Castle in the air〜いつかクラクフの名物に〜
【ケバブを美味しく食べるならクラクフ】
ケバブを最高に美味しく食べるには
ヴィスワ川の河原にバベル城をつまみにするといい。
ポーランドのクラクフにある。
思い出を美化美化に補正しているが
もうこう言うしかないのである。
ケバブってポーランド名物知ってる?
とドヤ顔をしていたことを
考えると随分ペコペコしていると言える。
【お城は疲れる】
幼い頃からどっしりと聳え立つお城が好きだ。
気になった城は国内外問わず回って来た。
日本の天守閣とか共通シンデレラ城のモデルになったやつとか。
実物の建物を目にしたとき、そこから放たれる威圧感やシンボルとしての
存在感も圧倒される。
ただ、実際に回ってみてどの城でも共通すること。
とにかく疲れるのだ。
天守閣やらのシンボルマークとなる建物を見るためには
硬い道の上で立ったまま見上げないといけない。
写真を撮ったら造形に浸る間も無く、周りをぐるぐるして終了。
城の写真を見るたびに砂利を踏む音、坂を登る音、
大量発生した巨大ナメクジを避けて歩いたこと、、、
実物を見れた想いよりも先に足腰へのダメージが先に蘇ってくる。
人を寄せつけない、どこか崇高な存在に
苦労して短い間だけ謁見させてもらっているかの如くである。
【中世の古城を背景に広がる現代の営み】
ヴァヴェル城が見渡せるポーランド クラクフのヴァヴェル城。
その場所では立っていることが変だった。
右にはジョギングしている人
左には寝転がって真剣に寝ている人
真ん中からは〝Water Please〟と近寄ってくるホームレス風の男
観光客として突っ立っているオレは明らかに浮いていた。
地元の風景に混じろうと草むらに座り込み、荷物を置いて向き合う。
中世の建物を背景に現代のポーランド人の営みが繰り広げられている。
人が変われば風景も変わるから飽きることがない。
日本ではあまり見られないヨーロッパ人の素の生活で新鮮で視界は広がる。
ヴィスワ川の河原から見るヴァヴェル城は大きく美しかった。
但し地元のポーランド人にとって城はそっちのけ。
宮崎アニメのcastle in the skyにはならぬ、castle in the Airである。
ここの人たちにとって城とは高い存在を見上げるのではなく、
それを尻目に自分の世界に浸る場のようである。
【新鮮な風景×シャキシャキ野菜のケバブ = クラクフ楽しい‼︎】
クラクフ滞在中の3日間、夕食はこの河原でケバブを食べた。
変わりゆく人々の風景にもケバブの味にも飽きることはなかった。
LIVE中継で見るヨーロッパライフスタイルと青く水々しい野菜食感のケバブ。
当然美味しい。
色んな観光地を回ってきたが、観光地でこんなにゆっくりと
ファーストフードを食べたことがあっただろうか?
ヨーロッパ人の自由な日常をヴァヴェル城をつまみにしながら味わい、
シャキシャキ野菜の食感を噛み締めて自分の思いを刻む。
Castle in the air × ヨーロピアンライフスタイル × シャキシャキ野菜のケバブ = 楽しいクラクフ‼︎
これがいつかヨーロッパの風景に憧れて
クラクフを訪れる旅人の新たな楽しみになっていたらうれしいな。