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子宮男子モッさん

子宮男子モッさん。性別、女。戸籍上男。一児の母。私の旦那様である。昔から自分の性に違和感があったらしいが、性同一性障害という言葉もLGBTというくくりも当時はなかったから、新種のレズビアンなんだと思っていたらしい。んで、普通にならなければ(女子らしくしなければ)と思い結婚、出産。その後性同一性障害という言葉を知り「これかも?」と思いながら過ごしていたらわたしと出会ったらしい。彼に出会う前はわたしはそんな世界に自分も足を突っ込むだなんて思いもよらなかった。ただ、意識とは侮れないもんで、彼と出会う一年ちょい前くらいに性同一性障害の講演会チラシ的なものを作ることになったんですよね。知らなかった世界だから、めちゃくちゃ調べてたのを覚えてるのと、その時思ったのが「わたしには一生縁のない世界だわ。」ってことだった。そうこの世界には「ない」は存在しないのだ。無意識でそれをわたしはその時すでに拾い始めていたのだと思う。このヘンテコな生き物から告白された時、絶対無理だと即答したけれど、同時に少しワクっとしたのも事実で。このあたりは理解されなくて結構なのだけれど、最悪って最高だと思うのです。やばー!は、ステキー!と紙一重じゃないですか?(あ、理解はされなくて結構です)ちょっと考えたのは、今までの世界から抜け出すのが怖いと思い込んでいたから。今思えばなんら世界もクソもないのだけれどそれだけ狭い水槽の中しか知らなかったのです。人のせい、世間のせいにしたのも迷惑がかかるかもしれない、非常識だと思われるかもしれないというのもだだ、怖かったから。それから怖いまんま自分の底を何度もそして奥の奥まで見ることになったけれど、結果大丈夫だった。怖いと思っていた世界はわたしの一部なんだとわかったら、世界がとっても広がった。怖いの先にはわたしの一部が「ある」世界。それを見せてくれたのがモッさんである。このへんてこりんに「お前のほーが変だ!」と言われた日には驚いたけれど、まあ、そんなことはどうでもいいくらい今のわたしは生きやすくなったと思う。全ては「伸るか反るか」。どうせなら乗っかっといた方が健全なのではないかな( ^∀^)


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