映画『ラストマイル』感想
映画館で毎秒、魂が揺さぶられていた。
とめどなく、涙が頬を流れていた。これは紛れもなく"私達"のための物語であると感じたから。
私はメーカーに勤務する30代の人間である。社会の歯車として、無駄に真面目にそれなりに頑張って働いているサラリーマンだ。お客様の「欲しい」に応え、工場に物を作ってもらい、それを出荷するという一連の流れに携わってきた。今は別の部署におり、物流業界に身を置いているわけでもないが、それでも本作で起きる出来事、会話の何もかもがひとごとではなかった。きっと私と