きみはまだGOROを知らない -前編-
このnoteはなに?
作る側として美術に関わってきた者の目線から見たGOROプロジェクトの素晴らしさを書くのが目的であります。
前編では前書きとCryptoGorosとOrdinalGorosについてのみ語ります。
GORO氏が美術のエキスパートであることは疑いようのない事実であり、 氏が発表している各作品どれもが大変素晴らしいものであることは誰もが納得していると思います。
ただ、「じゃあ具体的にどこがどういいの?」というと言語化できない人がほとんどなのではないでしょうか。
このnoteでは、 osakanaから見たGOROプロジェクトの素晴らしさを書くことで、みなさんがGOROプロジェクトを見る上での参考になればと考えております。
また、重要な点として、osakanaの専門分野は絵画ではないので、作品のビジュアルについては基本的に語りません。
今回は特にコンセプトの部分を見ていきます。
osakanaがGOROプロジェクトを好きな理由のひとつは、ちゃんと美術しているプロジェクトだからです。
他にもたくさん理由はあるのですが、それはまた別の機会に書きますね。
このnoteを読む上での注意点
osakanaをtrustするな!
GORO氏の言葉を借りるならば、osakanaはかつては芸術家を目指していた大変有望な若者でありました。
しかし、色々あって数年前に作った作品を最後に制作をやめてしまった芸術家のなり損ねであります。
また、美術の最前線で戦っていたわけではないので現代美術にめちゃくちゃ詳しいわけでもありません。
言うなれば、GORO氏を芸術家としてレベル99とするならばosakanaは所詮レベル16程度です。
美術に触れる機会のなかった方が読むと新鮮な内容が書かれているかもしれません。
ただ、所詮レベル16が書いた内容ですので、あくまで参考程度にとどめて、全面的にこのnoteが正しいとは思わないでいただきたいです。
なにより書いている本人もかなりビビりながら書いています。なんせレベル99の人も読むのですから適当なことは書けません。
氏のnoteにはとても大切なことが書かれてあります。
この精神を忘れないようにしましょう。
GOROをtrustせよ!
現時点でGORO氏は自作について深くは語っていません。
しかしいずれ詳細を語る日が来た場合、そしてその内容がosakanaの記述と異なっていた場合、GORO氏の言葉を正としてください。
osakanaが最も恐れていることは自身が予測を書くことにより今後のGOROプロジェクトの展開に支障が出てしまうことです。
プロジェクト完成時点での作品価値を最大化させるためにも可能な限り作者意図通りの展開が行われることが理想と考えていますので、みなさんにはGORO氏の言葉をこそ信用していただきたいです。
このnoteでは、個人的な予測は控え、あくまで現時点での作者言及範囲内での解説に留める内容のみを記述するように心がけます。
GORO作品を見てみYO!!(前編)
前置きが長くなりましたが本編です。
GORO作品はHEN時代のものなども含めるとたくさんありますが、ここでは下記4つの代表的な作品を見ていきましょう。
また、各作品の基本情報は省略します。
(例:CryptoGorosは合計2000の作品で〜、など)
CryptoGoros
OrdinalGoros(少しだけ)
MiniGoros (後編で解説)
SolGoros (後編で解説)
NeverNeverNfts (後編で解説)
CryptoGoros
GORO氏がとても大切にしているとTwitterで語っていた作品がこれです。
この作品の素晴らしさは初期の頃に書かれた下記の記述に集約されています。
はい、この記述がなされた時点でGORO氏の勝ちです。
現代美術を見るときに重要視される要素のひとつに文脈という言葉があります。
これら各作品を引用した上で作られる作品がCryptoGorosということです。
また、これは氏の記述を逸脱する推測になるので細かくは記載しませんが、Day2000完了後にはもっとたくさんの作品の文脈を踏まえた作品の姿となるであろうと個人的には予測しています。
それでは、これらの作品を引用してGORO氏はCryptoGorosをどんな作品にしようとしているのか、細かく見ていきましょう。
吉村芳生「新聞と自画像」
下記引き続きGORO氏の記述です。
GORO氏が様々な場所で記述している内容によると、自画像要素がアートっぽいところとのことです。
氏が挙げた3つの作品の中で、クリプトワールドのみなさんにとって最も身近ではないものは吉村芳生の「新聞と自画像」かと思われ、またCryptoGorosを構成する要素のなかで最も面白い部分でもあると思うのでこの部分を深堀りしていきましょう。
まず、「新聞と自画像」の詳しい作品解説は下記美術手帖の内容がわかりやすかったので詳しく知りたい方はこちらを読んでいただきたいです。
おそらくGORO氏の引用した作品は<新聞と自画像 2009>かと思うので、ここではそちらをとりあげます。
簡単に言うと、2009年1月1日から1年間毎日新聞を購入し、その新聞の上に自画像を描いた作品群です。
圧巻ですね。
この作品の面白いところは、毎日の自画像はその日の新聞を読んでから描かれるので、ニュースの内容が反映された表情の自画像となっているところです。
「新聞と自画像」とCryptoGoros
では、CryptoGorosを見てみましょう。
「新聞と自画像」と同じく、GORO氏の自画像が毎日描かれます。
CryptoGorosの面白いところは、「新聞のニュース」の代わりにその日のクリプトワールドでの出来事やGORO氏自身に起きたことなどが反映されることです(毎回ではないけども)
3つの具体例を見ていきましょう。
・クリプトワールドの出来事が記録されたパターン
これはMoonBirdsが話題となった日に作られたCryptoGorosです。
これ以外にもKevinや有名コレクティブルNFTなど、クリプトワールドでの出来事がモチーフとなった作品は多々あります。
・世の中の出来事が記録されたパターン
戦車を想起させるブロックGOROとウクライナ国旗が描かれたこれはウクライナ戦争をモチーフに作られたCryptoGorosです。
・GORO氏自身に起きたことが記録されたパターン
LUNA・UST価格の大暴落を引き起こしたTerra騒動、そのときにLUNAで全財産を失ったGORO氏が作ったCryptoGorosです。
クリプトワールドの出来事とGORO氏自身に起きたことがリンクしている、大変美しい作品でもあります。
CryptoGorosが生み出す新たな価値
上記の特徴を踏まえた上で、Day2000完了後のCryptoGorosという一連の作品がどんな姿をしているか想像してみてください。
2000日にも及ぶクリプトワールドや社会の出来事、そしてGORO氏の生き様そのものが刻み込まれたこの作品は、非常に人間臭いGORO氏の日記でありながらクリプトワールドそのものの大規模な記録となることでしょう。
当然ながらこんな壮大なことをやっているプロジェクトは存在せず、史上初の試みです。(もしあったら教えてください)
osakanaは投資家としてははっきり言ってレベルが低いのでDay2000後に価格がどうなっているかはさっぱりわかりません。
しかし、こんな壮大な作品が認められないわけがないと思っています。
それはまさしくGORO氏が夢見ているファインアートの世界で認められることとなるでしょう。
(このツイートまじでかっこいいよね…)
OrdinalGoros
OrdinalGorosの詳しい解説は下記noteに記載していますのでぜひご覧ください。
このnoteでは概要のみ説明します。
Ordinalsとは
Ordinalsを一言で言うと「Bitcoin networkの通貨(BTC)の最小単位であるsatoshi(SAT)に絵や音楽や動画などを載せられるようになった技術」です。
Ordinalsには他のチェーンのNFTと比べて強みと弱みがあります。(osakana的見解含む)
強み:
・最強の永続性
・載せられる容量がイーサに比べて大きい
弱み:
・プログラミングを駆使した凝った仕組みを作れない
・全体的に未成熟
OrdinalGorosの特徴:Counterpartyの文脈
2017年以前、Counterpartyというプロトコルが流行っていた時代がありました。
ビットコイン上にオリジナルのトークンを発行できる、ビットコインの拡張機能のような立ち位置です。
今で言うNFTコミュニティの走りのような形で、小規模ながらブロックチェーンを楽しんでいる人々が集まっていたそうです(osakanaは2018年初頭参入の出川組なのでリアルタイムでは体験していません)。
そのCounterpartyで世界的に一大ブームとなっていたのがRarepepeプロジェクトです。
カエルのペペはmemeとしてクリプトワールドの様々なところで見かけるかと思います。
このペペで風刺画のようなものを作り楽しんでいたのがRarepepeプロジェクトであり、その文脈を踏まえたうえで制作されたOrdinalGorosが存在します。
OrdinalGorosの特徴:Inscription(碑文番号)
全てのOrdinalsにはInscription(碑文番号)が記載されています。
これは発行された順に1から順番に自動で付く番号です。
Inscriptionが1から順番に発行されるということは、そのコレクションがどの段階で発行されたか嫌でも順番が分かってしまうということです。
そして番号が若ければ若いほど貴重であると市場が判断するのはこれまでのNFT市場を見ていれば嫌でも実感します。(個人的にはこの番号で価格が付く文化にはあまり賛同できません)
ここでOrdinalGorosのInscriptionを見てみましょう。
#1 - #3 :6万台
#4 - #5 :8万台
#6 - #101 :10万台
刻んだタイミングの関係でいくらか開きがありますが特に#1 - #5は10万未満という数字です 。
今の段階では「若い番号」と認識されていませんが、恐ろしいスピードで様々なコレクションが発行されており、そう遠くない未来に「若い番号」と認識されるようになるとosakanaは考えています。
が、osakanaはすでに#3を持っているのでこれ以上書くととんでもないポジトークになってしまうためこの辺にしておきます・・・
これは未来の物語
CryptoGorosとOrdinalGorosについての解説はここまでとなります。
少々小難しい話をしてしまいましたので、最後に、osakanaが楽しみにしている未来のお話をします。(妄想)
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2026年某日、Day2000が描かれ、その作品は5639ETHで落札されました。
売上は全額「芸大コインパーキング化DAO」のもとに渡り、日本中の芸大がコインパーキングとなります。
落札を確認した瞬間、GORO氏は満足そうな表情で「POW」と一言つぶやき、油たっぷりの大鍋に身を投じ、人知れずフライドGOROとなります。
翌日、VR空間上に作られたGORO教会には世界中からたくさんの信者が集まり、GORO氏のお葬式が開催されました。
壁一面に並べられたCryptoGorosを見ながら、KFC片手に皆で語り合うのです。
「Day315の墓GOROは面白かったよね」
「Day288懐かしいなあ。ANAPにブチ切れてブロック祭りしたあとにこのANAPを脱ぎ捨てたクリゴロが作られたんだよなあ」
「Day305だけなんで解像度低いの?」
「305はGOROさんがミスって低画質なのをアップしちゃったんだよ」
各々、笑いと涙が入り混じった表情でGORO氏との思い出、2000日間駆け抜けたクリプトワールドの思い出を語ります。
そうしていつしか気付くのです。
いま、我々が立っている場所、それこそがweb56であることに。
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こんな未来が待っているならそれだけで十分だと思うんだよなあ
前編の終わりに
GOROさん自身が執筆されているnoteやGOROさんを紹介する各記事もぜひ読んでみてください。
GORO氏公式note (全記事必読)
Metaverse Style インタビュー
Japan NFT Creators Web Page
Polygon Japan インタビュー
GORO-DAOとしてもDAOメンバーがインタビューを受けています。
META BANKさんに無料登録するだけで読めるのでぜひ。
そして、もしよかったらosakana noteの後編もどうぞ。
最後の行まで読んでくれた君だけに、この言葉を贈りたい。
1CryptoGoros = 1CryptoGoros
osakana.eth
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