プレハブ小屋の修繕1
プレハブ小屋の修繕について考える。まず現状がどのような状態なのか確認していく。
現状確認
地盤面
小屋周辺の地面は踏むと足跡がしっかりつくようなやわらかな土の部分が多いが、建物周囲は締め固められているのか、土も比較的硬い。
基礎
基礎は建築畑の人間がみて、目をつむらなければならないような作りになっている。コンクリートブロックを平置きにして水平を出しているようだが、土台との間に隙間ができていて、ここを石で埋めている。コンクリートブロックが平置きであることと、隙間が多々あることから、床下は十分な通気が取れているとはいえ、みっともないし蛇やネズミなどの小動物が入り込む余地があり不安だ。また、建築基準法では防湿方法として木造の場合の床面から地盤面の高さを45cm以上と規定しているが、基礎の高さが足りない/あるいは建設当初から沈んでいるようにみえる。(建築基準法施行令第22条第一号)
土台
土台は75□の木材が4周まわっているが、水切りがないので直接雨がかかるような状態だ。しかしながら長年放置されていて未だ外見からは土台は腐っているようにはみえないので構造的な問題はなさそうだ。軒がやや深いのが功を奏したか。
柱
柱はプレハブでよく見られるスチールの柱で、四隅はL型の特殊形状、中間の柱はH型鋼と思われる。いずれも横縫いのボルトで土台に固定されている。塗装もされており、サビも表面にとどまっている。良好な状態だ。
梁?
?としたのは梁としては機能していないものと考えるからであるが、柱の頭同士をつないでいるチャンネル材のようなものについて記す。軒を出すために、一方向に突き出すようなかたちで屋根を支えている。突き出した部分は特に雨もあたるだろうからサビが目立つ。
このチャンネル材の上に小屋組みが乗っている。
外壁
外壁はケイカル板を柱間にはめ込んだものとなっている。見たところ柱との隙間もさほどない。足元の部分に水切りがないため小口から板に水が入り込んだのか、窓下などややはらんでいる箇所がある。また全体的に薄い苔が表面に生えているようで斑に緑で美観上よろしくない。
屋根・小屋組
屋根は恐ろしくて直視できていないが、ちらと見るかぎり、何枚もの波板折版を考えなしに上に重ねて放ったように想像してしまうつくりだ。防水シートなどがあるのかは不明だがビニルシートを複数の折版の間に挟んでいるようで、今の所室内の雨漏りは確認されていない。
小屋組はきれいなので、屋根面を確認し、できればなんとかしたいものだ。
小屋組みは小屋組みで、屋根勾配をつくるために壁との間に隙間ができてしまっている。今はここに3mm程度のポリ板が嵌め込まれているが経年劣化で割れている箇所もある。小屋内側ではスリット状に光が入り、室内環境上は効果的なのだが、改善が必要だ。
内壁
内壁は、北側に白いまだらな汚れが見られる。カビもしくはヤモリの卵の跡だろうか。拭いたところで落ちそうにないのが辛い。塗るなどしよう。他の壁はあまり汚れていない。
床
室内の床は木目調のCFが貼られていてその下の状況がわからない。歩いていてふかふかするのだが、これがCFだからなのか、床が腐っているからなのか判断がつかない。なにより小屋内のものを全て出したわけではないので、全貌が見えていない。
窓
西面と南面に窓がある。南面の窓は掃き出し窓で特に問題はない。西側は腰窓だが引き違いのうち片方のガラスが割れている。ガラスが割れた部分は小屋の外側からフィルムが貼ってある。フィルムには富士山が描かれている。
まとめ
小屋はまあそこまで悪い状態ではなさそうだ。うまく整備すればここで寝泊まりも可能だろう。次回は整備方針を検討していく。以下スケッチ。