スーパーの冷凍パスタがまずい
友達におすすめされたファミマの冷凍まぜそばが店で食うラーメンのおよそ半分の値段かつ引けを取らないうまさだったので味を占めた俺は他の冷凍食品にも挑戦することにしたが、スーパーで買った冷凍パスタのスパゲッティが贋作もいいところで狐につままれたような気持ちになりその怒りを友達と共有したかったが、うまく言葉にできず悔しかったのでもう一度ここで再考する。あの忌まわしき冷凍パスタは同化することを拒むようにソースに絡まなかった。非常に独立心の強いパスタだ。そもそもソースがおいしくない。今、一部の中所得層がウチラの税金を低所得者へばらまくなと憤っているが、それどころではないぞ。スーパーのパスタがまずいんだぞ。大問題だろ。あなたたちの税金によって生み出された給付金を使って買ったパスタがまずいなんて、あなたたちは損以上の損をしている。俺はそんな想いを中所得層にさせたくない。実家で暮らしていたときによく母親が買ってきてくれた冷凍生パスタしか、もう信じられない。あのきしめんの子分みたいなペラペラの麺とカルボナーラソースが電子レンジの中でクルクルと回り、腰や胸を押し当てるように情熱的に絡み付く、あのダンスだけを、俺はずっと見ていたい。