Vol.16「臨済宗と黄檗宗」
達磨大師と禅
約2500年前、お釈迦様は苦行の末に、菩提樹の下で坐禅を組み、悟りを開きました。それに倣い、悟りの境地に達するために手足が腐って無くなるまで
坐禅を続けたのが、インドの僧で中国禅宗の祖師、達磨(だるま)大師です。
5世紀末、達磨大師はインドから中国に渡り、修行を通して坐禅による禅法を中国に伝えました。その教えは文字や知識ではなく、坐禅という実体験をもとにした実践的なものです。お釈迦様の教えを、経典などの文字や言葉に頼らず師の心を以(もっ)て弟子の心に伝える。