道南一人旅旅行記② 札幌へ、小樽へ
とってもオトクな旅の手配
さっぽろ雪まつりへの旅の計画失敗から10ヶ月。前回のプランから今回のプランへの嬉しい移植手術だ。昨年11月末にANAが全国どこへでも7000円のセールを企画してくれた。
そこに丘珠→函館間の移動はJALの先得を利用して7800円で手配出来た。LCCではない大手航空会社の飛行機に3回も搭乗出来て約22000円。宿泊は全国旅行支援のお陰で、ホテルルートイン札幌、一泊朝食付きで8550円が20%オフの6840円。2000円の地域クーポン券付きなので実質4840円。函館はコンフォートホテル函館、一泊朝食付きは4200円の20%オフで3360円に地域クーポン券2000円が付くと、実質1360円の朝食を食べて宿泊料金無料のような安さだ。昨年失ったとした7430円を一気に取り返すどころか、こんなに安く旅していいのだろうかと思える程だ。
今年のさっぽろ雪まつり。3年ぶりの開催が決定した。それを軸にプランを立てていく。もし飛行機が遅れた場合なども想定して電車・バスの乗り換えもメモする。美味しいもの、食べたことないもの、行ったことない所、考えただけでワクワクした。何日も前から脳内には相変わらず石原裕次郎さんの「北の旅人」、桂銀淑さんと浜圭介さんの「北空港」が流れている。
愛が〜飛び立つ〜北空港♫
そして迎えた出発当日。いつものように、妻に駅まで送ってもらう。Yahoo!路線情報の電車に乗る予定の私。妻が調べたNAVITIMEの案内する乗り換えの方が早く羽田空港に到着することが分かる。Yahoo!は2回、NAVITIMEは3回の乗り換え。私の検索の仕方が違っていたのだ。少しでも羽田空港でゆっくり出来る。その時間をラウンジで生ビール楽しむ時間に当てた。
いつもの私の旅行ならば、到着後レンタカーに乗るので朝からビールはあり得ない。今回の旅は全て公共交通機関を利用するのでこんな時間もありだ。朝焼けの羽田空港。心が踊る。
搭乗口から機内へ。予約の段階で座席を左側窓際を取っていたので、予想通り離陸後に富士山を眺める事が出来た。
都心部を眼下に北へと向う。
朝が早かったので少しウトウトする。気がつくと下北半島が見えてきた。北海道はもう、目前だ。
白老から苫小牧辺りの海岸線が見えてきた。
降り積もった雪で真っ白な北海道。新千歳空港の北側からアプローチするようだ。脳内には松山千春さんの「大空と大地の中で」か流れる。
徐々に高度を下げ着陸。
14ヶ月かけてようやくたどり着いた札幌
出発に少々遅れた分、到着も遅れたが、予定していた札幌行きの電車になんとか間に合った。
真っ白な大地を眺めながら、進行方向左側にふと現れる巨大な建物。「何だ!あの建物は!」と。北海道日本ハムファイターズの新本拠地「エスコンフィールド北海道」だった。
札幌に到着。まずは叔母の住む南区藤野に向かう。孤軍奮闘している叔母に挨拶だ。地下鉄南北線に乗り換える。JRは札幌駅だが、南北線はさっぽろ駅とひらがなになる。
換気の為だろうが、この季節にも窓が一部開けてあり冷気が車内に入ってくる。終点の真駒内駅からは路線バスだ。路上の雪はきれいに除雪されているが、寄せられたりした歩道などの雪は腰の高さ以上ある。
藤野は碁盤の目に区分けされた住宅街で、札幌のベッドタウンだ。
元気な叔母は地域の方々と、麻雀に、折り紙教室に、自治会の役員と暇なしだそうだ。毎日楽しく忙しくしていると言うことで、なんだか安心した。朝早く自宅を出た空腹の私のために、お弁当を買って用意してくれていた。ありがたく頂戴した。が、残るサンドイッチやお稲荷さんを持って帰ってホテルで食べろと言うが、札幌の美味しいものを食べまくる予定なのでと断った。
再びバスに乗り、真駒内駅へと戻る道すがら、ふと道路脇の雑木林に目をやると、鹿が二匹いて驚いた。こんな街中まで鹿が現れているとは思わなかった。中標津では街に鹿が入ってこないように柵を作り、いわゆる檻の中で人間が暮らしていると言う逆転現象を聞いたことがあるが、まさか札幌までとは思わなかった。まあ数年前、藤野の住宅街に熊が出没し騒ぎになったこともあった。
真駒内駅から乗車した地下鉄をすすきの駅で下車し、予約してあるホテルルートイン札幌にチェックイン。部屋に荷物を置き、身軽になって観光のスタートだ。
さっぽろ雪まつりは大通会場とすすきの会場に分かれる。本来ならもう一箇所、つどーむ会場があり、雪で出来た大きな滑り台などで遊べるのだが、今年もつどーむ会場での開催は見送りとなった。
ホテルからすぐのすすきの会場。こちらは氷の像が沢山並ぶ。
お酒のメーカーや地元の企業の出展が多く、見ていて楽しく、そして出来栄えに驚かされる。龍やカジキマグロなどダイナミックな作品もある中、すしざんまいは魚やカニなどを氷の中に閉じ込め、それはまさに氷の中の水族館だった。
さっぽろ雪まつりに出展していないが、氷の彫刻と言えば、その世界の第一人者である平田浩一氏は私の小・中学校の同級生だ。ホテルニューオータニに勤務し、世界大会で何度も優勝経験のある彼を誇らしく思う。
夜の小樽は 雪が肩に舞う〜♫
裕次郎さんが脳内で歌う。
再び南北線でさっぽろ駅へ。ここからJRで小樽へと向かう。この時間帯の車内は、通勤通学観光客でそこそこ混雑していた。先頭車両の一番前、前方窓から進行方向が眺められる位置に立つ。
快速エアポートは主要駅以外を飛ばし小樽駅に着いた。真直ぐ改札へは向かわず進行方向、ホームの前の方へ。ここ4番線は別名裕次郎ホームと名付けられ、ここで撮影された石原裕次郎さんの等身大の写真が飾られてある。以前小樽にあった裕次郎記念館にも訪れたことがある私。彼が眠る横浜市鶴見区から来た私。きっと縁だろう。
駅舎から外へ出ると、しんしんと雪が舞い落ちている。ダウンジャケットのフードを被り、駅前の道を港の方へと歩く。緩やかな下り坂は、ところどころでアイスバーンと化した雪で何度か転倒しそうになる。美しい運河沿いを東に歩く。雪景色した運河は街灯の灯りに照らされいい雰囲気だ。
夕食に目指すは小樽で評判の「回転寿司とっぴ〜」が見えてきた。頭や肩に乗った雪を払い落とし店内へ。
まずは飲み物とメニューを見ると、サッポロクラシックラガーと小樽ビール(3種類)に幾つかの銘柄の地酒が並ぶ。
小樽ビールの380円という価格の安さにこの3種類を軸に食べていこうとタブレットで注文する。
う〜ん!旨い!
ん?あれ?あまり入っていかないぞ!ビール3連発だからかな?確かに焼酎やウイスキーがあるともう少し食べられたかも知れないが、大食漢の私が6皿で終わりって・・・残念。お昼に叔母の家でご馳走になったのも響いているのかも知れない。お寿司を後回しにして、つまみで飲んでから寿司にしておけば良かったかもと。1時間ほどで席を立つ。
吹雪く小樽の街。2軒目を探そうと思っていたが、満腹だしと、予定を変更し札幌へと戻った。
夜の札幌〜あなたに会えて〜♫
と、桂銀淑さんと浜圭介さんの「北空港」が頭に流れる。やはり昭和歌謡はいい。
札幌はまだまだ宵の口。20時だ。
札幌駅直結のJRタワー38階の展望室から札幌の夜景を楽しむ。雪が降っているので少々視界は霞むが、碁盤の目になっている輝く街並みが美しい。
そして私の趣味であるインドアストリートビューの撮影。360度カメラTHETAで撮影した写真をスマホで編集しグーグルマップに登録する。
JRタワー展望室タワー・スリーエイトのインドアストリートビュー
https://maps.app.goo.gl/sXLsksV4Bs81vS8x8
駅前の道を南へ向かうと、冬季限定でオープンしている小さなスケートリンクが見えてきた。
札幌時計台とさっぽろテレビ塔のライトアップを眺めて大通公園に到着。この日は一年で一番小さい満月「スノームーン」。この日に札幌に来てスノームーンが見られるなんて、なんという偶然だろう。
この旅のメインイベントであるさっぽろ雪まつり大通会場の見学だ。翌日の昼間にも来る予定だが、やはり光に照らされた雪像は美しい。今年の目玉は大谷翔平の像だとニュースでも話題だった(この旅行記のトップに使用)。
子供たち、大人たちの人気のキャラクターや大きな雪像、中でもJRA札幌競馬場のプロジェクションマッピングは見事だった。
Panasonicが投稿したYouTube動画はコチラ
雪まつりを一時間ほど楽しみ、2軒目を探す。
狸小路商店街では石原裕次郎さんの「恋の町札幌」が流れてた。いいなぁ~。歌は。
何を食べよう。ジンギスカンと行くにはちょっと重い。どうせなら翌日にガツンとジンギスカンは食べたい。そして外から見るに地元客に愛されていそうな焼鳥店「炭火串焼コロンビア」を見つけた入ってみた。
大好きな芋焼酎を飲み、やきとりを頬張る。店内のBGMで北原ミレイさんの「石狩挽歌」が流れる。「おんぼろろ〜おんぼろろろろぉ〜」と。
そしてシメにはやはりラーメンだ。グーグルマップに行きたい所と印したラーメン屋さんには長い行列が出来ていて、雪の降る中30分も1時間も並びたくはない。そんな中見つけた「らあめん新」。店の外には5人の待ち客。ここならイケる!と。
20分ほど待ち店内へ。みそラーメンはとっても美味しかった。
ホテルに戻り、沢山歩いた身体を大浴場で癒やす。もみほぐす。雪の上を滑らないように歩くのは、神経も使うし披露感もある。翌日も沢山歩く予定だ。街はまだまだ眠らないが。朝早かった私は深い眠りについた。