【ギャラリーの説明】レンタルギャラリー(貸画廊)やコマーシャルギャラリー(企画画廊)等の説明
2019.9.22(初回)
2020.9.29(更新)
ご覧いただきましてありがとうございます。
今回はギャラリーの説明をしたいと思います。
*注意書き*
自ら体験した経験や、信頼できる情報に照らし合わせて整理し構成しています。
ギャラリーとは美術家の作品または自身の創作物を発表できる場所です。
*ギャラリー・画廊は同じ認識で問題ありません。
〈レンタルギャラリー〉
貸画廊とも呼ばれます。
基本的に作家側からスペース利用料を支払い、その期間の自由に使えるというものです。なのでレンタル料が必要になります。それと合わせて作品が売れた場合販売手数料がかかります。
ギャラリーにもよりますが、平均30%程度かかります。
なので誰でもレンタル料を支払えば使えます。あまり知られてないギャラリーなどでの展示は美術家のキャリアとしても「展示をしている」くらいの情報にしかなりません。(しかもレンタルギャラリーはたくさんあるので、認知しにくいです)
セルフプロデュースで自分を発信していきたい人(企画、制作、設営、広報を全てやりたい人には◯)には良いと思います。
〈コマーシャルギャラリー〉
企画画廊とも呼ばれます
コマーシャルギャラリーとは画廊を運営する者が立案または判断した展示を行うギャラリーです。ゆえにレンタル料などは基本ありません、しかし作品販売手数料はレンタルギャラリーより多く支払うことになります。
*販売手数料が50%であることが多い。
コマーシャルギャラリーとは作品販売や所属作家の活動により利益を得ているギャラリーです。(レンタル料などは基本ありません)なので作家を積極的に紹介、魅力を伝えていこうというスタンスが強いです。
レンタルギャラリーでもコマーシャルギャラリーのように積極的に作家を紹介、アクティブに動いておられるところがありますので、一概に分け切ることは難しいです。
→上記をどちらも行っているギャラリーは半企画画廊。つまりレンタルギャラリーも行いながら、独自の企画を立てて作家と作品を紹介、販売していこうというスタンスです。
〈プライマリーギャラリーとセカンダリーギャラリー〉
作品販売を主に行い、収入を得るギャラリーはコマーシャルギャラリーと上記でお伝えしましたが、どういう作品を売るかによってコマーシャルギャラリーの中でもプライマリーとセカンダリーに分かれます。
プライマリーは作家の新作を発表、紹介するギャラリーになります。百貨店の画廊、アートフェアも含まれます。
セカンダリーはプライマリーギャラリーなどを通して一度世に発表された作品などを主に販売されておられます。(セカンダリーギャラリーが作家の新作を発表することはありません)セカンダリーのみ扱う専門のギャラリーや有名なオークションなど
つまりセカンダリーは大物または有名なアーティスト、物故作家の作品ばかりになりやすいです。(知名度や実績のない作家の作品はセカンダリーでは価値を出せないため)
結論としては若手作家は(初めからセルフプロデュースにしか興味ない人以外)プライマリーギャラリーとしての機能を持つコマーシャルギャラリーと関係性を持つことが理想となります。
展覧会を行うのはレンタルギャラリーでも良いと思いますが、最終的にはコマーシャルギャラリーとつながるようにプランを立てることが臨ましいです。
まとめ(展覧会を開催すると)
レンタルギャラリー(貸画廊)
・スペース利用料(1週間で10万程度〜20万代) + 作品販売手数料*作品販売価格の30%が相場
・基本は発表作品自由。
・広報は一部手伝ってくれる場合もあるが、基本セルフ。
・設営作業、お客対応、撤去作業は作家が基本行う。
・作品の郵送等は作家負担が多い。
・作品販売の管理をしてくれるところもある。
コマーシャルギャラリー(企画画廊)
・作品販売手数料(大) *作品販売額の50%が相場
・発表作品は自由なところもあるが、審査があるところもある。
・広報は行ってくれる
・設営作業、お客対応、撤去作業は手伝ってくれる。
・作品の郵送は作家負担が多い。
・作品販売の管理をしてくれる。
もちろんギャラリーによっての特性があり、違いがありますが基本的にはこのような感じになると思います。
初期費用(スペースレンタル料)がかからない分コマーシャルギャラリーの方がどう考えても作家にとってはプラスに働くことが多く、作家としては是非狙っていくべきです。
しかしレンタルギャラリーの方が作品の発表の自由度が高く、そういった点でコマーシャルギャラリーはどうしても作品を売ることに意識が向きます。
自身の将来展望を踏まえて、うまく両者を活用していただければと思います。
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京都府在住。画家(アクリルor膠彩画)。現代社会に生きながら、人々の痕跡を見て暮らしています。人が沢山いる所に居ても、なぜか寂しくなるだけ。だから『何か』をして楽しみたい!というのが行動動機です。