名著紹介 : ドラッカーの教えどおり、経営してきました(著:酒巻久)
今回は、酒巻久 著「ドラッカーの教え通り、経営してきました。」を読んだ感想を共有させて頂きます。
筆者の酒巻さんは、1940年生まれの現在もキャノン電子株式会社の会長です。1999年から同社の社長に就任されており、経営者として成功をおさめている方と言えます。
今回、この本を選んだのは、借金と赤字に苦しむわが社の運営に何か役に立つことがあるかと考えたためです。また、この本のタイトルの通り、ピーター・ドラッカー(「マネジメント」の著者)さんの考えを改めて私の経営に注入できるのではないか、と考えました。
著書は、経営者が短期と長期で成果を出すための手法と考え方をドラッカー著「マネジメント」を引用しながら説明してくれています。
当時のキャノンの社長の御手洗氏から、キャノン電子の再建を託された著者が語る内容を私なりに解説していきます。
会社の利益を出す、リーダーの即効性のある行動は?
これは、会社を再建するために比較的即効性のあるアプローチだと思います。重要なことに集中するとは、「会社の設立時に立ち戻り、その時にやらなければならなかったこと」を選択し、そこに注力するということと、述べています。
会社を永続するために、リーダーが長期的に行わなければならないことは?
それは、まさに人を活かすということに尽きるようです。彼は、長期的なアプローチとして、また会社として成果を出し続けるには、下記に遅効性のある考え方も紹介しています。
なぜ、リーダーは、組織全体に目的と目標を発信しなければならないのだろうか?ここにも、著書の明快な考えがあります。
今回、会社の利益を短期間で上げ、それを継続していくためのリーダーが行うべき大切な秘訣を私は二つ学ぶことが出来ました。
会社のムダを無くす。重要なことに集中する。
人を活かす。社員たちが面白いと思いながら仕事を進めて行く自主性を持った組織環境を作り上げる。
私がこれらの教えに基づいて実践していること
著書やドラッカーの教えに基づいて私が実践していることをここで紹介させて下さい。
社員の自主性を重んじるための実践
「最後まで話をしっかり聞く」
社員が自らの提案や決断を持ち寄ったときに心がけています。これにより、社員自身が自分の考えを完全に表現できるようサポートします。
「質問すること」
それにより、その提案の核心を見極め、社員自身にもその点を深く考えさせるよう努めています。
これらのアプローチは、結論が社員自身の言葉で明確になるよう導き、全員が納得のいく形で前に進めるようにするためです。実際、このプロセスを通じて、社員の視野や見識が私のそれを上回る機会に出くわすことは、少なくありません。
社員一人ひとりが自分の意見やアイデアに責任を持ち、自信を持って発言できる環境は、会社全体の成長にもつながります。そこでの議論は、時に新たな発見や改善のアイディアを生み出す原動力となります。
社員が「重要なことに集中する」ためには?
私は、各組織が集中すべき本質について、それを可能な限り、簡単に言うように心がけています。当社の事例は下記のような感じです。
このように簡単に表現することは、発信側の私も、受信側の社員さんたち、両方にとって分かりやすい・覚えやすい、というメリットがあります。
まとめ
マネジャーやリーダーは本当に手に取りたくなる本だと思います。私も今回の記事は書く手が止まらず、スムーズに書くことができました。
この本では、そのほかに大切なリーダーの役割、心がまえが細かく記されています。経験の浅いリーダーほど、この本の内容を更に読み進め、丸パクリすることをお勧めします。
最後にこの本に教えられた、リーダーとしての心構えをまとめておきます。
最後まで読んで頂いてありがとうございます。多くの方がこの本を手に取り、新しい何かを学ぶことができたらうれしい限りです。