検討したって、行き当たる答えはとてもシンプル──やってみなければ、結局のところ何も分からない。

運を天にまかせて選ぶというのも、ありだと思うのです。選択しないより選択した方がいいと思うなら、いっそ鉛筆ころがしちゃえ…みたいな方法も考えられますよね。

自分を大事にして慎重に考え始めたはずが、結果的に動けなくなって、自分を苦しめてしまう。そんな時は、「選択する」ということをもっと軽く明るく捉え直す必要があると思うのですが、いかがでしょうか。

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長田英史(おさだてるちか) / NOT SHIP
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