#120: こんなときだから♪〜癒しをもとめて「オンブラ・マイ・フ」
ヘンデル:歌劇『セルセ』より「オンブラ・マイ・フ」(1738)
#120 -126のテーマは「愛と優しさと切なさとー木と音楽」
我々の身近に存在する「木」ですが,身近でありつつも,時には神秘的な存在としても崇められます。御神木なんて言葉もありますよね。ヨーロッパの人々にとっても森や木々は幽幻や癒しを連想させる特別な存在でもあります。
今回はそんな「木」にまつわる音楽を集めてみたいと思います。
本日の作品はゲオルク・フリードリヒ・ヘンデル(1685-1759)作曲の歌劇「セルセ」より「オンブラ・マイ・フ」。ペルシャ王を主人公としたオペラ・セリア(歴史ものを中心としたシリアスな内容のオペラ)であり,今日ではこの「オンブラ・マイ・フ」が愛唱されています。
かつて、これほどまでに
愛しく、優しく、
心地の良い木々の陰はなかった
ペルシャ王セルセが,人ではなく,木に癒しを求めていたのは,王という立場ゆえの孤独からでしょうか。王が愛したプラタナスの木々の木陰への愛を歌います。
そしてこのセルセはカストラート(去勢されたテノール歌手)の役になります。今日はメゾ・ソプラノのズボン役(男装),もしくはカウンターテナーにより歌われます。
本日は,現在世界的に活躍するカウンターテナーの一人である,アンドレアス・ショルの歌声でお楽しみください。
今日もみなさんにとって,素敵な一日でありますように!
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