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西宮ストークス観戦記#32 @越谷2

アウェーとはいえ、中地区最下位の越谷アルファーズによもやの連敗を喫してしまった西宮ストークス。同一カード連敗なんて、昨シーズンまで遡ってもいつ以来だろう。

今季最悪ともいえる立ち上がりを前半のうちに挽回し、3Q半ばに9点のリードを築いた時は、なかなかタフになったなと感じました。ところが、そこから下り坂を転げ落ちるようにどんどん失点を重ねてあっさり逆転。最後に越谷のミスもあって追い上げたものの届かず。まったく粘るところを見せられず、淡々とリードを失い、呆気なく逆転を許してしまう様子は、哀れですらありました。

◉とりあえず雑感

この試合について、いろいろ思うところはあります。以下は雑感。

■オフェンス
・継続性がなく、少し流れが悪くなるとそれを引きずってしまう。かと言って、いい時間帯が長く続くわけでもない。
・悪い時間帯は特に、両コーナーにポジショニングした選手を全然使えていなくて、コートの中央だけで2〜3人で攻めようとしている。
・ボールマンへのスクリーンによってハンドラーを自由にさせ、そこからプレーを展開しようとするのが西宮のオフェンスの基本線だが、ボールから遠離れた位置にいる選手の運動量が少なく、大きく展開することができない。
・スリーは打っているものの、「打たせたい選手」なのかどうか。

ブラッドのインサイドには当然マークが寄ってくるし、結局、ミドルを打ち続けることになり、それだとやっぱり効率が悪いわけです。まあ、60%くらい決まればそれでもいいんだけどね。

ディフェンス
・ボールマンへのプレッシャーが弱く、1対1のディフェンスで簡単に抜かれてしまう。特に3Qの後半以降。
・疲れているせいかヘルプも遅い。

効率の悪いオフェンスと強度のないディフェンス。おいおい、手の施しようがないじゃないか。

リードを失うきっかけになったかもと思ったのはこのプレー。

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パスを受けて、ドリブルでディフェンスを置き去りにした谷さん。え、なんでこの状況でパス?? ゴールを間近にしながらブラッドにパスをしようとして、ターンオーバーに。ビッグマンが前にいるならわかるけれど、ボールを持ってる手とは反対側だよ? これでシュートを打てなくてどうするんだろう。なんならエンドワンのチャンスじゃないか。

こういうシーンはよくあって、ゴール下まで行ってるのに、わざわざパスを選択しようとする。松崎選手も多い。一体なんだろう。コーチの指示もありそうだけど、それにしても判断の悪さは否めません。まあこのシーンに関しては、手前の2人(谷口・松崎)が全然動いてないよなとか、そういうツッコミもあり得る。

◉あれからの戦いぶり

想像だにしなかった4連敗という結果に、ブースターには動揺が広がっています。ある人はこれを「成長のための試練」と捉え、中途半端な内容で勝つよりもむしろ負けてよかったのだと言い、立ち直るきっかけにしてほしいと促します。いわゆる反骨精神というやつですね。またある人は、チームが悪い状況にある時こそ、ブースターの出番だとばかりにもっと応援しようと自分を奮い立たせます。あるいは現地観戦組の方々は、選手の頑張りを目の当たりにして、その戦いぶりを讃えていました。

それだけショックなのでしょう。自分の感想は後回しにするとして、これにはあの「謝罪」事件(大袈裟)も背景にあるはずです。ライジングゼファー福岡を相手にホームで敗れたあと、チームは公式Twitterで意図の曖昧な謝罪をしました。つい1ヶ月前に、そんなショッキングな出来事があったにもかかわらず今回の4連敗は起きてしまった。それがブースターのショックを増幅させたことは間違いないでしょう。

そうしたこともあって、福岡とのGAME2(11月17日)以降の試合のスタッツも参照しながら、今回の4連敗について何か特徴付けられないか調べてみました。すると……特に目立った変化はないんだな、これが。

「謝罪」事件については、これをネタにして別の記事を書いているので、こちらをどうぞ。

ここで指摘したのは、西宮ストークスはシュートを打つ機会が少ないという点。だからこそ1本1本のシュートを大切にしなければならないわけですが、それを疎かにしてしまったことが「謝罪」に繋がったのではないかという話でした。しかし、4連敗中のFG試投数は今シーズンの平均とあまり変わっていません。さらに言えば、福岡戦以降も特に変わっていない。要するに、ストークスの戦い方そのものは、「謝罪」うんぬんに関係なく、あまり変わっていないということです。

シュートの数が特に変わっていないだけでなく、3Pを含むFG%も試合ごとにバラバラで、アースフレンズ東京Z戦のようにシュートが決まらずに負けた試合もあれば、今回の越谷アルファーズとの対戦のようにディフェンスが機能せずに負けた試合もあります。怪我で戦列を離れていたバーンズ選手がようやく復帰して、これでまた波に乗れるはずだったのに…という状況も、ショックに拍車をかけているかもしれません。

いや、結構、念入りに調べたつもりなんですよ。何か傾向がわかったという方がおられたら、ぜひ教えてください。タイムシェアの問題もあるかなと思ったけど、対戦相手と比較して有意に差があったのは越谷くらいで、群馬も茨城も東京Zも全然シェアしてなかった。唯一、もしかしたらと思ったのは各選手を起用する時間に一貫性がまったく見られないこと。とは言えこれもファウルトラブルとかあるしね。

ただ、この点に関してはもうちょっとローテーションにルールがあっても良さそう。2Q5分になると岸田選手と谷選手(あるいは谷口選手)が出てくるのだけは決まっているみたいだけど、それ以外はよくわからん。序盤は2Q後半になると土屋選手がブラッドさんに代わっていましたが。ここまで選手交代に決まりがないとなると、選手もやりづらいんじゃなかろうか。「そろそろ出番だな」と、ある程度準備ができるし。普段はいろいろな組み合わせで練習してるんだろうか? あまりやらないラインアップを急に試合で試されてもキツいわけで。とはいえこれも印象論の域を出ない。

◉で、この先どうなる?

なんだかまとまりのない文書になってきた。誰も言わなさそうなことを書こうと思って始めてみたものの、あまり上手くいかなったようだ。それはともかくとして、ブースター全員が感じているのは、「これからどうなるのだろう?」という疑問。それは言い換えれば、この4連敗を何かのきっかけにしてほしいという不安混じりの期待でもあるわけです。ということで、最後に個人的な予測を書いて終わりにしたいと思います。

可能性1|大飛躍を遂げる
屈辱の4連敗を糧に一致団結したストークスは、見違えるようにアグレッシブで華麗な戦いぶりを見せ、連勝街道まっしぐら。誰もが望むのはそんなシナリオでしょうか。しかし、そんな夢を描くには根拠が薄弱であると言わざるを得ません。だって、チームに謝罪までさせておいて特に何も変わってないんだぜ。仮に謝罪がなかったとしても、ホームであの負け方をして奮起できなかったのだとしたら、今回に限ってそれができるとするのは都合が良すぎます。

いやいや、同地区の下位相手の連敗はさすがに堪えたはず。そう考える自由はもちろん許されていますが、そもそもストークスって、ショック療法的に立ち直ることが苦手なような。それができるなら、開幕からの連敗を止められた青森ワッツ戦で気づけるはずだし、もっと言えばその試合の中で立ち直れていないとおかしい。

可能性2|ひたすら負け続ける
では、チーム状況の良くない雰囲気を引きずって、このまま無様に負け続けるのか。中心選手は若くなく、かといってベテランのようないぶし銀の安定感を見せるわけでもない。若手は伸び悩み、外国籍選手2人は徹底マークと疲労で思うようにプレーできない。自分たちで流れを変えられない悪い癖を乗り越えられないままシーズンは終了し、プレーオフ圏外へ。これがワーストケースです。

まあ、それはそれで考えにくい。日本人選手のクオリティやケミストリーはB2ではトップクラスだと思うし、いくら鈍くてもちょっとは気合が入り直すのではないでしょうか。いやでも、勝ち続けるよりは可能性が高いような…とか言うともう誰も読んでくれそうにないので止めます。

可能性3|特に何も変わらない
で、一番可能性が高いと思っているのがこれ。連勝をするわけでもなく、連敗を続けるわけでもなく、そこそこ勝ったり負けたり。強豪相手に見違えるような試合を見せたかと思えば、下位相手に取りこぼす。プレーオフにはギリギリ出場できるといった具合。現実はこんなところではないでしょうか。

今季のストークスの弱さは、良くないプレーを引きずり、自分たちで修正できない点にあります。それは思うに、ベテラン選手がいない編成上の問題とも繋がっています。良く言えば気の知れた仲間、悪く言えば馴れ合い、そんなチームに刺激を与えるはずだった新加入の俊野選手は、何も残さずに愛媛へと移籍してしまいました。おい、ミカンぐらいくれよ。

この点は開幕前にも指摘していたのですが、現状はそれが悪い方に出てしまっています。いや、別にドヤ顔とかしてないし。

さて、とは言いながらもフィッシャーHCにとっては正念場。考えられる荒療治としては、先発メンバーの変更などでしょうか。PGに岸田選手、SGに浜高選手あたりを起用。谷選手は引き続いてベンチスタートで、途中から道原選手と一緒に出てきたり。PFが土屋選手とかも面白そう。バーンズ先生の体力温存も兼ねて。相手はなかなか嫌だと思う。

選手が自分で意識を変えられないのなら、立場を変えるしかない。今の中心選手をゲームチェンジャーにして、若手選手に最初だけでも伸び伸びやらせてみるというのは、あり得ない話ではないと思う。ディフェンス? 気合で頑張ろう。今週末、もしHCがスタメンをいじってきたら、誰かビールと唐揚げでも奢ってください。


※このnoteは単なるファンの個人的な感想であり、
西宮ストークスとは一切関係のない非公式なものです。




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