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たまには一石を投じてみよう

あなたは、家庭や職場やコミュニティのなかで、一石を投じることがありますか? もしあなたが、あまりそういうことをしないタイプだとしても、時には一石を投じる必要があると思うのです。

予定調和も悪くない

日本社会全体でみると、一石を投じることに対してはネガティブな評価が多いと思います。和や調和を重んじる日本らしい価値観ですよね。

こうした予定調和を嫌う人やそれが合わない人もいますが、多くの場がいわゆる「お約束」や予定調和に溢れています。。「押すなよ、絶対に押すなよ」から始まるダチョウ倶楽部の懐かしい一連のやりとり、「静まれぃ!この|紋所≪もんどころ≫が目に入らぬか!」からの成敗までの流れ、長寿番組「笑点」の世界観など、エンタメもお約束だらけです。

こいしたお約束や予定調和がもてはやされるのは、そこに安心感があるからです。何が起こるか分かっている安心感。反対に創造的な展開はありません。ドキドキ感もありません。「押すなよ、絶対に押すなよ」といっていた上島竜兵さんをみて、「この後何が起こるんだろう!?」とドキドキした人はいないでしょう。

一石を投じるとどうなるのか

こうしたお約束や予定調和によって成り立っている場に、一石を投じると何が起こるのでしょうか。

「一石を投じる」という様子は、静かな水面に投げ込まれた小石が吸い込まれ、そこから波紋が外へ外へと広がっていきます。周囲にも影響が広がるということです。

一石が投じられると、お約束や予定調和が部分的に壊れて、場がざわざわとなります。このざわざわした感じは、まるで安心感が壊れたように感じられるため、苦手な人が多いですよね。

変化には一石が必要

自分が身を置いている場が、自分や周囲の人にとって好ましい状態にあるのなら、一石を投じる必要など感じないはずです。でも、問題があるのにずっとそのままになっていたり、人間関係の問題から窮屈さや居心地の悪さを感じるのなら、変化が必要です。

お約束や予定調和を続けることは、その場を変化させない力に加担することになります。変化が必要なら、時には一石を投じる必要があります。

必要以上に、怖がる必要などありません。みんな、一石を投じることに慣れていないだけだと思うのです。本当に恐れるべきは、居心地の悪い場に延々と身を起き続ける人生ではないでしょうか。

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長田英史(おさだてるちか) / NOT SHIP
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