見出し画像

息子の重度知的障害を受け入れるまで①(はじめに)

 何度かnoteで書いているが、私の息子は重度知的障害がある。

 年少で診断を受けた時は夫婦で心底落ち込んだ。でも、ちょうどその時、私は特別支援学校の知的障害教育部門で教員をしており、最重度の生徒たちを担任していたので、「息子は大丈夫だろう。だって生徒たちと全然違うし」なんて思っていた。その考えこそが自分の首を絞めているなんてことには全く気がつかなかった。

 年少で診断を受けてから、色々なことがあった。癇癪を起こしている息子に対し、見知らぬ人から怒鳴られたり、虐待を疑われて通報されたりした。家を一人で出て、数キロ先のファミリーレストランで見つかったこともあった。他にも色々なことがあったし、今もある。
 何度も何度も「死にたい」と思ったし、何かある度に息子と一緒に死ぬことも考えた。
 でも、今はこう思う。

 死ななくてよかった。
 生きててよかった。

 もちろん大変なことが多いが、日々の生活において幸せを感じられるようになってきた。真っ暗な場所から少しの明かりを見つけられたような気がする。

 どうして自分が幸せを感じられるようになってきたのか考えた時にこういう考えに至った。

 ああ、息子の障害をやっと受け入れ始めたんだ。

 息子の障害を受け入れ、生きるのが楽しくなるまでのアレコレを書いてみようと思う。読んで頂けたら嬉しい。

いいなと思ったら応援しよう!