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誤情報の拡散(日本住血吸虫)

Youtubeにアップされている解説動画

私はYoutubeで解説動画を見ていろんなことを知るのが好きなのですが、私が見ている解説動画のほとんどが、概要欄に参考文献や引用文献が書かれておらず、書かれていても

参考文献、ウィキペディア

とだけしか書かれていない動画がほとんどです。
ただ、動画の内容は詳細で見応えのあるものなので

(参考にしたものを書いていないだけで、しっかり調べた上でこの動画は作られているのだろう)

と思っていました。


そんな中、寄生虫に興味を持ち、特に「日本住血吸虫」について詳しく知りたいと思いました。
そこで本格的に調べる前にYoutubeで簡単に知っておこうと「日本住血吸虫」で検索し、検索結果に出てきた動画を上から順に見ていたのですが…

今でも山梨県では小中高生を対象にした地方病の検査が行われている

ここに元動画を貼ると迷惑になるかもしれないので、気になったら調べてみてください

と説明されているのが気になりました。

1978年以降、5年連続で感染者は0人となり、地方病の終息宣言が出された

動画はYoutubeで「日本住血吸虫」と調べると出てきます

と動画内で解説されています。

(40年以上も新規感染者が出ていないのに、本当に未だに検査は行われているんだろうか?)
と思い、調べてみることにしました


実際に調べてみると

内容に疑問を持った動画も例に漏れず参考文献等は書かれていませんでした。

しかし、経験上こういった動画はWikipediaの文をそのまま使っているので、Wikipediaで日本住血吸虫について調べると出てきました。

さらには小中高生を対象とした地方病の集団検診も引き続き行われている。

「地方病 (日本住血吸虫症)」『フリー百科事典 ウィキペディア日本語版』(https://w.wiki/ph3)2022年10月27日12時(日本時間)現在での最新版を取得

確かに、地方病の検査は未だに行われているようです。

よかったよかった。


Wikipediaの情報は信じてもいいのか

まだ終わりません。

高校や大学でレポートを書いた経験のある人であれば
「Wikipediaは引用してはいけない」
と一度は聞いたことがあると思います。

これはWikipediaが誰にでも編集できるため、いつその内容が変わるかわからない。また、専門の人が編集しているとは限らないため、Wikipediaに書かれている情報そのものが間違っている可能性があるためです。

ただ、Wikipediaの情報の中には参考にしたいほど秀逸なものもあります。

そんな時にはレポートに参考文献や引用文献として書くために、元になった情報を調べます。
(このようにWikipedia自体を参考文献にせずに、参考文献を調べるために使った人も多いのではないでしょうか)

Wikipediaの記事の元になった情報

私も「山梨県の地方病検査」について情報源を見てみることにしました。

Wikipediaの参考文献欄を見ると元になった情報は…

平成22年刊行 山梨県統計年鑑  2012年1月22日閲覧

と書かれています。

山梨県統計年鑑。ちゃんとした情報で信憑性がありそうです…
そこはいいんですが、

平成22年刊行
2012年1月22日閲覧

何か嫌な予感がしてきました。
最後に確認されてから10年は経過してます…

実際に資料をダウンロードして見てみると

平成12年度で事業終了。

平成22年刊行 山梨県統計年鑑

平成22年刊行時点で、もうすでに終了している!?

平成12年は西暦2000年なので、約20年前には終了していました。


誤った情報を拡散するということ

誤った情報を広めてしまうことについてどう思いますか?

もし、今回調べた「日本住血吸虫の検査」について、誤った情報を知った人が
「そんなわけのわからない検査をしている山梨県には住みたくない」
と考えるようになってしまうと、山梨県の方からするととんでもない迷惑なのではないかなと思います。
(そこまで考える人がいないと思いたいですが…)

情報を発信する立場の人は、自分の発信する情報が正しいのかしっかり確認してから公開してほしいですね。

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