#30 販売金額の多い経営体はどこに多い??〜生産者の販売金額の分布/市町村別/〜
前回の記事で、生産者の販売金額の分布を調べ、その結果、全国では大阪府よりも規模の集積が進んでいることがわかりました。
ではもう少し大阪にフォーカスして、市町村別で見るとどんな傾向があるのでしょうか。
今回は市町村別の販売金額の分布を調べていきます。
販売金額1,000万円以上の経営体が多く占めるのは○○市
農林業センサスより、全経営体に占める販売額1,000万円以上の経営体の割合(市町村別)が大きい順に並べた結果がこちらです。
最も割合が高いのは、貝塚市(水なす産地)、続いて柏原市(ぶどう産地)、泉南市(ねぎ産地)と続きます。
経営体数が少ないけれど、割合が多いところはぶどう産地(柏原市、羽曳野市、太子町)やイチゴ(池田市、大阪市)が多いものと思われます。
ちなみに、経営体数順に並べるとこうなります。
やはり大阪の泉州エリアや富田林、羽曳野といった南河内エリアが多くなります。
昔から農業が盛んな地域で、大規模生産者が多いエリア(泉州地域、富田林、羽曳野)になります。
意外にも大阪市や池田市が上位15位以内に入っています。
販売金額500~1,000万円の経営体が多く占めるのは○○市
次に500~1000万円規模の経営体を見ていきます。
多様な市町村が混じってきて、傾向としてはわからないなというのが正直な感想です。
ただ、ぶどう産地が上位を占めている印象があります。
経営体数別にみても、1000万円以上とあまり大きな違いはないような気がします。
販売金額50万円未満の経営体が多く占めるのは○○市
最後に販売金額50万円未満の規模の経営体を見ていきます。
まずグラフの縦軸のメモリの桁が1つ上がります。つまり大半が50万円未満で、80%程度を占めてます。
その中でも、島本町、豊中市、守口市など大阪の北側、特に北摂エリアが多いです。
大半が、米の自給的な栽培だと思われます。
経営体数で見ると、北摂も多いですが堺市、富田林市や泉佐野市などの産地も入ってきます。
まとめ
今回のまとめです。
1000万円以上販売額の多い経営体は、貝塚、柏原、泉南の順に多い。→古くからの野菜産地、ぶどう産地になる(泉南はネギ)
500〜1000万円の販売額の経営体は、多様な市町村にあり、比較的ぶどう産地に多い。
50万円未満の販売額の経営体は、大阪の北側に多い。経営体数で考えるなら堺や富田林などの産地にも多い。
次回は、何個かの市町村に注目しようと思います!!
(できそうなら皆さんが使える用のエクセルのアップロードもしたいな。)