免許合宿で人を殺した人に初めて会った
背景と登場人物の紹介
ど田舎の免許合宿から名古屋のおうちに帰ってきて、3日目の今日。
田舎で感じるカルチャーショックと、初めて人を殺した人に会った。
その二週間について、書く。
その彼の初対面はガラの悪い兄ちゃんだなぁ。くらいだった。
別にガラが悪いってことなんてよくあるし、あまり気にしていなかった。
私と同じ日に教習所に入ったのは
ガラ悪くん ガラの悪い兄ちゃん
タバコちゃん 通信の高校に来ているタバコを吸う女子高生
まぁ、他の人もいて、みんな仲良く二週間ど田舎で免許合宿してたけど、
ガラ悪くんについて、驚いたことが何個もあったから書いておく。
ガラ悪くんの話
ガラ悪くんが人を殺したことを聞いたのは、タバコちゃん、ガラ悪くんと夜ご飯を食べに行っている時。
ガラ悪くん「俺、中学くらいから道が逸れて80回以上も歩道されているから」
音「えっ、それ実刑くらっていない?」
ガラ悪くん「うん。くらってる。俺、人殺しているから。」
音「交通事故?」
ガラ悪くん「うん。そうやで。無免許運転でバイク運転して、つかまった。それで、6年刑務所おった。今も月8万遺族にお金払っている。」
音「そら、そうよね。」
ガラ悪くん「だから、俺悪くないねんで。」
音「無免許運転は悪いやろ!」
そんなことを言っている彼に対して、少し軽蔑してしまった。
私なら、例え故意ではなかったとしても、人を殺して"俺悪くない"なんて言えないからだ。
そのほかにも、彼は麻薬をやっていたり、万引きもしていたらしい。
友達が法律上グレーなことをしている社長で、そこで働く誘いも受けているらしい。
私の周りの世界にはそんなことはありえなくて、
テレビの中でしかそんなことは起きなかった。
地元のヤンキーを思い出して
そういえば、地元のヤンキーは無免許で原付を運転しているところを見たことがある。
そのレベルで、それ以降は私の周りにそんな話はない。
そのヤンキーとは中学までだったけど、クラスも同じになったことないのに、廊下で絡まれるのが嫌だったから、
音「話しかけないで。私、周りにあなたと友達だと思われたくない。」って私はハッキリ言う中学生だった。
ガラ悪くんと私は2歳しか離れていないのに、本当に違う世界に住んでいる人だった。
現役JK タバコちゃんの見る世界
タバコちゃん(タバコを吸う女子高生)は、ガラ悪くんのいないところで、
タバコちゃん「音さん、初めてよね?あんな人に会ったの。」
音「うん。どうしても高校以降って類友になっちゃうからさ。中卒の人ですら初めて会ったもん。」
タバコちゃん「中卒の人ですら会ったことないんや!
私の周りには、あぁいう人いて、周りでクスリやっているってうわさ聞いたら、関わらないようにしているもん。」
音「おるんや。なんで、そうなっちゃうの?」
タバコちゃん「周りが悪い。どんどん足引っ張っていく。だから、つるんだらあかんねん。2週間の免許合宿だから仲良くしていただけやもん。」
って。彼女は18だけど、私よりよっぽどしっかりしていた。
彼女のお父さんは25から高校入って、今は事業をしていて、
うつ病にもなって、そこから、うつ病の人を救うためのNPOも設立して、
そのNPOに来る色んな人とも会っていると言っていた。
彼女は、不登校の時期があったこともあり、
免許の問題の漢字が読めないって言っていた。
そんな彼女は自分のことを"バカ"って言っていて、
私が、海外に行っている大学生と海外の話をしているのを聞いて、
私やその大学生のことを賢いって言っていたけど、彼女の方がよっぽど広い世の中を知っているんじゃないかな?
って思うと、余計に賢さってなんだろう?
勉強はなんのためにするのだろう?って考えてしまう。
だって、彼女は、
音「私、子どもができたら英語だけは話せるようになってほしい」
タバコちゃん「それ、英語話せる人は全員言うよね。」
音「会える人数が全然ちゃうからね。」
って、英語話せなくても、英語話せる人がそう言うことを知っている世界に18でいるんやもん。
そんだけ人脈あるなら彼女は私よりよっぽど、なんとかやっていけるんじゃないかな?
中学ぶりの世界だった
こんなにごちゃ混ぜな世界が中学ぶりだった。
そういやお金がなくて修学旅行に来れない子がいたなぁ。とか、
高校から別々で年1くらい会う友達は別の世界に生きていると思っていたけど、彼女はまだ私に近い世界だったから友達だったんだなぁ。って思った。
勉強になった。
きっとガラ悪くんみたいな世界からすると、私が異質にちがいない。
その証拠に
ガラ悪くん「補導なんて夜23時以降歩いていたらされるねんで」
音「塾の帰りは補導されへんもん」
って言い返すと、ガラ悪くんの顔には(あっ、そっか。その発想はなかった)って書いてあった。
法律の線を越えて、被害者がいたとしても、
関係がない私としては"そういう人もいる"って、
否定するのではなく受け入れられるような器の大きい人になりたいと思う。
被害者になったらそんなことは言ってられないけれど。