『ムーン・ライト』

あした着る衣装の色を、
どうしようかと迷っていたら。

“『コペンハーゲン』を観て、死のう。”

ってパパが言ったわ。
――いい話とは思わなかったの。
本当よ。

その後ね。
色とりどりでたくさんの、
3人乗りの自転車が、教会へ向かっていったの。

”お祈りしようかな、け飛ばしちゃうかな。”

そうすると、2つのお月さまがあたしを照らしたの。
見ては駄目だと、分かっていたのに。

そこには、まぶしさと。
あなたの――影、だけ。
それで、おしまい。

どうしようもなかったの。
ごめんね。



やっぱり似てるよきみとぼく。
なんてしつれいなんだろね。
ゴーマンもいいとこだよね。
すまない。



どうしようもないひとびとのなか
ためらいながらわらっていた
あのひとがいってた

あたしすっかりいかれてるみたい

どうしようもないことだから

ごめんね

でも

もう

どうでもいいことでしょう

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