ハンドソープディスペンサーを初めて使ったはなし
大きな声では言えませんが、わたしとんでもなく不器用で、機械音痴なんです。
たとえば買ったばかりの商品の説明書を読まずに使おうとしたり、電池交換の際にケースをなかなか開けられず壊しそうになったり…。はたから見るとけっこうな無茶をしているようで、夫からは「壊し屋おりちゃん」という不名誉なあだ名をつけられています。
そして先日、おりちゃんはやらかしました。
◇
外出先で、手をかざすと自動でハンドソープが出てくる機械を初めて使いました。
それは「ハンドソープディスペンサー」というそうで、接触することなく衛生的に使用できる優れもの。おお、これは便利です。
何事も、初体験はどきどきします。
どんなもんだろと、わくわくしながらセンサーらしき場所に左手をかざしました。すると、にゅるるる〜と太さ1センチほどの泡状のハンドソープが出てきました。わぁおもしろい、と思ったのもつかの間、ふと疑問が。
…この泡っていつまで出るんだろ?
センサーに手をかざしている限り出続けるのか、それとも1回分の量が出てくるのか。手にはすでにけっこうな量の泡が乗っているし、おそらくこれは出続けるタイプなのだろうと思い、ゆっくり手を引っ込めたんです。
でも、違ったみたい。
泡は出続け、行き場がないままびろーんと垂れ下がってしまいました。
キレが悪いソフトクリームか。
なんか見た目もアレだし、このままだと次に使う方が「なんじゃこれ」と不快に思うだろうし…。このびろーんを何とかしなければいけません。
冷静に考えると、もう一度手をかざして1回分の泡を出し切ればよかったんですよね。そうすれば、びろーんもなくなりスッキリ、万事解決。
でも、機械音痴のわたくし。何も考えずにそのびろーんを人差し指で「ぴっ」と掬い取ろうとしちゃったんです。そう、ホイップクリームをつまみ食いするように。だってさ、あの長さぴっとしたくなるじゃん? そしたら「あっ!」
センサーが反応して、ふたたび泡が出てしまったのです。
とまらない泡をキャッチする余裕も反射神経もなく、真っ白なもこもこは、にゅるるるーんと洗面ボウルへと落ちていきました。
ああもったいない。お店の方ほんとにすみません…。
結局、ボウルに落ちてしまった泡は水で洗い流して事なきを得ましたが、なんとまあドジなこと。
教訓・ハンドソープディスペンサーは泡が止まるまで手をかざすこと
まじ自分、不器用ですから。
◇
そして、また同じ場所で手を洗う機会がありました(最近わりとよく行くのです)。
前回やらかしたハンドソープディスペンサー。今日こそ上手く泡をキャッチするぞと、やる気まんまんです。
洗面台の前でふうっと呼吸をして、左手を白い機械にゆっくりとかざしました。
にゅるるるるん。
手のひらの上で、泡がくるくる渦を巻いています。いいね、この調子で好きなだけ乗っちゃって! 今日は鼻歌を歌えるくらい気持ちに余裕があります。
やがて機械音が消えると同時に泡がしゅんと止まりました。手のひらには、こんもりした泡。そして、あのキレの悪いびろーんは…
ない!
やった、できたよ!
何気ない出来事。でも、不器用で機械音痴のおりちゃんは妙にうれしかったのでした。
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