子どものぜん息と記憶と志
米カリフォルニア大学デービス校心と脳センターで、衝撃的な論文が発表されました。「JAMA Network Open」に11月11日掲載された内容です。
簡単にハイライトしてみました。
この研究は、子どものぜん息と、記憶能力の問題との関連を示した初めてのもの。
子どものぜん息は、記憶力へ悪影響を与える。
時期の早い発症であるほど、記憶力の低下は顕著。
ぜん息がある子どもは、処理速度・抑制力・注意力においても低下が見られた。
その理由には、ぜん息による酸素不足が考えられる。
長期的には、生活習慣病へのリスクとなり、記憶力の低下は認知症を起こす可能性。
中国医学ではこう見る
腎の不足が、記憶力低下を起こす。
腎は、五臓の一つで、先天的エネルギーをためて、生殖機能・記憶・成長などの機能があると言われます。
記憶をするには、意識を必要とし、その意識を保つには志が必要。腎には精神的な機能として、志を持つことが含まれます。
腎は、志を持つことで記憶を留めることが出来ます。
結局、腎は喘息と、どのような関係性を持つかという問題になります。答えは、腎主納気にあります。
腎は、呼吸のうち、吸った空気を腹の底へと納めるという作用があります。
慢性的な呼吸器疾患などの、何かしらの原因により、腎の機能が低下する事で、納気作用が低下して、慢性的なぜん息へとなっていきます。
このことから、呼吸器疾患が慢性化していく事で、腎が不足して納気や志が低下して、ぜん息が記憶力低下を引き起こすということになります。