西宮ストークス観戦記#39 vs東京EX2
ゴッド・アツキの38得点の大活躍で、地獄から一気に天国へと駆け上がるように西宮が大逆転勝利をおさめたGAME1。とはいえ、東京がターンオーバーとファウルで自滅したところもあり、手放しに喜ぶわけにもいかない。岸田選手の活躍がチームにどう刺激を与えるのか。そこに目を凝らしたいGAME2ではあります。
◉ハイスコアリングゲーム
別に手を抜くわけではありませんが、前半を一言で表すなら、とにかくハイスコアリング。東京も西宮もひたすらシュートが決まります。今日も100点ゲームの勢い。
ただ、点の取り方はまったく異なる。東京はフェイゾンとステファンが上手くインサイドにポジションを取り、それを起点に2人でハイローをやったり、他の選手が空いたスペースに飛び込んだり。たまにシュートが落ちても、どちらかがオフェンスリバウンドを拾って押し込む。ゴールに近い位置でシュートが打てているので、当然確率も高い。スリーなんてほとんど打ってない。ここらへんは丹野選手のいない影響でもあって、ただその状況がゴールへ近づこうとする全体的な意識づけになっているなら悪くないのかもしれない。
ハイテンポな東京に対して、西宮も真っ向勝負。昨日よりはシュートがそれなりに決まるというだけかもしれない。ブラッドさんのインサイドに対するディフェンスが昨日よりはソフトで、そこで得点できているのも大きい。ファウルを避けたということなら、GAME1の敗因にファウルトラブルがあったと見ているのでしょう。
で、これがどっちの流れなのかというと、やっぱり東京だと思う。西宮はこんなハイペースで試合を進めたくはないはず。シュートが決まるからいいようなものの、東京のシュートが落ちないからぜんぜん差がつかない。シュートを決めるのが一番のディフェンスといった感じで、ひたすら点の取り合いが続きます。観ていて面白いような、シュートが落ち始めたら一気にリードされそうな緊張感もある。
とはいえ西宮もディフェンスでは無策なのかというとそうでもなくて、東京のボール運びに対して高い位置から仕掛けたり(案外これが効いてる)、ポストプレーには早めにダブルチームに行ったり。上手くかわされて得点に繋げられてもいるけど、受け身になってファウルを繰り返していた前日よりはマシかもしれない。
2Qの終盤、東京は2-3ゾーンを長く続けます。これが西宮のリードするきっかけに。引き続き、スリーの当たりまくっている西宮が立て続けに決めて、8点のリード。西宮のゾーン崩しは、前列の2人にブラッド&バーンズがスクリーンでハンドラーのドライブレーンをつくり、後列が寄ってきたところで空いたコーナーへ落としてスリーというのが多い。
アップテンポだけどスリーはほぼない東京と、スリーの当たっている西宮。同じFG%ならスリーの方がリードするよね、という感じの前半。3点は2点よりも多い。ダレル・モーレーも言ってたしね。だから、リードはしていても西宮にとってはまったく気が抜けない状況。むしろ、ファウルや体力の消耗を抑えて後半勝負を狙う東京の虎視眈々とした雰囲気が不気味なのでした。
ん、ゴッドアツキは? 神が乗り移ったほどの活躍ではないにせよ、普通にいいよ。昨日の活躍が自信になって、彼にとっての「普通」のレベルが上がったかもしれない。
◉走れば東京、止まれば西宮
前半終了間際、東京のフェイゾンがテクニカルをコールされて得たフリースローで始まった3Q。これを谷さんが決めて10点差に。ここから西宮にとっては粘りの時間帯が続きます。
東京はオフェンスへの切り替えがとにかく速い。相手に決められても必ず誰かが走ってる。その多くがフェイゾンだったりするから厄介。ただ、やっぱりターンオーバーも多く、長い距離のシュートは苦手。そこからの安易な失点で追い上げに水を差してしまう。ステファンのスリーで早々に4点差まで持っていくものの、なかなか捉えきれない。
西宮は悪いオフェンスをしているわけではない。いつものセットオフェンスで道原選手がドライブをしたり、困った時のブラッドさんのポストプレーも助かる。フェイゾンのディフェンスでのカバーリングエリアが広く、ドライブしても簡単には決まらないけれど、スラムダンクの沢北みたいなシュートを沈めた道原選手はさすがだった。ティアドロップって言うんだっけ? ブロックされてもガンガン行くよ。昨日の岸田選手が火をつけたか。
東京はディフェンスの強度を上げてきて、特にステファンがブラッドさんのポストプレーを押し返すナイスディフェンス。東京にしてみれば、ダブルチームに行かなくても、ステファンが1人で頑張ってくれるということなんだけど、ただこれは考えようでもある。パワー系のブラッドさんは、ダブルチームが来て混乱させられるよりも、互角ではあっても1対1の勝負の方がやりやすそう。それはチームとしても同じであって、セットオフェンス主体の西宮にとっては、たとえシュートは落ちてもブラッドさんがゴリゴリと中で頑張ってくれるのなら、それはそれで良かったり。アドリブ下手だからね。
そんなこんなでスターターで6分。このメンバーだとセットオフェンスが主体になるから、それほど決まらなかったにせよ、ペースを落とす狙いは成功。なんだかんだでリードを守れてしまった。交代して出てきたのは岸田&浜高。さあ、ギアチェンジだぜと思ったけど、得点したのは両外国籍選手がファウルで得たフリースロー。まあバーンズ先生がいるとテンポは上げない方がいいよね。多少強引でも攻めるって大事。浜高くんのダウンタウンスリーは爽快でした。
東京はやっぱり走れば強いけど、止まると弱い。それはつまり西宮がペースを握っていたということでもある。8点差で4Qへ。
◉息切れした東京
追いかける東京はひたすらスピーディーに攻め上がってきます。フェイゾンがドライブし、ステファンも早めにポストアップ。サッカーで言うところの中盤を省略するような感じ。ほぼ2人でやってる。西宮はこれをファウルを我慢しながらやり過ごし、オフェンスではブラッドさんが猛威を振るいます。3Qはかなり押されていたブラッドさんですが、そこで相手を削っていたということかな。ステファンがもう辛そう。
となると点差は縮まらない。時間だけが過ぎて行く。バーンズにスリーを打たせて決められ天を仰ぐフェイゾン。だんだんオフェンスも単調になってきた。フェイゾンがスリーを追っかけてきたらパスを捌くバーンズ。コーナスリーを決める道原。気の毒なフェイゾン。残り4分で13点差へと西宮のリードは広がります。東京はシューターがいないのがもろに響いている。追い上げに迫力が生まれず、外国籍2人におまかせでは余りにもしんどい。
正直、その後の西宮の攻めは酷かったものの、東京にとっては大き過ぎるビハインドでした。最後は11点差。西宮にとっては貴重な貴重な2連勝となりました。それもこれもやっぱり岸田選手のおかげだな。
※このnoteは単なるファンの個人的な感想であり、
西宮ストークスとは一切関係のない非公式なものです。
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