アニメ「葬送のフリーレン」エルフの寿命と人間の寿命
○エルフの寿命と人間の寿命。2つはかなり開きがあり、エルフは千年単位で生きる。しかし、人間は生きて百年であり、その違いが大きな価値観がある。フリーレンにとっては50年は大した時間ではないが、人間だと老人と言われる時間になる。フリーレンはその違いに疎かったが、ヒンメル達との冒険や会話により、次第に変わっていく。人の想いを受け継ぎながら生きていく。人間は生きる時間は短いかもしれないが、想いはずっと受け継がれていく。フリーレンは何度もヒンメル達との日々を思い出すのが証拠である。
○フリーレンが真の実力を隠しているのはヒーローものの王道の一つ。だけど、派手なアクションはなく、淡々と物語はすすみ回想を混ぜながらフリーレンの過去と現在を対比していく。アウラは強いのだが、フリーレンの実力が飛び抜けていて、それを上手く隠しているため、あっという間に負けてしまう。油断、不意打ちを主とした戦法は魔法使いからしたらまさに外道であり、恥知らず。しかし、魔族は口で人を騙すからこその手段。人は、魔法使いは魔法で魔族を騙す。フリーレンはそーゆーのを静かな物語として紡ぎ出す。
○フェルン、シュタルクがかなり強い。物語では、魔族に勝てないからフリーレンに任せようと言っているのに、いざ戦うと普通に勝てる。シュタルクとかフリーレンに頼るのが基本たがら、魔族を倒すとスカッとした。
○フリーレン達が強さを隠して旅をしているのが印象的。冒険活劇なら、強くてなんぼで、敵を倒した時に強さをアピールするのが基本かと思ってた。分かるやつに分かればいい理論で街の人もフリーレン達の強さに疎いし、なんかすごいなと。強そうな衛兵ですれ気づけないのは、さすがの勇者パーティーなんだろうか。これは割と理にかなっていて、強さが分かると対策されて、不意打ちされるし、一般の人からも良くも悪くも注目され色んな感情を向けられる。ドラクエに近いなあと思ったが、あれは街まわりのモンスターのレベルに合わせて住民の強さも変わるから少し違う。強さは隠すもの。
○魔族が絶対に分かり会えない存在なのが他の作品と違うところ。自ら猛獣という魔族は、言葉を惑わす、騙すために使う。そりゃ無理だわと思う。コミュニケーションの手段ではなく、餌の獲得のために使うのだから。魔族からしたら、騙しやすい家畜の存在なのかもしれない。
①優しい物語で、しかししっかりとアクションをする。フリーレンのフェルンが可愛くも、フリーレンを師匠としてもだが、親みたいに見ている感じもする。
②フェルンがしっかりも修行するのもいいし、ハイターとの過去話しで彼女の生き方みたいなものを感じ取れるのもいい。
③フェルンはハイターの死としっかり向き合ったのもいい。作品によっては流したり、後に描くこともあるが、修行を完成させ、1人前になるという約束のために頑張る姿が印象的だ。ハイターが死の床にあって、フリーレンにも会いに行くことを促されるが、フェルンは修行を優先させる。彼女のハイターとの想いを感じ、修行の完成に説得力が出た。最近のアニメだと、無双するための修行シーンをよく見るが、親代わり、恩人との約束を修行シーンと絡めるのは珍しい。見ていて感情移入できる。フェルンの説明としてすごく納得できるから素晴らしいシーンだ。フリーレンとの旅の始まり。
①異世界系の無双物語とは違いゆったりした時間で進むからストレスなく見れる。フリーレンがエルフで長寿のために、彼女の体感時間にあわせているようにも感じる。
②勇者ヒンメルが一般市民から聖人みたいに思われているが、実際には子供っぽい面もあってフリーレンがつっこんだりしている。ただ、精神はまさに勇者で、死んだ後フリーレンが悲しまないように像を作ったり、仲間に多大な影響を与えている。実際にフリーレンが一番大切な人にもなったわけで。
③勇者パーティがゆったりと余生をすごすのは見ていて悲しくも温かくなる。精神的に成長したりして、まわりの人と良質な関係を築いているからだ。逆にフリーレンにとっては一瞬の出来事だか、それが彼女の成長に繋がり上手いなと感じた。
①フリーレンは静かな物語でいい。勇者パーティが魔王を倒した後がテーマの作品はあるが、こんな寂しい物語は初だ。エルフだから寿命が10000年くらいありそうで、人間と価値観が合わないのはキツイ。
②勇者パーティーのヒンメル、アイゼン、ハイターのキャラが良すぎる。特にヒンメルは年老いても精神が勇者であり、彼の行動がフリーレンに絶大な意味を持ってくる。弟子を取るのも彼の行いを見ていたからだし。
③Netflixで見たが、配信が早くてびっくりした。まだ9月なのに。楽しみが増えて最高だ。TV版放送だと2時間放送だからめちゃくちゃ期待されている感がある。