Vol.12 初めての包丁
包丁っていつから練習すればいいの?そんな質問を多くいただきます。子どもにとって、危ない包丁。見守る大人もドキドキしますね。
今回は、教え方の方法やコツについてお話しします。
まず包丁の練習を始める時期についてです。これは、子どもが「やってみたい」と言ってきた時がその時なのです。無理に年齢で区切って始めることもありませんし、興味を持って触ってみたものの、「やっぱり怖い!」となったら、また時間をあけてから練習してみれば大丈夫。大切なのは、子どもが挑戦したいかどうかです。
料理教室でも、「初めての包丁レッスン」を行なっています。レッスンでは、包丁のお約束をみんなで勉強します。
(その内容は「おりょうりえほん」の動画でみることができるので、ぜひご覧ください。)
https://www.youtube.com/watch?v=DcMVkH9QxMY&feature=youtu.be
初めて包丁を扱う前に、この包丁のお約束をしっかり学ぶことで、子どもに適度な緊張感が生まれます。そして、実際に包丁を扱う際は、とても真剣に取り組んでくれるようになるので、このような導入は大切なことです。
さあ、座学の後にすぐに実践です。恐る恐る初めての包丁を握り、ドキドキしながらも、しっかりとお約束を守って切ってみます。 ここでママにもワンポイント!それは、一度切り始めたら、ドーンと構えて必要以上に怖がらせないこと。正直、内心ヒヤヒヤですが、「上手だね。ゆっくり切れていて丁寧だね。」というように「ゆっくり作業してー!」というメッセージを込めた褒め言葉をかけながら、落ち着いて見守ってあげてください。
さて、プラスチック製とステンレス製のもの、どちらが良いのか?という疑問も多いかと思います。私は、切れ味の良いステンレス製をお勧めします。実は良く切れる方が大きな怪我を防いでくれるんです!子どもが指を切る箇所として1番多いのは、左手の親指です。怪我は、切れない包丁で無理に切ろうとギコギコのこぎりのような切り方をしている時に起こります。更に、誤った癖がついてしまうので、将来の大きな怪我に繋がる可能性があります。
お箸や鉛筆と一緒で、初めの一歩が肝心。しっかり切れる包丁で、「包丁の切れ味」を体感し、安全な使い方を習得することが大切です。
そうは言っても、小さな怪我はやっぱりつきもの。でも怪我をしたことで、包丁の危なさを幼心ながらに理解して大きな怪我を防ぎます。危険なものの扱い方を知らないまま大きくなる方が、もっと危ないです。子どもは、大きな怪我を防ぐための小さな教訓を得ながら成長していくものだと思います。
初めて切る食材は、半分に切って茹でた人参が最適!慣れないうちは、無理に硬いものは切らず、柔らかいもので練習してくださいね。
最後に、包丁を使う時に特に気をつけてほしいこと。それは、「包丁を自分で洗わないでね」ということです。決して子どもに包丁を洗わせないでください。包丁を使う時は緊張していても、洗う時はふと気が緩みます。そして、意図せず刃先を洗ってしまう…考えただけでもゾッとする大怪我に繋がってしまいます。
「包丁を洗うのは大人のお仕事」とお約束をしましょう。包丁が一緒に使えるようになると、お料理の幅がぐんと広がります。子どもと一緒に包丁を使うことを怖がらなくても大丈夫!この絵本と一緒に一歩を踏み出してみてください!
筆者:リトルシェフクッキング(株)代表 武田 昌美
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