西宮ストークス観戦記#41 @名古屋2
負けはしたものの接戦に持ち込んだGAME1。そうは言っても負けは負け。プレーオフ進出を見据えると、連敗だけは避けたい。後がない状況ではありますが、どこをどう変えてくるでしょうか。逆に、新しい外国籍選手の加入をきっかけに勢いを増していきたい名古屋は、当然連勝を狙ってガツガツくるでしょう。ストークスの苦手な「強い気持ちで試合に入る」ことができるかどうか試される試合になります。心配だなあ。
◉いきなりの大きなビハインド
予感は的中。昨日、試合の入り方に失敗した名古屋は見事に立ち直り、立て続けにシュートを沈めます。中外いいバランス。オトゥーレ選手を活かそうと気を使い過ぎていた感のあるGAME1とは違い、ボールがワイドに動き、どの選手ものびのびシュートを放ちます。
対する西宮はシュートがことごとくリングに嫌われて、開始5分で5-17という余りにも苦しい展開。それでもここまでタイムアウトを我慢したのは、シュート自体は悪くないというフィッシャーHCの判断だったのでしょうか。
道原選手が昨日の分を取り返そうと奮闘してるのはいいんだけど、だからと言ってオフェンスの組み立てがいいかは別問題で、ウィークサイド(ボールがある方とは反対のサイド)を中心に、ボールマンとスクリーナー以外のボールを持っていない選手の運動量が少ない。ハンドラー(道原orバーンズ)+スクリーナー(ブラッドorバーンズ)の3人でやってる。そりゃ守るの楽だわ。
その後も失点が止まらず、11-27という大きなビハインドに。名古屋のシュートには相手を褒めるしかないものもあり、だからこそずっしりと伸しかかるこの点差。ブラッドさんのシュートが決まらないのが辛い。オトゥーレとのマッチアップはそこまでしんどそうには見えないものの、やっぱり高さがきになるんだろうか。いつもなら入っていそうなシュートで4〜6点は損している感じ。
オトゥーレ選手はいい感じにロールプレーヤーぽくなっていて、無理にポストアップしたりせず、外れたシュートを押し込んだり、ミスマッチになったらゴール下へ飛び込む泥臭い仕事をやるように。わずか1試合でイメチェン。
◉勝負所を逃さず、追い上げモード
スタートの悪い流れを岸田選手が変えてくれるのは定番化してきたような。浜高選手も入ってオフェンスの流動性が少し増して、点はそれなりに取れるようになります。でも、バーンズ先生がお休みの時間帯だったこともあり、インサイドのミスマッチを突かれて失点は止まらず。ホーキンソンとオトゥーレのパス交換とかズルいよ。
バーンズが戻ってくるとリバウンドが取れるようになり、速攻から得たフリースローとスリーで5点を縮めます。さらに谷口選手のコーナースリーで10点差まで。もう少し詰められれば状況は変わるけれど、単純にワンストップ&ワンゴールが続いているだけという気もする。つまり、流れはまだ名古屋にある。ここで頑張って、自分たちの方に流れを持って来られるか。
それを一番わかってたのはバーンズ先生。ディフェンスではしつこくしつこくホーキンソンやオトゥーレに食らい付き、リバウンドを拾えばゴールに一直線。コーナーへパスを捌きながら、味方のシュートをお膳立て。それに応えるシューター陣。セットがダメなら走るしかない。押してダメなら引いてみよう。
道原選手の4ポイントプレーなどもあり、西宮が一気に3点差まで追い上げ。それもバーンズ先生のアシストだったよね。エネルギーを上手に配分しながら、ここぞというタイミングで爆発させているのかな。勝負所を見逃さないって大事。なお、眠ったままの時もある。
その後はややラフに。ポストアップした谷口選手の肘の使い方が危険だったからか、オトゥーレがテクニカルを吹かれます。パスカットした山本選手がファウルを受け、コートに激しく落ちる場面も。別の選手がフリースローを打ったということはこのまま交代になるんだっけ? ブロックに跳んだのは岸田選手。ボールに触っているようにも見えたし、これは責められない。それだけ山本選手のスピードが凄まじかった。無事であってほしい。
試合は4点差で前半が終了。もらったフリースローをポロポロとこぼしてなければ追い付いてたけど。
◉流れを変えたファウルトラブル
後半開始。山本選手は戻ってました。よかったよかった。と思ったら、今度は西宮の谷口選手が負傷。バッシュが飛んだけど、後ろから引っ張られた?膝を押さえていたのが非常に心配。
3Qは開始からシュートが好調。道原&バーンズがスリーを決めて、西宮がゲームを振り出しに戻します。ディフェンスも頑張ってる。ファウルギリギリのプレッシャーで相手の勢いを挫く。お互いに激しさを増し、ポジション争いでのファウルが多くなります。削り合い。最後まで立っていられるのはどっちだ?
バーンズのスリーでついに西宮が逆転。GAME1も含めて、いつ以来のリードだろう。すると、オトゥーレが立て続けにファウルを吹かれてファウルトラブル勃発。4ファウルでベンチへ下がらざるを得なくなります。
西宮に訪れたまさに千載一遇のチャンス。それがなんと21-0のロングロングランになろうとは誰が予想できたでしょうか。流れって怖い。名古屋にとっては悪い夢でも見ているかのような時間だったことでしょう。西宮が17点ものリードを築きます。
そのエンジンとなったのはバーンズ先生。それはやはりオトゥーレのファウルトラブルに端を発しているわけですが、代役のソウ選手が悪いというよりは、ホーキンソンがブラッドをマークせざるを得なくなったことに原因があります。2Qからそうだったように、名古屋陣内でボールを持ったバーンズへの対応が遅く、スピードに乗せてしまった。こうなると何でもできるバーンズ無双。当たればファウル、ビッグマンがヘルプへ行けばブラッドに通され、ガードが行けば外がガラ空き。ボールを持った状態のバーンズを自由にさせてしまったことでディフェンスが収縮してしまい、シュートタッチを取り戻していた道原選手がワイドオープンに。あれほど徹底していた守備が、わずかな選手の交代で脆くも崩れてしまいました。
とはいえ、西宮の得点はほぼトランジションからで、よく走ってよく決めた西宮を褒めるべきかもしれない。ただ、ボールを奪ったバーンズがひたすらコート中央の突進を繰り返す光景は、「この流れがどこから来てるかわかってるか、堂本よ」と豊玉の前監督がつぶやいていたスラムダンクのワンシーンを思い出してしまうのでした。
勝負は決したかに見えたものの、最終盤に2-7のランを返されて、西宮のリードは12点に。おいおいおい。トドメを刺していなかったことを後悔することにならなければいいのだが…。
◉ビッグ・ビッグ・ウィン!!
4Qに入るとアグレッシブなディフェンスを見せる杉本選手をバーンズにぶつけてきた名古屋。ただ、ソウ選手は谷さんを守るので、広いインサイドでブラッドvsホーキンソンになり、これだとブラッドさんの勝ち。残り8分を残してオトゥーレを戻して勝負に出る名古屋。とはいえ強くは守れないオトゥーレを、スピンムーブで引っかけてエンドワンをお見舞いし、あっという間にベンチへ送り返すブラッド。これはさすがに痺れた!
粘る名古屋はホーキンソンにポストアップさせたりするものの、慣れないのかむしろドリブルしたところを狙われてしまい、速攻を食らって傷口を広げる結果に。いろんな意味で大きいオトゥーレの穴。いや、ローソンの穴か。ソウくんがもう少し中で体を張れたらいいのにね。
粘る名古屋でしたが、その後は決め手を欠き、西宮が二桁ビハインドをひっくり返して大逆転勝利。これはデカい。いやはやデカい。名古屋にとっては痛恨の敗戦で、ゲーム差を縮めたい相手との直接対決を勝ち越すことができませんでした。どうか名古屋ブースターの夢にバーンズが出てきてうなされませんように。
まあ、バーンズがボールを持ってプッシュするという形は、ある意味では西宮の伝家の宝刀で、それで勝つというのはシーズンを通して考えると良いことなのかどうか微妙なものでもあるけれど、とにかく星勘定だけを考えれば、ビッグウィンには違いないのでした。
おまけ。4Qのオフィシャルタイムアウト明けの名古屋のインバウンドからのセットプレーです。「winner」だっけ。
スリーの上手い宮崎選手に打たせるためのセットですが、一旦、逆サイドへ振っておくのがポイントいやミソで(名古屋だけに)、そこでタメを作っている間にホーキンソンがフリップしてシューターをフリーにしている。Bリーグでもちょくちょく見るセットですが、元ネタは現セルティックスのブラッド・スティーブンだったかな(うろ覚えばっかり)。昨シーズンのNBAファイナルでGSWがカリーに最後を託したセットでした。
なんでこれを挙げたかと言うと、このシュートが外れた瞬間に「勝った」と思ったから。
※このnoteは単なるファンの個人的な感想であり、
西宮ストークスとは一切関係のない非公式なものです。
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