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ピープルアナリティクスをもとにした採用基準の課題

深刻な人手不足や、技術革新による業務構成の変化を受けて、採用基準の設定に頭を悩ませる人事担当者さんが増えています。
 
近年ではその打開策として「ピープルアナリティクス」を活用した採用基準の設定が注目されていますが、なかなか成果に結びつかないという悩みをよく耳にします。
 
今回はそんな「ピープルアナリティクスを活用した採用基準」をテーマにお話していきたいと思います。

採用基準とは


採用基準とは、自社が求める人物像を明文化したもので、いわば採用活動の指標です。採用基準を明確に定めることで、「自社とマッチ度の高い人材を見つけやすくなる」「担当者の主観に左右されない公平な評価ができる」「素早く選考を行える」といった効果があります。
 
ただ、「自社が求める人物像」と一言で表すと簡単に聞こえますが、実際の設定には様々な要素を考慮しなければいけません。「自社・業界が置かれている状況」「社会のトレンド」「求職者の動向」などを加味して、事業戦略の達成につながる人材を明文化する必要があります。
 
どんな企業も「優秀な人が欲しい」と思っていますが、VUCA時代と呼ばれる現代においては「優秀な人」を言語化・数値化すること自体が困難な取り組みとなっているのが現状なのです。


ピープルアナリティクスをもとにした採用基準の課題


AIの普及によって、社内の人事データをAIに分析させて「活躍している従業員の特徴」を導き出し、その特徴を採用基準に組み込むという「ピープルアナリティクス」を活用した採用活動が盛んとなっています。
 
しかし、人事担当者さんとお話をしていると、こうした取り組みはなかなか結果に結びつかないという悩みをよく耳にします。その理由として多いのが、「データを信用しきれない」「データを活かす人の肌感覚に左右される」というものです。
 
まず「データを信用しきれない」については、誰しも一度は経験していると思います。例えば、天気予報で「午後の降水確率50%」と確認したのにもかかわらず、傘を持たずに濡れてしまったという経験も、データを信用しきれなかった典型的な失敗例です。
 
天気予報ですら疑わしく思えてしまうのですから、より複雑なピープルアナリティクスに疑問を持ってしまうのは当然です。データ分析で特徴を導き出しても「本当にAIの分析は信用できるのだろうか」「いま活躍している人の特徴であって、5年後も活躍するとは限らないのでは」と、様々な疑念が湧いてしまいます。
 
また、実際に分析結果を活かす面接官が肌感覚で審査してしまうという問題もあります。例えば、データをもとにして「自ら課題を発見できる」「新しい解決方法を検討できる」といった人材を求めても、抽象的・定性的な人材要件では面接官の判断に頼らざるを得ません。
 
これらの問題からわかるように、多くの企業は分析やデータの質以上に、それを扱う「人」で行き詰まっているのです。


データリテラシーを高めて採用活動をアップデートしよう


ピープルアナリティクスを活かした採用活動が盛んになる一方で、多くの企業が「データを扱う社員」のアップデートを済ませていないのが現状です。どれだけデータに基づいた採用基準を設定できても、それを活かせる人材が育っていなければ効果を発揮しません。
 
つまり人事担当者だけがデータ分析スキルを身につければいいわけではなく、採用に関わる現場の担当者を含めてデータ活用のためのリテラシーを身につける必要があるのです。
 
しかし、数字やデータの扱いに対して苦手意識を持つビジネスパーソンは、想像以上に多いもの。いきなり専門的なデータ活用・分析の研修を実施しても、データに対する拒絶感が高まるだけです。
 
こうした社員間のリテラシーの格差にお悩みの企業様からご好評を頂いているのが、弊社がご提供する「ビジネス数学研修」です。
 
弊社の研修は専門職以外の「普通のビジネスパーソン」を対象としており、受講者のレベルに合わせて「入門編」から「実践編」の4段階でプログラムをご用意しておりますので、数字やデータに対する苦手意識を持つ方でも安心してステップアップしていくことができます。
 
「データ活用なんて経験がない」という方でも、「現状把握」「不足データのあぶり出し」「ギャップの発見」「次の一手を考える」という明快な4ステップでデータの読み取り方を学んでいくので、「数字やデータからつい目を背けてしまう」という方でもすぐにデータの活かし方を理解することができます。
 
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