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ギムレット 18


夢から醒めると、掌には小さなおちんちんが握られていた。
それは見るからに脆く儚い。

私は走った。新宿二丁目の喧噪の中を走った。
しばらくすると、一軒の小さなBarに辿り着いた。

私は酔わない程度に、ギムレットをちびりちびりとすすりながら待った。
そこへ導かれたようにひとりの男性が訪れる。
言葉など何も要らなかった。

二人は激しく快楽に酔った。
虚空の中を二人の重ねた指先が泳ぎ、頬に彼の吐息が漏れる。
筋肉隆々とした彼の情熱的な体にはどこか懐かしさを感じた。
刹那の快楽は終焉を迎え、二人は何事もなかったかのように離愁無く、
それぞれ別の道を歩む。


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折部 慎太郎
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